エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2021年06月

 たまには、ボール支配率の数字に注目してみますかということで、こちらに出ていたデータをチェックしてみた。

 まずは、昨年、2020年の数字を見てみよう。昨シーズンのボール支配率は、清水が50.0%で、ちょうど真ん中あたり。あれ、そうだっけ? もっと低かったような印象があるのだが。。。ちなみに、ロティーナが率いていたセレッソは48.9%だった。

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 そして、次に見るのが、ここまでのところの、2021シーズンの数字。さすがに、昨シーズンの傾向を引き継いでいるチームが多い。しかし、清水は2020シーズンの50.0%が、2021シーズンは44.4%へと大幅に低下している。逆に、ロドリゲス監督を迎え入れた浦和は、低かった支配率が、今シーズンに入って大きく伸びている。同じスペイン人指揮官を迎え入れたのに、方向性は真逆となった。

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 言うまでもなく、支配率が高くても、必ずしも勝つ確率が高まるわけではない。典型的なのはガンバで、あのチームは敵に持たれるくらいの状況の方が強いので、今年に入って支配率が高まっているのは、むしろ不調の証とも言える。そのほか、FC東京あたりも、低支配率上等というチームだ。東京や名古屋くらいの堅守があれば、リードを奪って、相手の攻撃をやり過ごし、低支配率でも勝つことができる。

 しかし、ロティーナ清水の場合には、本来はもっと支配したいのに、実際にはそれができていない状態だと思う。今のところ、心ならずも、カウンター型の戦い方をしている時の方が、良い結果が出ている印象がある。

 そして、問題は、試合終盤にボールを持てずに、ずっと相手に攻められて、同点弾や逆転弾を浴びるということが何度も起きていることだろう。清水の場合は、ボールを持てず試合をコントロールできないことが、勝ち点を伸ばせない大きな原因となっている。

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 昨日は、エリートリーグのマリノス戦が行われたということだ。ホームの試合ならYouTube中継でもしてくれただろうが、アウェーということで、中継は無し。メンバーと得点経過くらいしか分からない。大敗を喫したようだ。

 この日にエリートリーグがあるというのは、個人的に、当日になって知った。まあ、同じ横浜なので、前日の横浜FC戦で帯同したけど出場機会がなかったり、出場時間が短かったりする選手も、横浜に一泊して、エリートリーグに出場するのかな?なんて思った。ところが、実際には、横浜FC戦のベンチ入りメンバーは、全員帰静したようであり、エリートリーグにはリーグ戦にかかわれなかった選手たちが名を連ねた。ほぼユースチームであり、それにリーグ戦で出番のない何人かのプロ選手が加わるといった感じだ。

 プロ野球では、一軍と二軍がはっきり分かれ、一軍の試合に出るためには選手登録されなければいけないし、主力選手が怪我でもしたら登録を抹消して二軍で調整する。一軍と二軍は練習場所も違うし、全くの別行動となる。

 それに対し、サッカークラブは、小さな所帯だし、比喩的に「二軍」と言ったりすることはあっても、AチームとBチームは厳然と分かれているわけではなく、同じ場所で同じ指導者の下で過ごすものである。

 しかし、今回のリーグ戦横浜FC戦と、エリートリーグ・マリノス戦で、メンバーがはっきりと区別されたことは、ロティーナ清水ではプロ野球のように、一軍と二軍がかなりはっきり分かれていることを示唆している。

 元々、ロティーナは主力と非主力を明確に区別するタイプと言われていた。シーズンも約半分を消化し、ロティーナが戦力と位置付けている選手と、構想から外れ始めた選手とが、分かれてきたということだろう。もちろん、昨日のエリートリーグ出場組でも、後藤などは、当初ロティーナに結構使われていたわけで、当落線上のプレーヤーもいるとは思うが。

 はっきり言って、昨日のエリートリーグに出場したことは、中堅以上の選手にとっては、かなりの屈辱だろう。おそらく今回も、ロティーナではなく、コーチが指揮をとったはずだし。アタッカーであれば、点をとったくらいではアピールにならず、ハットトリックくらいしないと、ロティーナに報告すら上がらないのではないか。

 ここから這い上がるのは、至難の業かもしれない。半年後、1年後に、彼らは何色のユニを着ているだろうか、などと考えてしまう。せめて来週の天皇杯で暴れてほしいものだ。

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 いやぁ、引き分けは有り得ないよなあ。決して、横浜FCというチームの存在のことを下に見るつもりはないが、先方の状況を考えれば、100%勝たなければいけない試合だった。もうリーグも折り返し地点まで来てしまったのだから、言い訳は通用せず、結果が求められる。その結果が出せなかったという、その現実だけが重くのしかかる。

