エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2021年01月

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 常葉大との練習試合の時には、メンバー、得点者が発表され、得点シーンの動画も配信された。それに対し、昨日の相模原とのTMは、完全非公開か。今のところ(30日深夜の段階では)、一切の情報なし。開幕まで1ヵ月近くあるのに、随分ガードが堅いな。

 まあね、ロティーナはトレーニングの様子をあまり外に出したがらない指揮官だ。先日も書いたように、2019年にセレッソを立ち上げた時には、週の半分は非公開練習という話だった。そう言えば、戸田さんがセレッソの練習を見学しに行った時に、勝手にカメラ回してたら、注意されたという話もあったな。

 昨今では、クラブから割とバラエティ的な話題は積極的に発信されている。先日の西澤のなれそめ話とか、今般の指宿の早稲田大学卒業(!)とか。なので、まったく情報が枯渇しているわけでもないのだが、やはり我々が一番知りたいのはピッチ上のことだ。

 このまま行くと、何の前置きも無しに、2月27日(土)15:00、アウェー鹿島の地で、ロティーナ清水がいきなり我々の目の前に、その勇姿を表すのか。

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 静岡市が清水区の新しいサッカースタジアム建設に向けて、2021年度の予算案に調査費を計上するというニュースは、何日か前に伝えられたものだったが、28日に田辺市長が地元財界との会合で表明し、SBSがニュース番組の中で報じたことにより、反応したサポさんが多かったようである。

 本件に関し、所長の見立てを申し上げれば、今回の調査費計上を「実現に向けた進展」などと捉えるのは、大きな間違いだと思う。

 だいたい、新スタ建設議論はもう10年近くも続いているのに、これまで市は「調査」しなかったのだろうか? 今さら何を「調査」するというのか? 清水の新スタをめぐる諸課題は、もう議論が出尽くしている状態である。素人がネット検索で情報をかき集め、一晩徹夜するだけでも、それなりのパワポ資料くらいは作れそうだ。今さら「調査」などと、何を悠長なことを言っているのか。

 今回の調査費計上は、「本格的な検討をさらに1年先延ばしにする」という、むしろ後ろ向きの意思表明だろう。令和3年度は「調査」の年とされ、向こう1年間は「今は調査中だから具体的な決定はできない」という免罪符として使われるのだろう。

 調査費は300万円とされているが、どうせ市の職員が鳥栖に視察に行って「ほお、駅前スタジアムはさすがに駅から近いですなあ」とか、仙台に視察に行って「ほお、屋根があると濡れなくて便利ですなあ」とか、そんなのサポなら誰でも知ってるよという今さらの話を、おざなりなレポートにでもまとめるのだろう。そして、現地で美味い物でも食って、「やはりご当地グルメも大事ですなあ」などと語らいながら、予算を消化するのだろう。そして、1年後には、「まだまだ課題は多く、引き続き各方面と調整の上、検討を進めていく」などと、結論とも言えないような結論が出るのだろう。そして、そんなことをのらりくらりと繰り返していけば、自分の任期中は逃げ切れるというのが、田辺市長の考えのはずである。

 個人的には、具体的な方針とスケジュールが明示されない限り、一切信用しないつもりである。

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 ほとんど、エクセル作図教室の観を呈してきたが、2020シーズンにおけるJ1リーグ戦の各チーム1試合平均得点・失点を示したこんなグラフを作成してみたので、お目にかけたい。それにしても2020年の川崎は凄かった。清水の失点も逆の意味で凄かった。

 さて、2020シーズンの清水は、1試合当たりの得点が1.41、失点が2.06。会見で権田あたりも述べていたように、今季に向けては、1試合平均1失点以下を目標に守備を構築していきたいものである。もっとも、2020年に平均1失点以下だったのは2チームしかなかったわけで、容易な目標ではない。現実的には、2020年のセレッソおよび広島のように(ともに1.09)、1.2以下だったら、及第点だろう。

 2020年を残留争い相当の戦績で終えた清水が、2021年に上位争いができるかは、分からない。だが、2020年に最多失点だった清水が、2021年に最小失点を争うくらいになったとしたら、それだけでもとてつもない改革の成就である。

