エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2020年02月

 昨日の話の続きなんだけど、清水の社長の交代劇につき、所長は勘違いしていたようだ。さらに良く考えてみれば、真相は次のようなものだったのかもしれない。

 山室新社長が、ロッテの球団社長を退任した経緯については、こちらの記事に見るとおりである。山室氏がロッテ社長から退任し、「FA宣言」したのが2019年12月1日付。辣腕で轟く山室氏のもとには、色んな分野から様々なオファーがあり、その中に、清水からのオファーもあった。もちろん、この場合の「清水」というのは当時の左伴社長ではなく、主要株主、具体的には鈴与ということになるのだろう。そして、意外にも山室氏が清水のオファーを受けてくれたから、会社は左伴社長に「延長はなし」ということを通告したのではないか。それであれば、左伴社長への通告が唐突なものになったことも、説明がつく。左伴氏の退任 → 山室氏に白羽の矢、ではなく、その逆だったのではないか。まあもちろん、状況証拠からの憶測だが、そんな気がしてきた。

 とすると、クラモフスキー氏と大熊氏に目を付けて口説いたのは、誰なのだろうか? 業界で良く知られた大熊氏は別として、クラモフスキー氏を見出すような嗅覚が、鈴与にあるとも思えないのだが。すると、前GMか?

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 サッカーライターの宇都宮徹壱さんのウェブマガジンというのがあり、良い子は皆加入すべきだが、このほど清水の左伴前社長にインタビューをしたということだ。その前編が、上掲のように、YouTubeで無料公開されたので、ご覧になってみていただきたい。

 所長は、左伴社長は自らの意思で辞任したのだと思っていた。そして、後を任せられる新しい社長を自分で見付けてきて、自発的に勇退したのではないか、と。というのも、2019シーズンの冒頭、「進退を賭ける」というようなことを言っていたので、5位という目標に遠く及ばなかったことから、自ら責任をとったのだと、そんな風に思っていた。

 しかし、今回のインタビューによれば、左伴氏はまだやり残したことがあるので、2020年も続けるつもりでいたが、会社から「延長はない」ということを唐突に言われ、ビックリしたのだとか。社長に引導を渡せるのは、株主総会しかなく、具体的には鈴与ということになるのだろう。我々が想像していた以上に、左伴社長は、「雇われマダム」的な存在だったということか。

 「新三役」は、すべて左伴社長が連れてきたと想像していたのだけど、ちょっと違うような気がしてきた。

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 新型コロナウイルス中断は、今季チームの立ち上げや新戦力の合流が遅れ、また怪我人の復帰も待っている状態の我が軍にとっては、プラスに作用する可能性がある。その際に、単に開幕が遅れるのではなく、1節を消化して、宿題を課せられたというのがミソだろう。FC東京戦の教訓を得た上で中断に入るというのは、この間のトレーニングにより明確な課題意識を持って取り組めるという意味で、効果が期待できよう。

 さて、FC東京戦の結果について、1:3という結果を捉え、「去年からの大量失点癖、試合運びのまずさはまったく変わっていないじゃないか」とする論評と、「いやいや、内容は去年よりもずっと良くなり、このサッカーなら期待できる」という論評とに、二分された感があった。

 個人的にも、内容が見違えるように良くなったことには、喜んでいる。はっきり言って、今までのようなおバカスローインが改善されただけでも、泣きそうに嬉しい。昨年なら、相手が5メートルくらいに近寄ってきただけで、パニック大蹴りを繰り返していたチームが、勇気を持って繋ぐようになったのを見せてもらえただけでも、生きてて良かったと実感する。だから、チーム改革の方向性は、完全に支持するし、今後についても期待する。

 しかし、同時に忘れていけないのは、本当の意味で良いサッカーとは、勝ち点をとれるサッカーのことであり、冷静に考えてみれば、1:3で負けるサッカーが良いサッカーのはずはないということである。現段階のモフ清水は、正確に言えば、「一見良さげなサッカー」にすぎない。プロのサッカーチームなら、60分くらいまで「一見良さげなサッカー」で相手を苦しめることくらいは、できて当たり前なのである。その「一見良さげなサッカー」を、勝ち点に繋げることにこそ、サッカーという競技の難しさがある。そのためには、監督による臨機応変な采配も必要だろうし、1試合を通じたゲームコントロールも必要だろうし、本当の勝負所で体を張れる根性も必要だろう。それらの、実はサッカーにとってより本質的なものを欠いていたからこそ、FC東京戦で必然の逆転負けを喫したのであり、このままではそれを繰り返す恐れが強いということを、忘れてはならない。