 先方は、新たにコロナ感染者が出たらしく、それと関係があるのかどうか知らないが、エースFWのクレーベが不在だった。個人的には、「これで脅威が無くなったな」などと思ったものである。最近の試合の様子を見ると、クレーベとジャーメインだけで攻めているような感じであり、その片方が欠ければ攻撃にならないだろうなどと愚考した。しかし、昨晩の試合では、大黒柱がいないことで、かえって全選手が積極的に攻撃にかかわろうという雰囲気が出て、渡邊のポストプレーや小川の執拗な裏狙いなども利き、前半何度も清水ゴール前に迫ってみせた。

 前半の清水は、リズムが悪いながらも、どうにか持ちこたえてはいたのだが、実は清水の隠れたウィークポイントであるスローインから、絶対に与えてはならない先制点を献上することとなった。あの場面、横浜は清水にはめられかけ、スローインの出しどころがなくて困っていたのだが、ジャーメインだったか、内陸にいたフリーの選手を見付けてそこに出し、そこから清水の対応が後手に回り、一気にクロスまで持って行かれてしまった。立田が渡邊にあっさりと競り負けて、横浜側が先行した。先方は、4試合も点がとれていなかったわけで、久し振りに点が入れば元気が出ることは当然で、前半終了間際のこの失点で、試合が一気に難しくなった。

 清水は後半途中から攻撃の圧力を強めて、81分に同点には追い付き、勝ち越し点をとれそうな雰囲気もあった。しかし、エンジンがかかるのが、遅すぎた。お上品な繋ぎにこだわるよりも、指宿も投入して、なりふり構わず押し込んだ時の方が、期待感が大きいような気がするのだが。結果論だが、試合の入りから受けに回らず、自分たちから積極的に仕掛けていったら、結果が違ったのかななどと、思ったりもする。後悔先に立たずというやつか。

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penetrate

 サポにはありがちな話だが、色々なジンクス、個人的な思い込みというものがある。今季の場合、FC東京戦に至るまで、清水がリーグ戦で勝利した試合には、所長は必ず現地観戦に馳せ参じていた。「オレが駆け付けないと勝てない」みたいに思っていた。そのジンクスは、仙台戦で途切れ、所長が現地に出向かなかったにもかかわらず、勝利した。それでも、「アウェーの厳しい環境に自分が身を投じてこそ、勝利という褒章が得られるのではないか」と思い込んでいるところは、まだある。

 というわけで、本日の横浜FC戦、私は参戦する。ただ、チケットを買った後になって、天気予報が芳しくないことを知り、少々後悔した。横浜FC戦のチケは、アウェー・ゴール裏とかでなければ、当日でも買えそうなのだから、天気を見極めてからでもいいようなものだが、ちょっと早まったか。

 まあ、それでも構わない。アウェー柏戦も、豪雨の中で勝利した。勝利を祈念する滝行のようなものだ。私が雨に打たれて、それで清水が勝てるなら、喜んで打たれてこようではないか。

 恥ずかしながら、個人的に、三ツ沢は初めてとなる。我が清水エスパルスが、1993年に初のJリーグ戦(VS横浜フリューゲルス)を戦った会場なのだが、これまで不思議と縁がなかった。雨降りなので、周囲の散策とかスタグル満喫とは行きそうもないが、勝利さえ得られれば、他は何も要らない。頼む。

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 当S研ブログでは、仙台戦のあと、「楽に勝てる相手は一つも無い」ということを書いた。

 それとは矛盾するようだが、「絶対に勝たなければならない相手」というのは存在する。明日の対戦相手、横浜FCがまさにそれである。

 ちなみに、偵察のために、所長は神戸VS横浜FC戦をDAZNチェックしてみた。その試合の実況で知ったのだが、今季、横浜FCは先制された試合が確か12試合あり(数字が微妙に違っていたりしたらスイマセン)、その結果は11敗・1分ということである。1分というのは、忘れもしない、清水がホーム・アイスタで甘んじた、あの悔しいドローだ。つまり、今季、横浜FC相手に先制しながら勝ちきれなかった残念なチームは、我が清水だけなのである。これは本当に恥ずべきことだ。

 まったく勝てていない横浜FCだが、FWクレーベ、ジャーメイン良の持ち味をシンプルに活かした攻撃には、結構迫力がある。ゴール前に迫る回数は、かなり多い。上表に見るとおり、4連続完封負け中ではあるのだが、守備が未熟な清水であれば1失点くらいは覚悟しなければならないかもしれない。

 となると、清水が複数得点できるか、先制して2点差くらいつけて相手の心を折れるかということに、勝敗がかかってきそうである。前節の神戸戦も、最初は拮抗した悪くない試合だったのだが、横浜FCが決定機を外し、神戸が決定機を決めと明暗が分かれ、2点差がついたあたりで、もう横浜FCの緊張感は切れ、GK六反が孤軍奮闘している雰囲気だった。どうにかしてそういう展開に持ち込みたいものである。

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penetrate

 もしかしたら、清水のシステムは、今後3-4-3がメインになっていくのかもしれないという気がしている。仙台戦で4-4-2で入ったのは、直前にエウシーニョと奥井が怪我をして、3バックには不向きなメンバー構成になってしまったからではないか。