 はっきり言って、清水の場合、失点さえ減らせば、自ずと勝利、勝ち点は付いてくるのではないかと思っている。チームとしての攻撃の形をどれくらい構築できるかはまだ分からないけど、カルリとサンタナだけでも、放っておいてもそこそこ点はとるだろう。我々サポも、仮に開幕当初は連戦連勝とは行かなくても、失点が着実に減っていたら、チーム作りは順調に進んでいると信じ、暖かく応援しよう。

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 記者 「ロティーナ監督、常葉大との練習試合で、自分たちのチームの印象はどうでしたか?」

 監督 「凄く強い」

 試合後、そんなやり取りがあったかどうかは知らないが、昨日の練習試合、5:0で快勝し、相手には枠内シュートを1本しか許さなかったそうである。昨年なら、どんな格下相手にも平気で2失点くらいしていたことを考えれば、上々の船出である。

 しかし、我が軍の喫緊の課題が、守備組織の構築であることを考えると、格下相手に、ずっと敵陣に押し込んでいるような戦況は、守備の確認・訓練にとって、あまり有効ではなかったかもしれない。まあ、チームを立ち上げたばかりだし、手近にスパーリングパートナーの大学生がいてくれたことは有難いが、本当ならもうちょっと手応えのある相手とTMを重ねたいところだろう。まあ、それはこれから機会があるはずなので、焦っても仕方がない。

 クラブは、「エスパルスアプリ」で5つの得点シーンだけ公開してくれたが、これまた、チーム構築途上の我が軍にとっては、チャンスに至るまで過程の方が重要である。一応、閲覧はしてみたが、短いゴールシーンだけ見ても、どんなサッカーを構築しようとしているのかは、さっぱり分からない。今の時点では、想像を膨らませるしかないか。

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 先日、ロティーナ監督が合流した日に、充実したYouTube動画が配信され、「今後、毎日こういう動画を出してくれるのかな」と、期待した。しかし、その23日を最後に、ほとんど情報が表に出てこなくなった。

 そして、昨年の例もあるので、個人的に大いに期待していた、練習試合のネット配信。常葉大学戦は本日に迫り、30日には相模原との試合がある。しかし、今のところクラブからは何の発表もなく、つまり今回はネット配信は無しということだろう。

 昨年途中から、コロナ禍ゆえに清水の練習はずっと非公開になっているわけだが、ロティーナの場合は、コロナとは関係なく、練習を見せたがらないタイプである。たとえば、こちらの記事によれば、2019年にセレッソを立ち上げた時には、「情報管理を徹底する方針で週の半分は非公開練習にする」という方針を明らかにしていた(その後実際にどうなったかは未確認だが)。

 清水サポとしては、とにかく開幕までじっと我慢、欲しがりません勝つまでは、といったところだろうか。まあ、確かに、2月末にいったん開幕してしまえば、後は怒涛のように試合が続き、こちらが消化しきれないくらいになるのかもしれないが。

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2020run

 皆様のご関心がもう2021シーズンに向かっている中で、今回はあえて昨シーズンを取り上げる。というのも、当S研独自企画「エスパルス走行距離選手権」の2020シーズンの結果をまだ発表していなかったので、それをやらないまま新シーズンを迎えるわけにはいかないからだ。

 これは当S研独自の企画であり、要は選手たち(基本的にフィールドプレーヤーのみ)がリーグ戦で走った累計走行距離を、東海道線に当てはめて、東京駅を出発点に西へと、すごろく風に競ってもらうという企画である。選手権の趣旨とルールについてはこちら、2017年の結果はこちら、2018年の結果はこちら、2019年の結果はこちらを参照していただきたい。

 さて、リーグ戦全34試合のプレーヤーごとの走行距離を集計したところ、2020エスパルス走行距離選手権で優勝に輝いたのは、「公私ともに充実男」こと、西澤健太だった。

 実は、2020エスパルス走行距離選手権では、最終版にドラマがあった。昨シーズン、このレースではずっと、カルリーニョスが独走しており、優勝確実と思われていた。また、2位もヘナトが確実と思われた。しかし、カルリが最後の3試合を欠場、ヘナトも最後の2試合を欠場し、その一方で全試合に出場した西澤が猛然と追い上げ、最終節で差し切って優勝を決めたのである。なかなかドラマチックな展開であった(てか、所長のエクセルの中だけの出来事だが)。