 カッコ付きの「良いサッカー」をしているのに勝てない。そういう罠に陥って、没落していったチームが、サッカーの歴史にはたくさんあったということも、わきまえておく必要がある。

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 いやはや、これはビックリ仰天だ。まさか本当に、新型コロナ問題で、Jリーグが延期になるとは。さすがの日程くんも、新コロにゃ勝てなかった。2011年にも、第1節を終えたところで3月11日に東日本大震災が発生し、リーグ戦再開は4月23日になったが、新コロもそれに近い国難になってきたということだろうか。

 当S研では先日、安易に「右へ倣え」みたいな形でJリーグ開催を自粛することへの疑問を呈したが、感染の劇的な増加を防ぐためにはここ2週間くらいが正念場ということらしいので、まあかくなる上は、やむをえないだろう。我が清水としては、せめてこの中断を、今季目指すサッカーを磨き上げるために有効活用するしかない。

 思い起こしてみれば、2011年も、新監督を迎え、開幕戦を柏相手に0:3で落とし、国情もクラブ事情も、両方ともお先真っ暗な気持ちで震災中断に入ったのだった。幸いにも、中断明けの福岡戦を1:0でものにし、その後はだいたい五分五分の戦いを続けることができた。

 今季の場合は、ルヴァン、J1開幕戦と落としてはいるものの、サッカーの内容が改善されていることから、サポの間でもそれほど悲観的なムードはないだろう。むしろ、「早く次の試合を観たい」と思っている方も多いかもしれない。まあ、しかし、新サッカー構築中の我が軍にとって、この中断はやはり好機ではないかと思う。いや、ぜひそうしなければ駄目である。

 くしくも、再開後の初戦は、3月18日(水)の横浜Fマリノス戦になるようである。ディフェンディングチャンピオンであり、ピーターの古巣であり、恩師が率いるチーム。その時までに、我が軍がどれだけ成長を遂げているかを、楽しみにしたい。

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 それにしても、4-3-3という触れ込みで始まったモフ清水だけど、どう見ても、4-2-3-1だよね。その意味では、布陣的には、昨年と大して変わらない。まあ、左右のMFが、去年よりもかなり広く張る(そして内側をサイドバックが攻め上がっていく)という点に、違いはあるけど。

 さて、FC東京戦の大きな収穫は、中村&西村のムラムラコンビ(なんかエロそうだが)がダブルボランチとして及第点の働きをしたことだろう。ちょっと前までは、中村がボランチをやることとか、西村が先発で出ることとか、想像できなかったのに、2人ともしっかり仕事をしていた。

 特に、中村のキープ、ターン、ドリブルで、チームが落ち着けるポイントができ、それによって60分くらいまで清水が主導権を握ることができていた。FC東京の高萩も元はアタッカータイプながら東京では中盤の繋ぎ役としてキープレイヤーとなっているが、そんな感じのミッドフィールダーが清水にも誕生したという印象だ。

 問題は、あれだけ運動量を使うと、さすがに息切れをして、終盤は足をつったり、相手に削られたりして、ダメージを受けていたことだろう。なので、FC東京戦の勝負の分かれ目は、中村を60分くらいで交代させるかどうかだったように思う。しかし、西村に代わって入った六平が、やや低調なパフォーマンスだったことを考えると、「あれだったらくたびれた中村の方がマシか」という気がしないでもない。

 ボランチはヘナト復帰までは一番不安なポジションと思っていたが、中村&西村コンビで目途が立ったとすれば、マコをボランチで使わなくて済むことになる。ならば、2CBをヴァウドとマコで組めば、より一層安定するように思うのだが、どうだろうか。立田? フォワードにでもコンバートすれば。

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 非常に惜しいことをした。清水がJ1に再昇格してから初めてと言っていいくらい、「主導権を握って勝つ」ことができそうだったのに。リードした後の試合運び、特に60分過ぎくらいからの戦い方は、どうだったのだろうか? 運動量が落ちてボールに行けなくなる前に、フレッシュな選手を投入して、勢いを保つ方法はなかったのか。