 しかし、サイドの攻防で仙台に対して劣勢になり、クロスにさらされたことから、試合途中で3-4-3に変更した。その結果、守備は安定し、ブロックを組んで相手の攻撃を受け止めている状態では、流れの中からの失点はまずしないだろうと思われた。

 しかし、破綻なく守れていても、コーナーを与えてしまう場面というのは、どうしても出てくる。増してや、清水の場合、ヴァウドや(仙台戦は不在だったが)奥井など、どうにかして相手に当てて出したり、スローインに逃げようとするのではなく、何のためらいもなくコーナーに逃げてしまう選手がいると、その危険は高まる。

 実際、仙台戦でも、コーナーから2失点した。2つとも、以前にも見せられた失点シーンのデジャブのようであり、直接決められたわけではないが、折り返されてボールウォッチャーになったところをやられたのが一つ、こぼれ球を拾われミドルを叩き込まれたのがもう一つだった。

 ロティーナは「避けられた失点だった」とか、「集中力の問題」とか言うかもしれないが、もう「ゴール前だけをコンパクトにゾーンで固める」という同じやり方では、ムリなのではないだろうか。対戦相手は、清水の弱点をどんどん突いてくる。このままだと、セットプレーだけで毎試合1、2失点を続けることになりかねない。

 もちろん、どう変えたらいいのかというのは、素人にはまったく分からないが、やり方を変えないとヤバいということは、素人にも分かる。

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 「楽に勝てる相手なんて一つも無い」。陳腐な言い回しであるが、ことJ1に関しては、本当にそうだと感じる。仙台の場合、今季序盤の迷走状態だったらまだしも、今やすっかり普通のチームとなり、文字通り、楽に勝てる相手ではなくなってしまった。その相手に、アウェーで、とにもかくにも勝利したのだから、本当に良かったということに尽きる。今回は個人的にDAZN観戦だったが、久し振りに、試合が終わって、どっと疲れた。

 今季4つめの貴重な勝利というだけでなく、清水にとっては、いくつかの殻を破った試合にもなった。第1に、今季のリーグ戦で、清水は2点差をつけないと勝てなかったが、今回は1点差で逃げ切った。第2に、先日指摘したとおり、開幕戦を除いて、清水は「後半飲水タイム明け以降ほぼ点がとれていない」現実があったが、今回は試合終盤に値千金の勝ち越し点を奪えた。第3に、今季の清水の試合で、同点の状況から、相手に勝ち越し点が入ることが多かったが、今回は清水の側が勝ち越し点を奪った。勝ち方としては、開幕戦の鹿島戦に近い勝ち方であった。鈴木唯人、ディサロと、J1初得点者が2人も出たことも大きかった。

 冷静に評価すれば、この清水VS仙台戦は、やはりJ1上位の内容ではなく、高いレベルとは言いがたいせめぎ合いの中で、どうにか清水が上回ったというだけである。相変わらずの大安売りの失点など、山のように反省材料がある。ただ、下位対戦がしばらく続く中で、内容はともかく、今はこういうギリギリの勝負を一つずつ乗り越えていかなければならない。その第一弾をものにしたことを、今日のところは、素直に喜びたい。

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 以前も指摘したとおり、セレッソ時代のデータから判断すると、ロティーナ監督のチームには、トラッキングデータで特徴的な点がある。それは、走行距離は平均的だが、スプリント数はリーグ最低レベルに低いというものだ。

 ところが、今季開幕してみると、ロティーナ清水のトラッキングデータは、走行距離、スプリント数ともに、対戦相手を上回る試合が多く、ロティーナらしからぬ現象が生じていた。

 それで、リーグ戦も半分近く消化したということで、そろそろチームの特徴がトラッキングデータに明瞭に表れるところではないかと思う。そこで、こちらのページで、今季J1各チームの最新のトラッキングデータを、比較してみることにする。

 まず、1試合平均の走行距離を比較してみると、下に見るとおり、清水は第4位。ロティーナのチームとしては、意外と走っているという結果になっている。まあ、リーグ平均とは2kmくらいしか違わず、それほど際立った数字ではないが。ちなみに、退場者が出ると、その分、チーム全体の走行距離が減るものだが、今季清水はまだ退場者を1人も出していないので、その効果もあるかもしれない。

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 次に、1試合平均のスプリント数を比較したのが下表だが、ここでははっきりとロティーナの特徴が表れ始めた。清水は、浦和、横浜FCと同点ではあるが、リーグで最もスプリント数の少ないチームとなっている。

 スプリント数が少ないことをもって、「チームが出来上がってきた」と手応えを感じるというのもおかしな話だが、ロティーナらしいチームにはなってきたとは、言えるのかもしれない。

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 当S研ブログでは、「東京五輪はどうせ中止だ」という前提で綴ってきたのだが、ここに来て、あれ?本当にやるんですね(笑)という雰囲気になってきた。現時点では、開催は前提として、観客の有無・制限についての議論が前面に出ている。