 だが、2020年の走行距離選手権は、レベルとしては、はっきり言って低調だった。2018年には、愛知県入りした選手が8人もいたが、2020年は西澤がぎりぎりで入っただけ。2020年の288.62kmという距離は、優勝記録としてはこれまでで最低である。まあ、選手が悪いというよりも、5人交代制などで、数字が多くの選手に分散したのだろう。

 もう一つ、当選手権では、ホームタウンの清水駅に到達できるかどうかを、ほぼ主力級の活躍ができたかどうかの目安にしている。今回は、西澤に加え、カルリ、後藤、ヘナト、ヴァウド、立田、竹内、金子、鈴木、ソッコまでが、ホームタウンの清水駅に到達し、基準をクリアした。エウシーニョはあと600mというところで力尽きた(涙)。

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 2016年に清水がJ2で2位に入り、自動昇格を決めた時に、一緒にJ1に復帰したのが、コンサドーレ札幌(J2優勝)とセレッソ大阪(プレーオフ勝利)だった。これは以前も書いたことがあるが、その後この3チームは、いずれもJ1に定着している。一緒にJ2からJ1に挙がった2チームなり3チームが、その後も数年間も揃ってJ1に定着するというのは、極めて珍しいケースである。おそらくJリーグでは初のことであり、今後も100年は破られない記録なのではないか。普通は、昇格チームというのは、翌年の降格候補の筆頭であり、特にJリーグではプレーオフによる昇格チームは翌年に降格するのがお決まりのパターンだった。それだけ、2016年の昇格争いはレベルが高く、本来であればJ1を戦う体力のあるチームが揃っていたということだろう。

 ただし、このように「花の2016年J1再昇格決定トリオ」とでも呼ぶべき清水、札幌、セレッソであるが、2017年以降のJ1における成績では、明暗が分かれている。この3チームの中では、清水が常に一番下であり、2018年のプチ躍進を除けば、毎年降格危機に直面している。一方、札幌は中位を確保し、2018年には4位躍進もあった。セレッソはずっと一桁順位である。カップ戦についても然りであり、セレッソは2017年にルヴァンと天皇杯を戴冠、札幌はタイトルこそないが2019年にルヴァン決勝で死闘を繰り広げたことは記憶に新しい。清水だけが、カップ戦のタイトルにすら絡めていないということになる。てか、こうやって見ると、セレッソってロティーナが来る前から強かったのね(笑)。

 我々は、単にJ1に復帰するだけでなく、復帰した後が大事だということを、思い知った。でも、2021年は、いよいよ、トリオの中で、清水が輝く年である。セレッソさんが、自爆テロよろしく、ロティーナを解放してくれたので、我々は名将をありがたく頂戴し、戦力を整え、躍進あるのみだ。セレッソさん、札幌さん、これからも3人仲良く生き残っていきましょうね(いつの間にか上から目線になっている)。

 PS ちなみに、下に見るように、倍返し社長の本が出るみたい。

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 「クララが立った!」みたいな言い方して恐縮だけど、ロティーナが走った! 昨日、指揮官がついにチームに合流し、現場で直接トレーニングを見たものである。なんとなく、風貌から、もっとヨボヨボな人物を想像していたサポもいたみたいだけど、本人はまだ63歳だし、ジョー・バイデンより足取りがしっかりしているのは当然だ。天候が冷たい雨というのが残念ではあったが、チームもいよいよ本格始動というところだろう。開幕まで、時間はないぞ。いまだに編成途上という他チームもあるので、大熊GMの尽力によりチーム立ち上げが早かった我が軍は、良いスタートを切りたいものだ。

 有難いことに、昨日はクラブから、上掲のように、トレーニングの様子をやや詳しく伝えた動画も配信された。そうそう、こういうものを我々は求めているわけよ。ただ、これを見る限り、参加しているブラジル人がチアゴ・サンタナだけで、ちょっと寂しそうだった。ヴァウド、ヘナト、カルリーニョスも来日はしているはずだが、まだ隔離期間で、合流が遅れているということか?