 考えてみれば、ピーターがガチの公式戦で、プロチームの指揮官として現場で采配を振るうのは、実質これが初めてだっただろう。もちろん先日のルヴァンはあったが、あれはちょっとプレシーズンの域を出なかった。もしかしたら、マリノス時代にポステコが現場を離れ、ピーターが監督を代行した試合もあったような記憶があるのだが、まあそれも参考にはならんだろう。断片的に眺めた限りでは、昨日の試合中にピーターは具体的な指示を出すでもなく、選手交代も遅かった。まるで、監督の仕事は、ベストメンバーを選んで送り出したら、それで終わり、あとは選手が酷く疲れたり故障したりすれば代えれば良し、といった雰囲気に感じた。FC東京の敵将が、切り札を温存し、後半の選手交代で試合の流れを掴んだのとは、対照的だった。Jリーグの指揮が1試合目のピーターと、たぶん300~400試合くらいはやっているケンタの差が出たと言わざるを得ない。

 開幕前は不安が非常に大きかったので、昨年2位のFC東京相手に、1:3で敗れるということ自体は、想定の範囲内である。しかし、主導権を握れた試合で、終盤までリードしたのに、そこから崩れての1:3はキツい。

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 清水サポの皆様、新シーズン明けましておめでとうございます。

 当S研では、専門家各位の順位予想を後から検証して順位付けるという「評論家リーグ」というのを毎年開催している。ただ、人の予想を揶揄するだけではアンフェアなので、所長自身の順位予想も昨シーズンは示した。その際に、昨年は清水を1位、神戸を18位に挙げ、これらは純粋な予想というよりも願望に近いということは、あらかじめお断りしておいた。

 その結果、自分の予想をシーズン終了後に答え合わせしてみたところ、並み居る専門家の先生方よりもずっと低く、ビリになってしまった。いくらなんでも攻めすぎたかなと、反省したわけである。

 今季も、順位予想を示すことにするが、1位の清水は不動。これはもう完全なる身びいきであり、ご容赦願いたい。「客観的予想では、清水は何位になると思ってるのか?」と訊かれるかもしれないけど、晴れのこの日にそんな野暮なことを言うのは避けたい。

 去年、酷い目に遭ったので、今年は攻めすぎず、清水以外は真面目に予想してみた。その結果が以下のとおりである。

  1. 清水
  2. マリノス
  3. 川崎
  4. 神戸
  5. 東京
  6. セレッソ
  7. 鹿島
  8. ガンバ
  9. 広島
  10. 札幌
  11. 浦和
  12. 名古屋
  13. 大分
  14. 湘南
  15. 仙台
  16. 横浜FC
  17. 鳥栖
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 さあこれからJリーグが開幕という時に、新型コロナウイルスの影響で、日本全体にイベント自粛ムードが広がり、困ったもんだ。

 村井チェアマンは、「無観客(試合)も選択肢。(日程)調整は可能で、五輪期間中に(試合を)動かす選択肢もある」と述べたそうだ。特に、屋内開催となる3月7日の札幌VSガンバを懸念しているようである。無観客や日程変更というのが、この札幌ドームの試合だけを念頭に置いているのか、それとも他のJリーグの試合すべてが検討対象になるのかは不明だが、いずれにしても困ったもんである。たぶんJリーグにも厚労省や文科省からプレッシャーが行っているのだろう。

 イベント自粛が、コロナ蔓延の防止に効果があるならいいが、日本特有の「右へ倣え」でJリーグがとばっちりを受けるのは、勘弁してほしい。安倍政権が、散々クルーズ船でウイルスを増殖しておいて、さらにサラリーマンが毎日、満員電車で職場に通っているのは放置しておきながら、イベントだけは自粛というのは、納得しかねる。

 一方、川渕元チェアマンは、「色々考えたんだけど…感染を防ぐために人との接触をできるだけ避ける。そのためにイベントの開催は中止する…という考え方はもっともだけど安易すぎない?満員の通勤電車をどう考えるの?生活のために自己責任で通勤するのでは?イベントも自己責任で見に行きたい人は行けば良いという事にならない?」とツイートしたそうだ。なんだか、この人が正しいことを言っているのを、二十数年振りに聞いた気がする。