 あくまでも個人的な価値観ということで申し上げれば、もちろんアスリートの皆さんはそれぞれの競技人生を思う存分全うしてほしいと思うが、個人的にオリンピックにはまったく興味がない。サッカー以外にも、野球とか、観るのが好きなスポーツ種目はあるが、五輪というフォーマットに乗っかって楽しむ気には、まったくなれない。いわんや、開会式などまったく観たいと思わず、たとえ10万円もらっても、スタジアムで開会式に立ち会う気になどなれない。さすがにサッカーファンなので、サッカーの試合は観ようと思うけれど、私にとって五輪とはU-24サッカー世界大会(+なでしこちゃん)と同義である。

 以上は、あくまでも私の個人的価値観を申し上げただけであり、他の人に共感してほしいということではない。と同時に、他人の価値観や国家の方針を私に押し付けられても、困る。

 今、私が東京五輪について思っているのは、「決行でも中止でもいいから、とにかくこの夏で終わりにしてくれ。来年への延期だけは勘弁」ということである。来年は、サッカー・ワールドカップがあり、それでなくてもJリーグの日程にしわ寄せが生じるのである。万が一、五輪までもが来年になったら、W杯と五輪のダブルパンチで、Jリーグのカレンダーは、滅茶苦茶になる。それだけはやめてもらいたいというのが、個人的な願いである。

 さて、そんなわけで、「一応サッカーだけは観る」というのが私の五輪スタンスなのだが、U-24サッカー日本代表のメンバーは、本日14:00から発表されるということである。

 かつては滝などもこの年代の代表に絡んだし、昨年在籍した岡崎も候補だったが、それは過去の話。常連だった立田は、今年に入って招集が途絶えた。唯一、原輝綺に可能性があったわけだが、非常にタイミングの悪い負傷により、五輪本番でのメンバーりの可能性は、大きく遠のいた。本来なら、本日、ドキドキしながらメンバー発表を待っていたはずだが、今やすっかり他人事である。

 まあ、ただ、最近招集されていた守備系のプレーヤーの顔触れを見ても、原のユーティリティ性は、一番際立ってるんだけどね。センターバック、左右サイドバック、ボランチを同じレベルでソツなくこなせる選手なんて、原の他には見当たらない。そのユーティリティ性が買われて、最後の最後で大逆転、サプライズ選出なんてことにはならないのだろうか。


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 先日、テレ東(静岡ではBSテレ東ということになるが)でコロナ禍における清水の経営の挑戦に関する特集が組まれ、ご覧になったサポさんも多いことだろう。こちらの「脱チケット収入依存 Jリーグクラブの独自戦略」という記事で、番組の概要が伝えられている。

 まあ、番組で伝えられたことは、我々清水サポには周知の事実ばかりであり、個人的にも初めて聞く話というのは特になかった。

 ただ、番組を観ていて、全体に感じたのは、山室現経営陣が、スタジアムでの感動を、いかにしてグッズ販売などに繋げ、効率的にマネタイズしていくかということに注力しているということだった。球団経営のあり方として、理解できる方向性である。

 と、同時に、「これって要するに、我々サポから、絞れるだけ絞るって話だよな」と、思わず苦笑いしてしまった。

 アイスタは辺鄙な場所にあり、満員でも2万人の小さな箱である。現在はコロナ禍であり、集客は数千人レベルに留まっている。その数千人というのは、所長も含め、かなり物好きな人たちだろう。その、少数派の物好きな人から、いかにしてMAXで搾り取るかというのが、今の経営のキモになっているわけである。

 例えが不適切だとは思うが、はっきり言ってこれは、カルト宗教と同じ図式である(笑)。カルト教団に騙される人なんていうのは、社会全体から見れば、完全な少数派である。でも、その少数派が、徹底的にハードな布施をすれば、教団の財政は潤う。

 まあ、コアサポは、そんなことは承知の上だ。チームのためならばと、新しいグッズが出れば、せっせと散財にいそしむ。

 しかし、熱心なサポたちが、自己犠牲をいとわないのは、いつかチームが大輪の花を咲かせてくれると期待しているからだ。そして、エスパルスが、少数のカルト的なサポだけでなく、地域の市民に広く愛される存在になってほしいと願っている。

 今は苦しい時だから、コアサポが支えるということで、構わない。しかし、チームが中長期的に躍進を遂げ、幅広い市民層に愛されるためには、山奥で秘密の宗教儀式をやっているような今のカルト教団型では、限界がある。やはり、どうしても、交通アクセスが良い場所での新スタジアム建設が必要である。現経営陣が、その方向性でも尽力してくれているという前提で、我々も喜んで散財しようではないか。


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 当S研ブログでは、以前のシーズンに、清水の時間帯別の得点・失点の図というのを、時々お目にかけた。今年はまだやっていなかったが、今般作成してみたので、上掲のとおりお目にかける。