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 昨日、2021シーズンのJ1、ルヴァンの日程が発表になった。大前提として申し上げれば、このコロナ禍、開催できること自体が有難いし、関係者の尽力には心から感謝はしたい。しかし、日程全体を眺めてみて、もっと工夫の余地があったはずだと、考えざるをえない。

 言うまでもなく、2021シーズンの最大のポイントは、東京五輪による中断である。今回発表された日程によれば、清水の場合、7月11日(日)のアウェー徳島戦で中断に入り、8月9日(月)のホーム・マリノス戦で再開することになっている。28日間、4週間の中断である。

 しかし、東京五輪の開催が無理だというのは、もう天下周知の現実であり、あとはいつどのような形でそれが発表されるかというだけの問題である。昨日発表された日程によれば、くだんの4週間には、リーグ戦だけでなく、ルヴァンカップも(決勝T含め)一切行われないことになっている。我々はこの夏の4週間を、確実に持て余すことになるのだ。他方、この4週間を空けるために、3月、4月、5月が異常な過密日程になっている。開幕直後に試合を詰め込み、いきなり故障者が出ることが心配だし、それにこの春の時期はまだコロナ対策が厳格に施行されているだろうから、入場の制限も厳しそうである。今回Jリーグが、「とにかく春にたくさん試合をこなしてしまおう」という日程を拙速に発表したことは、賢いやり方とは思えない。

 むしろ、差し当たり春くらいまでの日程を発表して、夏以降の日程は後日発表することとし、五輪中止の正式決定を受け(←これはそんなに遠い出来事ではないはず)、夏以降のスケジュールを組むべきだったのではないか。

 J1は、2月末に開幕し、12月頭に閉幕するとしても、その間に41回も週末があるのだ。それに、試合を組み入れられそうなミッドウィークの祝日も、5回もある。もちろん、ルヴァン決勝や、代表週間で、何回かの週末は使えないにしても、五輪期間さえ無駄に空けなければ、平日ナイトゲームをほぼ回避して、お休みの日だけで日程を組めたはずなのだ。もちろん、今の時点でJリーグが「五輪期間が空くこと」を前提とした動きができないのは理解できるが、何度も言うように五輪中止の発表は時間の問題であり、その活用の余地を残すべきだった。それで、もし万が一、五輪が開催されたら、むしろ秋に試合を詰め込めばよかっただろう。その頃にはワクチン接種の普及でコロナもある程度落ち着いて、入場制限をしなくていいだろうし。

 なお、6月前半、9月上旬、10月上旬にもJ1の短い中断があるが、それは代表戦が行われる国際マッチデーだろう。ルヴァンカップの決勝トーナメントは、それに合わせて行われる。ルヴァンのグループステージを突破できないと、我々がヒマな期間がさらに増えてしまうので、今年はルヴァンでもマジで頑張ってほしい。

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 しかし、アレだな。チームが始動したら、色々情報が伝えられて、ブログのネタにも事欠かないだろうと期待していたのだが、今のところ情報量がきわめて少なく、当S研ブログもネタ枯れである。まだロティーナ監督は現場には立っていないのかもしれないけど、練習はどう変わったのか、権田はどうチームをまとめようとしているのか、その他の新加入選手はどんな動きを見せているかなど、興味津々なのだが、様子が全然分からない。インスタの静止画像が発信されたり、選手がリモートで取材に応じて今年の抱負などを語ってくれたりする程度なので、それだけではあまりにも物足りない。

 結局、必勝祈願も、出陣式も、延期ということが正式に発表になった。

 かくなる上は、1月27日(水)11:00の常葉大学との練習試合、30日(土)11:00のSC相模原との練習試合を、ネット配信してもらうわけにはいかないだろうか。昨年の経験で、配信のノウハウも蓄積しただろうし。今の段階で、他チームにスカウティングされたりといったこともないだろうし。

 とにかく、新体制でサポの期待が高まっているだけに、情報飢餓感がハンパない。

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 ロティーナ体制で躍進を遂げることは、今後の5年、10年の清水の行方を左右するが、もっと長期、数十年単位で見て、最重要な課題は、やはり新スタジアムの建設である。そんな中、19日に、「『清水港スタジアム構想』見送り」という気になるニュースが伝えられた。

 静岡市の新しいサッカースタジアムの候補地として注目されている清水港にある土地の活用について、土地を所有する企業の検討が続いているとして、県は1月にまとめた港の将来像を示す計画に、この土地に関する記載を見送りました。スタジアム構想の具体化は遠ざかる見通しです。