 この週末のJリーグについては、予定通りすべて開催が決まっている。しかし、日本社会の病的な自粛の波がこのまま広がっていけば、来週以降のリーグ戦は、雲行きが怪しくなってくるかもしれない。カレンダーを見ると、まあこの際ルヴァンは置くとして、3月14日にホームで横浜FC戦、18日にホームでマリノス戦と続き、そのあたりの通常どおりの開催が可能になるかというのが、我々にとっての当面の焦点である。

 これは、狭い清水目線での話だが、改革途上で現時点の完成度2割の我が軍にとっては、とにかく時間が足りない。たとえば2月、3月の試合がオリンピック期間中に延期されたりしたら、好都合という事情はある。そもそも、オリンピックに選出されるJリーガーなんてせいぜい4~5人くらいしかいないだろうから(立田、マコも相当怪しい)、当初予定していた五輪中断を返上してJリーグをやるというのは、個人的に大賛成である。

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 清水サポの皆さんは日経なんて読まないので(←スゲー偏見。冗談だよw)、こちらの「試練のJリーグ(下)磐田・清水の経営トップに聞く」という記事にお気付きにならないかもしれないので、紹介させてもらう。なお、日経の記事は、登録すれば月10本まで無料で読めるようになっている。

 この中で、注目すべき点は、山室晋也社長の次のような発言だろう。

 「清水の価値は全国レベルだ。鈴与グループをはじめ約500社のスポンサー企業がいるが、トップセールスで新たなナショナルスポンサー獲得を狙う。例えば、チームカラーのオレンジにちなんだ企業を開拓したい」

 おお、これはすごい! ということで、気が早いようだが、全国的に有名な企業で、オレンジ色のコーポレートカラーの会社はどこかというのを示したのが、上の画像である。夢は広がる。

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 個人的に、ここ最近、普段はあまり観ないACLをチェックしているが、それは一つには、清水が開幕戦で当たるFC東京の敵情視察が目的である。そしてもう一つ、清水が今作ろうとしているサッカーの完成図が、横浜Fマリノスであるという関心もあり、マリノスの試合を観ながら、未来の清水を思い描くというか、そんな見方をしてしまう。

 そんなわけでTV観戦した一昨日のマリノスVSシドニー。いやあ、横浜は強かった。相手はオーストラリアリーグでダントツの首位らしいのだが、マリノスは完璧な内容で、4:0と圧勝した。

 特に、先日の清水VS川崎戦の清水の戦い振りを観た後に、改めてマリノスのサッカーを見せ付けられると、「本当に同じコンセプトにもとづいて作られた2チームなのだろうか?」と思うほど、まったくの別物。一見同じことをやろうとしていても、清水が、探り探り、おっかなびっくりやっているのに対し、マリノスはとにかく速く、スムーズ。「清水の参考のために、マリノスの選手のポジショニングを確認したい」と思いながら観ていても、あまりに動きが速く流動的なので、良く分からないという感じで。清水の今の挑戦を続けていれば、本当に、1年後、2年後に、こんなマリノスみたいなチームになれるのだろうかと、半信半疑な気持ちになる。

 さて、そんな途方もない挑戦を始めた我が軍にとって、頼もしいラストピースが加わった。噂では、もう2ヵ月近く取り沙汰されていたように思うのだが、スイスリーグに所属していたFWカルリーニョスの加入が、ようやく正式決定した。一体、何に、こんなに時間がかかっていたのだろうか。

 先日のファンミーティングで、大熊GMが語っていた「水が運べるポリバレントな選手」というのが、当然、カルリーニョスのことなのだろう。カルリーニョスのプレー動画を観た限りでは、ワンタッチストライカーというか、最後に中央で合わせてゴールを決める、武田修宏的な(古い!)FWという印象を受けたのだが、大熊GMの口振りでは、もっと色んな仕事ができるアタッカーということのようだ。

 背番号は、なんと10番! ポジションはどこなのだろうか? センターフォワード? 左? トップ下? まあ、「ポリバレント」という言葉からして、色んなポジションをできるのかもしれないし、試合中にも流動的にポジショニングを変えたりするのかもしれない。