 実は、今年ほど、この図が重い意味を持つシーズンはないくらい、非常に特徴的な傾向が表れている。試合後半、特に終盤に、滅法弱いという現実だ。

 何しろ、前半は7得点、6失点である。それだけの順位なら、J1の1桁順位に入れそうだ。

 ところが、後半になると、8得点、17失点と、一気に悲惨な数字になるのである。調べたわけではないが、おそらくこの数字だけとったら、J1の最下位クラスなのではないか。特に、一番の勝負所の86分からアディショナルタイムにかけて、勝ち点を左右するような手痛い失点を何度も喫しているのである。

 ちなみに、アホみたいに大量失点を繰り返した昨年のクラモフスキー清水の場合には、試合終盤に失点をすることももちろん多かったが、それはほとんどが「駄目押し失点」であり(2点ビハインドが3点ビハインドに変わるとか)、実は終盤に勝ち点を左右するような死活的な失点を喫することは、それほど多くなかった。その意味では、今年の終盤失点の方が、深刻なのである。

 もう一つ、極めて重大なのは、ロティーナ清水は、試合終盤になるとほぼ得点ができなくなるという事実である。ただ、上図を見ると、「いや、試合終盤にも、いくつか点をとってるじゃないか」と感じられるかもしれない。だが、実はそれは、あらゆる意味で例外的だった開幕・鹿島戦で奪ったものがすべてである。この試合で清水は、78分、83分、88分に得点して、逆転勝ちを収めた。こんなパターンの試合は、以降1試合もないので、例外的な現象だったと結論付けざるをえない。

 この開幕・鹿島戦を例外と考えると、清水は後半の飲水タイムが明けて以降は1点もとっていないという(調べたわけじゃないが多分)、恐ろしい現実があるのである。

 過密日程、選手層の薄さ(頭数はいるがロティーナのお眼鏡に適う選手が少ない)、監督が選手交代で後手に回りがち、試合運びの拙さなど、様々な要因が重なってのことだろう。それにしても、後半飲水明け以降は、得点には期待できず、失点に怯えることしかできないとは…。


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 実を言うと、個人的に、普段はまったく順位表を見ない。というのも、なるべく清水以外の試合もDAZNで観たいという思いがあり、さすがに結果を知った上でのDAZN観戦は興醒めなので、ネタバレを避けるため、順位表や他会場の試合結果は情報封鎖しているのだ。

 ただ、J1はこの週末開催の第18節により、戦いを再開する。一つの節目なので、さすがに今回ばかりは、順位表をじっくり見てみることにした。

 それが上の表なわけだが、なるほど、こうなってたのか(笑)。もっとも、今季の特徴として、試合消化数に大きなばらつきがあり、モヤモヤするところだ。

 改めてこうやって見ると、清水の状況は大変に厳しい。たった1節で、降格圏はおろか、数字上は、19位にまで一気に順位を落としかねない、危うい位置にいる。ただ、連勝でもできれば、中位くらいにまでは順位を上げられそうでもある。

 ちなみに、清水はこの週末に試合がないわけだが、それは第18節の川崎戦が7月17日に先送りになったからだったんだな。そのせいで、清水は代表ウィークによる中断が、ちょっとだけ長くなり、日程的に有利になった形だ(特に次節対戦する仙台との関係で)。

 いずれにせよ、もっとじっくりとチーム作りに取り組みたい代表ウィーク中断だったが、カップ戦もあったし、実際にはあっという間に過ぎ去ってしまった。果たして、チームの立て直しはどこまで進んだのやら。重傷者を出して、かえってチーム力が低下した感も、なきにしもあらずだ。

 まあ、誰がどう考えても、清水はここからの3戦が、浮沈を握るだろう。横浜FC、大分、徳島と続く3戦だ。ここで勝ち点を積めないと、いよいよ、本当にまずいことになる。

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penetrate

 「清水が沼津に4発快勝 課題サイド攻撃に成果、リーグ再開へ弾み」という記事で伝えられているとおり、16日にアスルクラロ沼津さんと練習試合を行い4:0で勝利したそうだ。以下のように伝えられている。

 主力組が先発に名を連ねた清水が、控え組主体の相手を圧倒した。前半9分、FWチアゴ・サンタナ(28)が右クロスを合わせて先制。同40分には途中出場のMF中山克広(24)が、左クロスを頭でたたき込んで2点目を奪った。「頭でのゴールはあまりない」と笑顔。「クロスに対して(逆サイドから)中に入っていくことを求められている。決めきることができた」とうなずいた。9日の天皇杯2回戦・福山シティ(広島)戦(1○0)後、ロティーナ監督(63)は「クロスからのシュートは、トレーニングする必要がある」と話していた。対策の成果が早くも結果に結びついた。

 うーむ、個人的に、ちょっと引っかかるところだ。もちろん、J3とのTMでもクロス攻撃が通用したことは、ポジティブではあるし、勝ったことも結構だ。

 ただ、福山戦に限らず、最近の清水の攻撃が停滞しているのは、クロス攻撃の質が低いことが原因なのだろうか? そうとは思えない。そもそも、トップレベルでは、単純なロングクロスから点が入ることは、ほぼ無いというのが常識である。個人的には、クロス攻撃の質が低いというよりも(もちろんロティーナの言うように改善・工夫の余地は大いにあるにしても)、単純なクロス攻撃一辺倒になってしまっていることが問題ではないかと思う。もっと、ペナルティエリア付近で深くえぐってから短いマイナスのクロスを出すとか、工夫が必要だろう。