 静岡市では、サッカーJ1・清水エスパルスの本拠地となっているスタジアムが、Jリーグの施設基準を満たさず、交通も不便だとして、エスパルス側は7年前から市に新しいスタジアムの建設を要望しています。こうした中、エネルギー大手「エネオス」が清水港に所有する土地の活用について、去年7月、県と協定を結んだ際、大田社長がスタジアムについて「検討する場面があろうかと思う」と発言し、この土地が候補地の1つとして注目されていました。県は、ことし清水港の将来像を示す港湾計画に土地の活用方針を反映する方針でしたが、その後、エネオス側の検討に時間がかかっていて、どの程度の土地が提供されるかわからないとして、1月にまとめた計画案では、この土地に関する記載を見送りました。

 エネオスは取材に対し、「引き続き行政と連携して検討を進めていく」と話しています。県港湾企画課は「エネオスから具体的な方針が示されしだい、計画への反映を改めて検討する」としていますが、スタジアム構想の具体化は遠ざかる見通しです。

 まったく、この絶望的なまでの煮え切らなさ、スピード感のなさは、一体何なのだろうか? まあ、エネオスさんは私企業で、自社の利益を最大化するために活動なさっているわけだから、スタジアムよりももっと利益になりそうな事業があって、そちらを優先するということならば、それは仕方がない。しかし、今回のニュースを見る限り、そういう具体的な活用の代案があるわけではなく、単にズルズルと決定を引き延ばしているというニュアンスである。一応、駅の目の前の一等地なのに、何年も塩漬けにして、どうしたいのだろうか? 思うに、県の側の「是が非でも」という押しが弱いのではないだろうか。お役人さんの、「具体的な方針が示されしだい、計画への反映を改めて検討する」という受け身で消極的な姿勢には、失望を禁じ得ない。

 日本の官僚機構に特有の、根回し、調整、ご機嫌伺いといったやり方では、清水の新スタは一歩も進みそうにない。この問題こそ、まさにPENETRATEが必要だ。つまり、「やる」と決めて、突き進んでいく、突破していくという姿勢こそが必要だ。行政が煮え切らないというなら、クラブがその強力なリーダーシップを発揮するしかあるまい。

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 2021シーズン、清水のチームは上々に立ち上がったが、相変わらず不安のタネはコロナである。静岡で変異種のウイルス患者3名が見付かったということで、昨日19日には、川勝平太知事が、県独自の感染拡大緊急警報発令を発表する事態となった。

 個人的意見を言わせていただければ、静岡の皆さんは、こういうニュースでパニクっては駄目である。変異種というのは、感染しやすいだけで、毒性が強いわけではない。これまで同様、感染防止に万全を期しながら、過ごすだけのことである。言うまでもなく、感染者のことを詮索するとか、差別するなんてのは、もってのほかだ。

 とはいえ、地域の支援を得ながら活動しているサッカークラブは、世間一般の理解を得ながらやっていかざるをえないわけで、より慎重になるところはあるだろう。直近の予定では、23日(土)の必勝祈願は一般人の見学は不可ということはすでに発表されている。それに続く出陣式は、今のところ感染予防を徹底し規模を縮小しながらも開催ということになっているが、県独自の感染拡大緊急警報発令が出てしまった以上、果たしてどうだろうか? もしかしたら、サポの参加は無しで、完全リモートという方針転換があるかもしれない。もちろん、三保のトレーニングは非公開だし、鹿児島キャンプも見学自粛が要請されている。開幕前にサポが選手と触れ合える機会は、ますます遠のいている。

 まあ、仮に我々が出陣式に直に出席できなくても、このご時世では、我慢せざるをえない。問題は、2月下旬の開幕が予定通りできるか、そして観客を入れることができるか、上限はどれくらいになるか、制限がいつまで続くかだろう。影響が最小限で済んでくれることを、祈るばかりだ。