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 先日、FC東京についての記事を書いた時に、レアンドロ選手のことを、誤ってレオナルドなんて書いてしまって、申し訳なかった。間違いに気付いたので、修正しておいた。

 さて、清水が開幕戦で当たるFC東京の敵情視察をするために、せっかくスカパー!のG+に入ったので、もとをとるべく、一昨日のFC東京VSパース・グローリー(オーストラリア)戦も観てみた。結果は、1:0で東京が勝利。

 FC東京の布陣およびメンバーは、初戦と同じ。3トップもアダイウトン、オリベイラ、レアンドロで変わらず。

 3トップでやる以上は、なるべく前で奪って素早い攻撃という狙いがあるはずだけど、まだ前でハメる形が完成しておらず、あまりチャンスが作れない東京。皮肉なことに、昨年のような自陣で奪ってオリベイラ&永井のスピードを活かしたロングカウンターの方が、ビッグチャンスを多く生み出していたような印象がある。FC東京の現在の3トップが、永井が離脱中であるがゆえの一時的なシステムなのか、それとも永井が復帰しても同じ形で行くのかは分からないが、4-4-2に戻ることを求める声なども上がり始めているようで、先方はまだまだ手探りなのだろう。

 ただ、今のところそれほどしっくり来ていないくても、蔚山現代FC戦、パース・グローリー戦と、東京は1点づつは奪っている。レアンドロのそれぞれアシストと得点によるものであり、そのあたりはスペースがないところでも違いを出せるレアンドロの存在が効いている。清水も、90分完全に封じるのは、難しいかもしれない。

 それと、もう一つ痛感するのは、FC東京や、先日の川崎など、どちらも今季から4-3-3を取り入れ、まだ手探り段階のはずなのに、それでも大崩れはしないということである。パース・グローリーは整備された良いチームだったが、東京は相手に決定的なシーンをほぼ作らせなかった。清水の方がチーム改革の振れ幅が大きいとはいえ、新戦術を大量失点の言い訳にすることは、もうこれ以上は許されない。

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 清水のHPのトップ画面からとってきた上の画像なんだけど、何だか5点とられたのに小躍りしてるみたいで、妙な感じになっちゃったね。石毛は長いリハビリからの復帰弾だったから、喜ぶのは当然として、惨敗したという事実は重いし、5つの失点すべてがとられるべくしてとられた大問題なわけだから、猛省が必要であることに変わりない。「シーズン初戦の惨敗は良い薬」というのは、そこから立ち直った時に、後から言うべきことであって、今のままだったら、リーグ戦で夢の100失点も現実味を帯びてくる。

 さて、スポーツ報知に出た「【清水】大熊GM、巻き返しへチーム改革『まず、ACLに出る』『リーダーがいる』」という記事は、なかなか読みごたえがあった。これを読んで感じるのは、当然のことながら、今年のいわゆる新三役は、すべて昨年までの旧経営陣が決めたものであり、三役相互間の関係性は、今まさに構築中なのだな、ということである。監督とGMで、サッカー観や戦術、目標設定といったことは、現在すり合わせているところなのだろう。監督とGMが一心同体なのではなく、若く野心のある監督に対して、GMはちょっと引いた立場で、客観的に見ようとしている感じだ。GMは最低限残留ということも言っているので、序盤の10試合くらいでまったく結果が出なければ、戦術の修正を提言したり、場合によっては監督交代も視野に入れるということなのだろう。

 新三役は、それぞれまったく別のバックグラウンドから来た人たちなので、いわば三権分立のように、チェック&バランスの関係にあるのかなと、そんなことを感じた。

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 1:5で負けた川崎戦だけど、対戦相手が不運だったよね。初戦の相手が川崎とは、例えて言うなら、初めて路上教習するのに、いきなり高速道路でやらされたようなもんだからなぁ。もっと、与しやすそうな相手、そうだねえ、たとえば横浜FCとか、そのへんが良かった。まあ、横浜FCに4点くらいとられたら、もっとショックだっただろうけど(笑)。

 まあ、しかし、どんな背景があれ、同じカテゴリーの相手に1:5で負けて、それが不思議でも、あまり悔しくもないとは、我々の感覚もここ何年かでだいぶおかしくなったものだ。