 真剣勝負の公式戦では、福山シティ相手でも、長い単純なクロスは、跳ね返されてしまうものだ。今回たまたま沼津相手のTMで、クロスから点がとれたというだけで、それに手ごたえを感じ、そういう工夫のない攻撃一辺倒になってしまうことを危惧する。

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 昨日、清水の現所属選手を、在籍歴の長い順に整理した図をお目にかけた。ただ、出した後に気付いたのだが、今現在、期限付き移籍で他チームに出ている選手も加えた方がいいなと考え直し、ローン中の選手も加えてグラフを作り直した。それが上図である。

 こうやって見ると、GK高木和などは金子と並んで、もはやチームで4番目の古株だ(外に出ている期間が長いとはいえ)。しかし、最近は長崎でも出場機会が減少しているようだし、清水復帰は難しいかな? J2のセカンドキーパー、もしくはJ3のレギュラーキーパーとして、生きる道はあるはずだけど。

 同じGKで言えば、梅田はどうなのかね? 昨年、J1リーグ戦にも多数出場し、面白い持ち味があることは分かったけど、今のところ、トップレベルでバリバリやれる感じは、まだしないかな。昨日の天皇杯こそ出場したようだが、岡山でもっと出場機会が増えるといいのだが。

 大悟、川本は、J2でもしっかり活躍しており、サポの間でも復帰待望論が強い2人だろう。レンタル移籍の成功例として、凱旋してほしいものだ。

 西村は、2020年開幕戦の雄姿などを見ると、今季清水の主力にという期待もあったが、まだ自分を確立し切れていない感じだ。そもそも、ボランチが主戦場と思いきや、センターバックをやったり、センターフォワードをやったりと、ポジションすら定まっていない感がある。こうやって見ると、大悟と並んで、もはや清水在籍歴は9番目に古いわけで、そろそろ「未完の大器」を脱してほしいところだ。

 それにしても、ローン先を見ると、清水は北九州、岡山、長崎としかコネがないのだろうか。

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 サッカーの世界は人の出入りが激しく、清水に限らず、4~5年もすれば顔触れがガラッと入れ替わってしまったりするものである。

 お気付きのとおり、個人的に図を作るのが趣味なのだが(笑)、今回は清水に比較的長く在籍している選手を、上掲のとおりグラフで表してみた。3年もいれば、すっかりお馴染みさんということで、2019年から在籍している選手を対象にした。以下、例によって思い付いたことをつらつらと述べてみる。

  • 最長不倒は竹内(1年間の北九州修業はあったが)。2011年以前はほとんど試合に絡んでいないので印象がなかったが、2009年から清水にいたのか。長谷川健太体制の、唯一の生き証人ということになる。しかし、今シーズンもキャプテンとして迎えながら、ポジションを失うとは本人も思ってもみなかっただろう。
  • 2番目に長いのが河井。彼はレンタルで出ていた時期がないので、連続在籍年数としては、チーム最長。ものすごく派手に活躍はしないが、農耕民族よろしく、ひとところにずっと留まり、コツコツと働くタイプか。
  • 石毛秀樹のキャリアは、山あり谷ありだったねえ。昨年の怪我は完治したはずだが、今季ほぼ出番がないのは、プレースタイルがロティーナ流に合わないのか、はたまた劣化したのか。なにせ、我々がプレーを観る機会自体がないので、良く分からない。
  • もう一人、窮地に陥っているのが、金子。むしろロティーナのサッカーに上手くはまるかもと思っていたのだが。残念ながら、体格無い、スピード無いということでそもそもJ1では厳しいわけだが、今季は焦りからかゴール前の落ち着きも無くなっている。このままでは、石毛ともども、放出候補になる可能性が否めない。
  • 逆に、4年間も下部リーグに放牧に出されながら、ギリギリのところで清水の契約を維持し、ついにオレンジのレギュラーとして今季花開いたのが、宮本である。
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2021b

 昨日に引き続き、出場ポイントで振り返る前半戦の続きである。本日は、残念ながらBクラスに留まっている選手たちである。

 とは言え、境遇はまちまちである。ディサロ、福森などは、主力とまでは行かないが、貴重なバックアッパーとして試合に絡み続けている。永井もセカンドGKとしての役割を全うしている。

 また、エウシーニョなどは、今季開幕で出遅れたので、今のところ出場ポイントはBクラスに甘んじているが、復帰後はコンスタントに出場を重ねており、直近の稼働率はかえっていつもの年より高い印象もある。

 他方、カルリーニョス、片山、原などの場合は、怪我で離脱していた時期があったがゆえに出場ポイントが伸びなかった形であり、怪我さえ癒えれば中心選手であることは間違いない。