 ちなみに、選手のワクチン接種なんてのは、どうなるのだろうかというのも気になる。

 他方、今の時点で、2021年8月に東京五輪が予定通り開催できるなどと思っている人は、誰もいないだろう。ということは、7~8月頃にJリーグを中断する必要はなくなり、その分日程には余裕が生まれるかな(Jリーグから先の予定がなかなか発表されないのも、そのあたりを見極めようとしている気がする)。五輪が中止になったら、出場を目指していた立田には気の毒な話だが(てか、そもそも落選っぽいが)。

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 上に見るとおり、浦和関係の「浦議チャンネル」で、サッカーライターの河治良幸さんが、だいぶ気の早い「2021年Jリーグ順位予想」をしておられる。その中で、清水を6位と、だいぶ好意的に予想してくれている。清水についての話は03:16くらいからである。

 ただし、所長が今回、これを取り上げたくなったのは、単に清水の順位予想が高かったからではない。この中で河治さんは、「ロティーナが2年くらいやってすぐに代わってしまうようでは意味がない。ロティーナ自身が何年やるかは分からないが、その路線を継続していってほしい。戦い方、構築の仕方などを、清水の中で文化にしていってほしい。そういう期待も込め、ゆくゆくはもっと上位になってほしいけれど、今回は6位ということにした」という趣旨のことを述べておられる。これが、所長が考えていたことと、まったく同じだったのだ。

 本当に、過去10年くらい、清水のサッカーはブレ続けてきた。クラモフスキー監督で攻撃的スタイルが確立できれば良かったのだが、さすがにあれは現実との折り合いが付かなかった。その点、誰が見てもロティーナは本物であり、ヨーロッパの最先端の理論を、Jリーグに上手く落とし込む手腕は証明済みである。しばしば言われるように、ロティーナ自身は長期政権志向ではないかもしれないが、たとえばロティーナが2年くらいで退いても、ロティーナにはスポーツディレクターなどとして残ってもらい、イバンHCが跡を継ぐとか、戸田和幸氏を招聘して後継者として育てるとか、同じ路線で継続していってほしい。むろん、「フィロソフィー」という名の大榎ポエムなどすべて上書きしていただいて結構だし、できれば育成年代もメソッドを共有したい。単に2021シーズンの躍進だけでなく、そういう清水というクラブとしての確固たるスタイル、哲学、メソッドを確立するまたとない大チャンスだと思うのだ。

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 ロティーナの作るチームの特徴は、守備がオーガナイズされているため、ファウルが少ないことだろう。上の表は、ファウルのデータではないが、過去4年間、ロティーナが率いたチームの反則ポイントを整理したものである。ロティーナのチームは、常に反則ポイントのランキングで上位におり、つまりクリーンに戦っているということである。

 2019年にマリノスが優勝した時に、実はマリノスの反則ポイントはリーグでワーストだった。あのチームは、ラインを高くしてイケイケで攻めまくって、カウンターを浴びたらチアゴマルチンスが無理やりにでも止めるというスタイルだから、必然的にファウル、カードなどは増えるのである。ピーター清水はその亜流のようなものだったから、やはりファウルは多かった。

 2021年にはJ1でVARが復活することになっており、これはクリーンに戦うはずのロティーナ清水にとっては、有利に働くはずである。逆に、鹿島のように「ファウルをしてでも止める」ことがチームの哲学として染み付いているクラブにとっては、不利に働くかもしれない。三竿健斗など、いちいちスローVTRでチェックされていたら、毎試合退場になるのではないか(おっと、失敬)。

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 新体制が発表になり、既存の選手も、新規加入選手も、それぞれ今シーズンの抱負を語っている。それを聞いていて、所長がちょっと気になったのが、「目標は試合に出ること」と言っていた人が一人もいなかったことである。まあ、おそらく選手たちも分かっていると思うのだが、現時点では誰もレギュラーを確約されていない。個人的に、「恐らくレギュラー当確だろう」と思うのは、GK権田、FWサンタナ、FW(またはサイドハーフ)カルリーニョスくらいである。後は、どれだけロティーナ戦術を体得できるかによって、序列が決まってくると思う。

 選手だけじゃなく、今シーズンは我々も、相当勉強をしないといけない。そうでないと、ちょっと相手にボールを持たれただけでダメダメと念仏を唱えるAV熟女や、表面的なことで駄目出しを繰り返す迷惑ジジババのようになってしまいかねない。ロティーナ戦術は奥深いので、我々もまた、ピッチ上で起きていることを正しく認識し見守る必要がある。