 当然のことながら、新しいサッカーにチャレンジしてはいても、古くてダメな清水は、川崎戦でもしばしば顔を出した。特に、攻守の切り替えの遅さ。解説の鈴木隆行氏も言っていたけど、押し込んでいる状態の時は、相手ボールになった瞬間に、もっと激しく奪い返しにいかなければ駄目だろう。それこそが、川崎とかマリノスとか、攻撃的で強いチームのストロングポイントなのだから。もちろん、奪われたら素早く戻って陣形を整えることを優先するFC東京のようなチームもあるけど、今季の清水が目指すのはそのやり方じゃない。川崎戦を見ていると、相手に奪われると、奪い返しにいくわけでも、帰陣するでもなく、単に見てるだけみたいな、中途半端な場面が目に付いた。

 先日、当S研では、今のモフ清水の完成度は5割、いや3割くらいか、なんて書いたけど、川崎戦後、金子が「完成度はまだ2~3割」とコメントしていて、笑ってしまった。いやあ、これはやることは多いし、先は長いぞ。

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 シーズンがルヴァンから(しかもミッドウィークではなく週末に)始まるという異例の日程。清水は初戦をアウェーの川崎で迎え、1:5と完敗。多くの皆さんが「5点くらいとられるかも。それでも、今季に向けた形を片鱗でも見せてくれれば」というような心境で見守った試合だったと思うが、まさにそのとおりの結果になった。

 失点は、サイドで運ばれたり崩されたりして、そこでやられたものが目立った。サイドバックがオーソドックスな場所におらず、結果、カウンターの場面で2CBがモロに敵の突破にさらされるような場面が、特に前半の最初の方は目立った。ニセサイドバックというのは、本来は相手にボールを奪われても、そのあと回収しやすく危険なカウンターを回避できる点にメリットがあると理解しているが、今季初戦の清水のニセサイドバックは、単に守備が手薄になるだけだった印象だ。サイドバックは、最初から変な位置にいたり、むやみやらたに持ち場を離れるのではなく、ボールを回しながら良いタイミングで出ていくべきだろう。

 まあ、ニセサイドバックの問題は、新しい試みだから、すぐに上手く行かないのも、ある程度仕方がない。しかし、今回の川崎戦では、石毛・奥井の2人が、単に守備が軽すぎたり、デュエルで負けたり、クロス対応を誤ったりといった形で、そこから失点したケースがあった。石毛が本来はアタッカーということもあるし、2人とも上背はないしで、ディフェンダーとしての強度には問題がある。言いたくはないが、エウシーニョ・松原の両SBなら、こういう結果にはならなかっただろう。もっとも、サイドバックが中央でヘディングで得点というシーンが生まれたのも、新サッカーゆえの現象ではあったが。

 だいぶぎこちなくはあったが、去年までなら全部蹴っていたような場面で、必死に繋ごうとして、いくつか前に運べたことは、評価したい。

 ベストメンバーの公式戦で「負けていい試合」なんてものがあるはずはないが、強いて、今季まだしも負けていい試合を挙げるとしたら、この川崎戦だったと言えよう。まあ、うちは試行錯誤の途上だし、敵はディフェンディングチャンピオンだし。しかし、次の試合からは、ある程度の結果を残しながら新しいサッカーを作っていかなければならないという、難しい挑戦が始まる。

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 開幕を目前に控え、J1の順位予想なども世を賑わしつつある。案の定というか、清水の予想順位は全般的に低い。後日、より詳しく取り上げようと思うが、サッカーダイジェストにおける専門家の予想を集計した総合ポイントは、清水は14位ということになっている。

 まったくもって、気に食わない。いや、清水の予想順位が低いこと自体を嘆いているのではない。実のところ、2020年に清水が降格したり、酷い場合には最下位になったりする危険性は、否定できないと思う。

 所長が気に食わないのは、専門家諸氏が、どいつもこいつも、清水を13~16位くらいの、実に中途半端な順位に予想していることである。今季の清水は、伸るか反るかの大改革に着手したのだ。確かに、上位に予想してくれたら嬉しいが、駄目なら駄目で、最下位予想でもしてみろってんだ。清水がそのくらいの大胆な賭けに出たということが、専門家連中に伝わっていないのが、悔しいのだ。ただ単に、去年の駄目清水のイメージの延長上で、13~16位くらいにされてしまっている。