 問題は、実績充分で、本来もっと活躍してしかるべき金子、指宿あたりか。金子は、ルヴァン・プレーオフ、天皇杯で決定機が巡って来ながら、それを決められなかったことが、今後のキャリアにどう響くか。指宿は、何度も書いているように、出ればそれなりのインパクトは残すものの、コンディションゆえか、はたまたロティーナの好みに合わないのか、出場時間が全然伸びない。

 若手、ユース上がりの中では、かろうじて滝が一定の期待感を抱かせている程度か。石毛はほとんど出番はないし、相変わらずエリック、ジュニア、成岡はベンチ入りすら果たせていない。

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2021a

 今季、清水の公式戦における選手の出場状況に、勝手に「出場ポイント」というのを設定して、ランキングをお届けしている。チームの戦いも小休止に入ったので、ここで改めてここまでの出場ポイントを整理しておきたい。

 以前もご説明申し上げたとおり、◎が先発出場、〇が途中出場、△がベンチ入りしたけど出場なし、×がベンチ入りせず。カップ戦よりもリーグ戦の方が重要性が高いので、リーグ戦のポイントを2倍にしている。ゆえに、リーグ戦は◎が6pt、〇が4pt、△が2pt、×が0pt、ルヴァンは◎が3pt、〇が2pt、△が1pt、×が0ポイントとし、ポイントを集計して順位付けしている。

 なお、せっかくルヴァンでグループステージを突破してプレーオフに到達し、プレーオフは重要度が高いので、今回プレーオフの2試合はポイントを1.5倍にして集計した。決勝トーナメントに進出したら、リーグ戦と同等のポイント2倍にしようと思っていたのだが、惜しいことをした。

 ところで、今季の公式戦もすでに26試合を数えており、だんだん表が大きくなってきた。なので、今日のところは、Aクラスの選手の出場ポイントだけ、紹介する。公式戦で出場ポイントを記録した選手が、現在までのところ28名いるので、14位までがAクラスということになる。

 まあ、改めてこうやって見ると、我々が失った鈴木義宜という大黒柱の大きさを痛感する。それに次ぐのが、最近また出ずっぱりになっているヴァウド。ヴァウドと立田はどうしても二択の関係にあったが、義宜が不在となった今、その2人が中心でやるしかないだろう。

 最近まで出場ポイントの2位は河井だったわけだが、実は彼は最近ロティーナのファーストチョイスではなくなってきている。それと裏表の関係にあったのが、中村の出場機会増だったわけだが、周知のようなアクシデントが発生し、また河井に戻るのだろうか?

 それにしても、宮本の先発出場の継続は目覚ましく、今や完全にロティーナの新秘蔵っ子という様相だ。そして、宮本が先発で出るようになったのは、徳島戦で惨敗して以降であり、あの試合の1失点目の場面で竹内・河井のボランチコンビが敵に完全にひっくり返され、ゲームプランが壊れたことが、竹内→宮本の序列変化の背景としてありそうだ。面白いことに、宮本がボランチの主力になってから、ロティーナはたとえ負けても「試合内容は良かった」とコメントすることが増え、宮本のプレー振りがお眼鏡に適っているということだろう。

 気になるのは、怪我を抱えているとも思えない後藤が、出場機会を激減させていることである。後藤は鈴木唯人との二択となることが多いが、途中から出たりしてもインパクトのある活躍がなく、影が薄くなっている。いつぞやの試合で、後藤がハーフタイムか何かに、唯人にポジショニングやボールの受け方のアドバイスを送っている光景があったが、もう自分の心配をした方がよさそうだ。

 明日の後半に続く。

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 ロティーナ清水が低迷し、怪我人も多いことから、夏の補強に期待する声が高まっている。

 まあ、確かに、開幕前に「これでもか」と補強をしたつもりで、「2チームできちゃうのでは?」とか、「外国人枠5枠からはみ出しちゃう」とか色々考えていたことが、完全に崩れた状態である。外国人に関して言えば、マテウスは契約解除、ヘナトは長期離脱。日本人新戦力の中でも確かな力を発揮してくれていた鈴木義宜が大怪我で全治不明と来た。他方で、新規・既存とは関係なく、まったく試合に絡めていないとか、徐々に出場機会が減っている選手もいる。現状で、2チームどころか、1チームの編成にも頭を痛め、外国人枠も余っている状態である。

 そんな中、新たなブラジル人ボランチとして、ホナウド(ロナウド)選手の獲得という情報が、かなり信憑性高く伝えられている。先方が清水のインスタをフォローしたとも言われているし、これは恐らく本決まりなのではないか。

 逆に言えば、ヘナトが日本に帰ってくるという発表こそあったものの、かなり長くリハビリが続くということではないだろうか。個人的にも、ヘナトの復帰に期待はするが、計算に入れては駄目という考えである。かくなる上は、ホナウドに一日も早く来日してもらい、チームに溶け込んでほしいと願うばかりだ。