 そんな観点から、またまたちょっとロティーナを予習してみたい。上の動画は、ヴェルディ時代にロティーナに指導を受けた田村直也氏が、自分の経験からロティーナ戦術を解説しているものである。評論家によるロティーナ論というのは色々あるが、プレーヤーとしての実体験を踏まえて語っているので説得力があり、参考になる。なお、最初の方はずっとベガルタの話をしているので、27分くらいから見れば十分である。

 敵にえぐられた時のL字型の守備陣形、攻撃している時にSBがクロスを上げた時に反対サイドのSBはどこで構えるべきか、SBのオーバーラップの是非などの話が勉強になった。

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penetrate

 というわけで、昨日、清水エスパルスの新体制発足があり、これでようやく正式に、新シーズンを迎えたという感じだ。所長も一応、YouTube配信を全部拝見した。それで感じた雑感を記しておく。

  • 油田とは、鈴与様だった。
  • やはり、大熊GMは(泣きつくピーターを無視して?)新監督の下で迎える2021シーズンを見据え早くから補強に動いていた模様。ロティーナ・リクエストで決まった枠もあるが(片山、鈴木あたりか)、それはせいぜい2~3人では。
  • ロティーナ監督、イバンHCはすでに来日済みだが、まだ隔離期間中。もう静岡にはいるのか、なぜか古いエンブレムのウェアを着て、リモート出演。
  • ブラジル人選手の来日に関しては、チアゴサンタナはすでに来日(隔離期間中)、エウシーニョはブラジルでのPCR再検査待ち、ウイリアムマテウスは政府の新規外国人入国停止措置でまだブラジルで足止め、来日は早くても2月7日になる。
  • 権田の風格がヤバい。早くもチームの中心という雰囲気。ただ、その傍らには、「目標は優勝一択」と言い切り、野心をギラつかせる永井の姿も。
  • その他の日本人新加入選手では、指宿が低音の美声を聞かせ「抱かれたい選手No.1」の予感を漂わせるも、鈴木、片山、中山らはおとなしそうな気の良いアンチャンといった素朴な雰囲気を醸す。個人的には、ちょっと何を考えているのか分からない原の雰囲気にはまってしまった。ディサロがしゃべっているのを初めて見たが、もっとイケイケなキャラクターかと思ったら、意外と腰が低く謙虚な語り口だった。
  • 社長から新スタの話は無し。
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 本日はいよいよ新体制発表。その前に、2020シーズンのMVPをまだ発表していなかったので、それを発表してみたい。S研ブログが選ぶ2020年のMVPは、どんな時も可愛い笑顔でエスパルスを盛り立ててくれたオレンジウェーブです。

 動画は湘南戦のハーフタイムショー。カメラのオートフォーカス性能が悪く、ピンボケになっている場面が多い点、ご容赦を。そろそろ機材も買い替えか。

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 清水の場合、監督が代わっても、選手が入れ替わっても、不思議と改善されないのが、スローインである。たとえば、ボールがタッチを割った時に、「ヘイ、マイボール」などと必死にアピールするのは当然だが、清水の場合は、スローインが下手なので、自分たちが投げ入れても、結局相手に奪われるので、あまり意味がなかったりする。それどころか、マイボールのスローインを相手に変な形で奪われ、カウンターを浴びて失点したことが、2020シーズンにもあった。

 今般の高校サッカー選手権で、ロングスローの是非というのが話題になった。しかし、プロの世界や、増してや代表レベルでは、ロングスローを多用してもあまり効果はないだろうというのが、一般的な見方である。ロングスローというのは、言わば、ハプニング期待のプレーだろう。高校生レベルではミスが多いから、ハプニングで得点が生まれる可能性が高いけれど、プロは守備が堅いから、そうは行かない。清水は、二見が2019年に何度か奇跡を起こしたが、普通プロのチームは「ロングスロー対策」などやらないから、そうした中で稀に試みられるから時に効果を生むだけであって、もしもJリーグでロングスローからの得点が多発するようになったら、各チーム対策を練って、すぐにブームは下火になるのではないか。