 もちろん、モフ清水が、起伏の激しい戦いを繰り広げ、結果的に13~16位くらいの順位に収まるなんてことも、あるかもしれない。でも、こちとら、「丁か半か!!」というくらいの気分でいるのである。13~16位くらいの中途半端な予想は、興が殺がれるので、やめてほしいものだ。

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 いなくなった選手のことは、基本的にどうでもいいけれど、「ベルギー移籍の松原后、ステップアップに意欲『セリエAやブンデスリーガへ』」という記事を読んで、所長の評価による松原后のレーダーチャートを作ってみたくなった。それが上図である。

 まあ、応援はしてるよ。あんまり期待はしてないけど。

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 さあ、せっかくスカパー!のG+に入ったので、FC東京に続き、マリノスのACL戦も観てみた。全北現代相手のアウェー戦。

 この試合、マリノスは結果としては2:1で勝利したのだが、内容的には5:0くらいの感じだった。何度決定機を作り、そしてそれを逃しただろうか。いつものGK朴一圭が外国人枠の関係で登録外ということであり、マリノスの方の1失点は、慣れないGK梶川裕嗣が不必要にペナ外に飛び出して喫したものであり、事故みたいなものだった。2019シーズンのJ1で猛威を振るったポステコ・サッカーがアジアでも通用するかというのは大きな注目点だったが、初戦を見る限り、堂々たる戦いだった(決定機を外しすぎではあったが)。

 ゼロックススーパーカップを観た時には、「マリノス、本当に2020年のJ1の優勝候補か?」とも感じたけれど、今回のACLの戦いは、なるほど強いと思わされるものだった。ハイライン、前プレス、運動量、5レーンを駆使したパス回し、裏を取る形等々と、申し分ない。全北現代戦でも、もうちょっとCFのオナイウがフィットしてくれば、いくらでも点がとれるなと思わされた。

 これが理想像だとして、ではクラモフスキー監督による清水のチーム作りは、どのくらい進んでいるのだろうか。5割、いや3割…。堅守速攻型と違って、「マリノス流の3割完成度」って、敵にハイラインの裏突かれる、パスミスでピンチ迎える、と、一番危険な状態だよね。うーむ、新型コロナ問題で開幕が3ヵ月くらい遅れてくれないかな、などと、そんな妄想をしたくなる。

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 昨日、2020シーズンのキャプテンに、竹内涼、金子翔太、立田悠悟の3選手が就任すると発表になった。これまで、副キャプテンを1~3人置いたことはあったものの、正キャプテンが3人というのは、清水では初めてだ。マリノスは2019、2020年とキャプテン3人制なので、ここでもマリノス流を取り入れたといったところだろう。

 個人的に、3人の顔触れに不満があるわけではないが、1人ブラジル人、たとえばヘナトあたりを入れておけばもっと良かった気がする。これだけブラジル人依存度が高いチームなわけだから、その中の人望のある人が、うまい具合にまとめてくれると、助かると思うのだが、どうだろう。

 まあ、おそらくゲームキャプテンは竹内ということになるのだろう(本人がレギュラーの座を維持するという前提で)。金子、立田は実質、副キャプテンみたいな感じではないか。

 ちなみに、所長がFIFAの会長になったら、真っ先にやりたい改革。それは、キャプテンマークを廃止すること(笑)。大型スクリーンがあるのだから、キャプテンのところに印でも付けとけば、それで充分。ゲームのスピードアップを図っているのに、選手交代の時に、あんな下らないものを受け渡して時間を浪費するのはバカバカしいし、時々、腕章を巻くのにまごついている人とかを見ると、ものすごくイライラする。

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 もうすぐルヴァンカップが始まるということで、しょうがないから、またスカパー!に加入するハメになった。ただし、ご存知のとおり、スカパーのサッカーセットでは、ACLはカバーされない。昨日のFC東京のACLを観たかったものだから、サッカーセットに加え、日テレG+も追加することとなった。巨人ファンならともかく、実に無駄な出費である。多少料金がアップしてもいいから、Jリーグ、ルヴァンカップ、天皇杯、ACLと、どこかに一本化してほしいものである。