 あとは、噂レベルでは、FW久保裕也やDF塩谷司などの話もあるものの、今のところサポの勝手な願望の域を出ないであろう。

 弱点だったボランチが、ホナウドで目途が立つとするならば、次なる補強ポイントは、アタッカーであろう。現状では、サンタナ一人への負担が大きすぎ、結果的に彼のパフォーマンスもなかなか高まらない。

 たとえば、サンタナを60分か70分くらいまでマックスでプレーさせ、途中から互換タイプのFWが出てくると、だいぶ余裕ができるはずである。ただ、その役目は指宿でもいいような気がするのだが、指宿はコンスタントに起用されておらず、本人のコンディションがどうなのか、監督はどう位置付けているのかが、イマイチ分からない。指宿が駄目という結論なら、サンタナの互換バックアッパーは必要だろう。

 他方、来年夏からオフサイドルールが変わると言われており、もしかしたら今後、ディフェンスラインの裏をスピードで抜けられるようなアタッカーの重要性が高まるかもしれない。今の清水では、中山やカルリーニョスはまあまあスピードがあるが、永井謙佑や前田大然のような典型的な韋駄天タイプが見当たらない。今のうちに、そういうスピードスターを確保しておくという考え方も、あるのではないか。

 まあ、予算にも限りがあることだし、この夏の補強は、ホナウドと、せいぜいあと1人くらいかな。それに、新規の補強があれば、放出もあるだろう。

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 上の図は、こちらのサイトに出ていた、5月30日の横浜Fマリノス戦で清水がとったフォーメーション図。細かいことまでは良く覚えていないが、3バックだったことは事実である。

 そして、これもうろ覚えだが、鹿島とのルヴァン・プレーオフの試合も、1レグの前半飲水明けからだったか、3バックに変えて、それによって試合が安定した。そして、その流れで2レグも3バックで臨み、アクシデントなどあり勝てなかったが、システム的には清水が優位に立っていた印象だった。

 3バックは、マリノスのようなアタッキングサードの質が高いチーム対策として、なるべくディフェンスラインの人口密度を高くして、スペースを与えないための作戦と考えれば、納得は行く。また、鹿島はボールサイドに極端に偏る戦い方をするので、清水の側が幅を使うために、3バックにしたことも、これまた理解はできる。

 ただ、少々意外だったのは、ロティーナが天皇杯の福山シティFC戦でも、3バックを採用していたことである。もっとも、マリノスや鹿島相手には、限りなく5バックに近くなるのに対し、さすがに福山相手だと両ウイングバックが高い位置をとり、またビルドアップの際にはセンターバックの一角である原がボランチの位置に上がることが多いので、2バックのようになっていたが。

 今季開幕前に流布していた情報によると、ロティーナは、3バックを使うこともあるけれど、4バックの方が基本であると言われており、我々もセレッソのイメージから4-4-2になるのかなと、漠然と想像していた。しかし、シーズンも半ばに差し掛かろうというのに、ここに来て3バックを多用するようになっているということは、まだ試行錯誤の途中ということなのだろうか。

 増してや、CBの柱だった鈴木義宜が長期離脱となると、中断明け以降、清水の最終ラインがどうなっていくか、読みづらいところがある。

 夏の補強に期待する声もあるみたいだけど、センターバックの補強は、ないんじゃないかな。一応、頭数はいるわけだし。

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 水曜の天皇杯・福山戦。原輝綺が出場したのにも驚いたし、90分間プレーしたのにも驚いたし、決勝ゴールを決めたのにはもっと驚いた。

 今回は、システムが3バックで、原は右センターバックとしての出場だった。しかし、原がセンターバックをやると、サイドバック的な持ち味が出る。また、ロティーナ清水は一頃、4バックの一角である右サイドバックがビルドアップの時にボランチの位置に入るということをよくやっていたが(左サイドバックが落ちて3バックになる)、福島戦では3バックにもかかわらずビルドアップ時に原がボランチの位置をとり、2センターバックで守るということもやっていた(カテが下の福山だからそういう守り方もできたのだろう)。要するに、原がいると、システムや人繰りのバリエーションが増え、監督としては選択肢が増えるということだろう。

 鈴木義宜の長期離脱で、絶望的な気持ちになっていたが、はらてるがこんな元気な姿を見せ、いきなり活躍してくれたとなると、ちょっと気分も変わってくる。義宜とはらてるとはタイプが違うので、単純なプラマイゼロというわけにはいかないが、痛手の何割かは軽減されそうだ。

 てか、はらてる、水曜日にあんなに元気にプレーできたのなら、ルヴァン・プレーオフの鹿島戦にも(少なくとも日曜日の2レグには)出場できたのではなかったのか、なんて思えてくる。コンディション面だけから言えば、今からでも、五輪も間に合うのでは? 逆に言うと、清水は彼をオリンピックにとられないように、ぎりぎりまで温存していたのかなどと、そんな勘繰りをしたくなるくらい、とにかく水曜のはらてるは頼もしかった。

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