 やはり、プロのレベルでは、ハプニング期待ではなく、確実に繋いだ方が得点の確率が上がるのだろう。そもそも、コーナーにしたって、プロの強いチームになると、ショートコーナーで繋いだりするわけだし。川崎がロングスローをする場面など、想像もできない。

 ただ、敵陣でスローインになった場合に、全部ではないにしても、1試合に2~3回くらいロングスローを投げてみるのは、相手の混乱を誘発し、効果的かもしれない。また、今般の高校サッカーでは、自陣から、距離を稼ぐために、ロングスローを投げるケースも見られた。ロングスローだから、五分五分の競り合いにはなるが、2020年に清水が確か鹿島相手に喫したように、自陣で下手に繋ごうとしてスローインを奪われてショートカウンターを食らうくらいだったら、ロングスローで距離を稼いだ方がマシかもしれない。

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 GK西部洋平が富山に完全移籍することが発表になった。清水が満了という判断をしたから移籍先を探したのか、それとも清水は延長の意思があったが本人が出場機会の可能性が高い移籍のオファーを待ち、それが来たから退団ということになったのかは、分からない。何にしても、新天地での出場、活躍を願わずにはいられない。

 人それぞれ、西部については色んな思い出があると思うが、個人的にはJ2時代の「青空ミーティング」のエピソードかな。確か、あの時はアウェーでヴェルディに負け、「このままじゃいけない」ということで西部が選手たちを招集し、思いをぶつけ合ったのだった。その直後の試合で、ホームで群馬に8:0と快勝し、低迷から抜け出したのだった。2016年、いくつかターニングポイントがあったなかで、間違いなくあれは重要なものの一つだった。その時点で西部は大きな怪我をしており、試合に出ていないもどかしさもあったと思うが、それでもベテランとしてリーダーシップを発揮してくれた。アスリートなので、本来ならプレーの名場面を選ぶべきかもしれないが、ここ数年の存在感はチームの精神的支柱としてのそれだっただろう。

 テセも西部もいなくなり、チームを鼓舞するようなベテランがいなくなることに、不安を覚えるサポも多いだろう。しかし、我々が思い入れのある選手を全員ずっと抱えていたら、すぐに100人、200人を超えてしまう。ベテランを中心に、人員整理するからこその、今オフの活発な補強であり、チームが前に進むためにはやむをえない。

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2020J1

 当S研独自の企画として、「評論家リーグ」というのがある。要は、評論家の先生方が開幕前に示していた順位予想を、リーグ戦終了後に答え合わせし、順位付けるという意地悪な企画である。その際に、ただ単に予想が何個当たったかといった単純なことではなく、順位に応じて加重すること、順位が的中しなくても惜しさに応じて加点することがS研方式の特徴である。レギュレーションにつき詳しくはこちらをご覧いただきたい。

 それで、コロナ禍に揺れた2020シーズンもどうにか無事終わったので、満を持して2020評論家リーグの結果発表と行きたいところなのだが。実は、上述のように複雑なレギュレーションであり、手作業で計算をするので、ものすごく面倒なのである。目下、多忙につき、その作業ができないので、今回は申し訳ないが、評論家先生方の2020年の予想と、最終結果を照らし合わせ、しみじみと眺めることだけでご容赦いただきたい。そのうち、時間ができたら集計してみたいと思うが、どうなるかは不明。

 そんなわけで、2020シーズンにつき、先生方の事前の予想と結果を対比して示したのが上表である(クリック・タップして拡大しご覧ください)。全体として、大きな影響を与えたのがACLだった。所長は個人的に、「ACLに出場するとJ1での勝ち点が5くらい減る」という説を唱えているのだが、過密・変則日程になった2020年は下手をしたら「ACLに出場するとJ1での勝ち点が10くらい減る」というシーズンだったかもしれない。だから、横浜Fマリノスや神戸などはJ1で中位以下に沈んだし、FC東京もACLさえなければ余裕で2位にはなっただろう。まあ、川崎はACLがあろうとなかろうと優勝したとは思うが、ガンバ大阪、名古屋、鹿島あたりは完全にACL組が沈んだことで相対的に順位が上がったという形だろう。

 所長の予想は、1位の清水は「願望」だったが、それ以外は真面目に予想したつもりである。上述のACLのある・なしによる明暗を除けば、今回はそんなに酷い予想でもなかったかな。

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