 さて、そんなわけで、清水が開幕戦で当たるFC東京を敵情視察した。昨年までの4-4-2から変わって、今季の東京は4-3-3に取り組んでいる。しかし、清水がやろうとしている4-3-3とは、似て非なるものである。すでに申し上げたとおり、クラモフスキー流の4-3-3は、むしろ4-2-1-3と言った方が真相に近いと思う。それに対し、東京は中盤はフラットに3枚、前も3枚ということで、よりオーソドックスな4-3-3という気がする。

 それで、FWの3枚が、オリベイラ、アダイウトン、レアンドロというブラジル人助っ人を並べた形で、3人の縦への突破力を攻撃の武器としている感じである。スタートポジションはアダイウトンが中央、オリベイラが右だったので、「どっちかというと、オリベイラ中央、アダイウトンがサイドの方が機能するのではないか」なんて思いながら観ていたのだが、実際には3人はポジションを目まぐるしく入れ替え、スタートポジションはほとんど意味がないという感じがした。ウイング2枚が外で幅をとるという感じではない。こういう感じの3トップは、Jの歴史を振り返っても、ほぼ前例がないのではないかと思われ、今季の東京はこの形が機能するかどうかにかかっているだろう。

 ただ、前を厚くする結果、中盤を3枚で守る形となり、相手のサイド攻撃への対応が(特に東京の左サイドで)遅れる場面が見られた。相手チームは、サイドでは数的優位を作れるのではないか。昨年までの鉄壁守備を大前提としたチームから、よりアグレッシブなチームへと変身しようとしているのかもしれないが、対戦相手にはある程度の付け入る隙も出てきそうである。

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 8日にあったXEROX SUPER CUP、土日は行事で忙しかったから、録画してあったのを、昨日ようやく観てみた。どうしても清水目線、特に今季の清水がマリノス流だということを考えると、マリノスに清水を当てはめるような見方になってしまう。

 マリノスは、例によって高いラインでGKも含め後方から繋ごうとするのだけれど、神戸は前から圧力をかけて奪うことを狙っており、実際に何度かピンチを迎え、その形で1失点も喫した。まだシーズン冒頭だからマリノスの繋ぎがぎこちなかったのか、それとも神戸が入念にはめる形を準備していたのか? いずれにしても、マリノスが昨シーズンからほとんどメンバーが変わっていないのに、それでも神戸のハイプレスの餌食になる場面があったことを考えると、清水はディフェンスラインの繋ぎでマリノス以上に多くのミスを犯すことは不可避と思われる。少なくとも春くらいまでは、安い失点を繰り返す恐れが強い。その時に、チームも、サポも、どれだけ我慢できるか、監督のサッカーを信じられるかというところが、今季の清水にとって最初の難関になる。

 クラモフスキー監督は、今季の清水は4-3-3で行くと言っているけれど、その目線で改めてマリノスの試合を観てみると、これはどう考えても4-2-1-3(もしくは4-2-3-1)と呼んだ方がいいのではないかと思えてきた。それで、先日ファンミーティングで大熊GMがほのめかしていた「水を運べる選手」というのは、4-2-1-3の「1」の部分に当てはめる人材のことなのかなという気がしてきた。つまり、マリノスのマルコス・ジュニオールに該当する選手を(これまではドゥトラが主にやっていたわけだが)、獲ろうとしているのかな、と。マリノスにおいてマルコス・ジュニオールは、ポジションにあまりとらわれずに、運動量豊かに、色んな場所に顔を出しており、そういうタイプなのではないか。そう言えば大熊GMは、「あれ、FWを獲ろうとしてるんじゃないんですか?」という質問に対し、4-3-3の布陣ではFWとかMFの区別はあまり意味がないというようなことを述べており、その表現もマルコス・ジュニオールのイメージに合致する。

 あと、久し振りに見たドウグラスの勇姿。あのイニエスタのパス、あんなお膳立ては、清水にいた1年半ではついぞ期待できなかったもので(北川とのコンビネーションでは多少良い形もあったが)、体調さえ乱れなければ、今季は20点くらいはとりそうな雰囲気である。まあ、ドウグラス本人の体調は別にしても、ACLを含む過密日程の中で、神戸の誇る豪華外国人のコンディションがどこまで持つかという疑問もあり、ゼロックスの戴冠で即、神戸が優勝候補ということにはならないのではないか。

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