エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2018年01月

 当S研では、しつこく2017シーズンの振り返りを続けてきた。普通であれば、とっくに新シーズンに関心が移ってもよさそうなものだが、遠隔地に在住し、特別な情報源も持たない所長は、まだ2018年のチームについて語るべき事柄がそんなにないのである。三保に練習を観に行ったり、ファン感謝デーに参加したりもできないので、ネットで皆さんが見ているのと同じ公開情報に接するだけであり、特別なネタもない。そこで、当S研は、新シーズンが開幕するまでしばらく、更新が途絶えがちになると思う。遅れ馳せながら、ちょっとしたシーズンオフといったところかな。新シーズンが始まったら、過密日程で試合が続き、当ブログも否応なしに毎日更新となると思うので、その時にまたよろしく!

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 Jリーグ中継をはじめとして、DAZNのサービス改善戦略に関する記事が、こちらに出ていた。まあ、全体として、あんまり期待はできないなというのが、今のところの所長の感想である。

 当S研では、散々DAZNの悪口を言っているが、むろんDAZNがもたらした良い面もあった。料金が安いこと、J1からJ3まで全試合を生中継すること、多様なデバイスに対応していること、試合のスタッツが豊富になったこと、そしてJリーグにビッグマネーをもたらしたことなどであろう。逆に悪い面としては、画面が頻繁にフリーズする、試合中は追っかけ再生ができない、録画もできず1カ月くらいで閲覧できなくなる、落ち着きのないカメラワーク、リーグ戦とカップ戦の放映権が股裂きになってある意味サポの視聴費用負担は増大、といった点だろう。

 で、残念ながら、上掲記事を読む限り、改善が見込めそうなのはフリーズの頻度の低下くらいであろう。「全てとは言えないが、ほとんどのコンテンツはダウンロードできる予定。通常のストリーミング/タイムシフト(1週間)よりは長くキープできるかもしれない」という口ぶりからして、我々が録画してアーカイブに残せるのではなく、あくまでも一定期間以内はローカルの環境で観られるようにする、という意味であろう。

 また、上掲記事にはないが、こちらのリリースによれば、2018年もルヴァンカップはフジテレビとスカパーが中継するということであり、J関係の放映がDAZNに一本化されるということはなかった。

 そして、上掲記事の中で、所長が最も憤りを感じるのは、「Jリーグはカメラ最大20台体制、AR観戦も視野」という箇所である。サッカー中継は、カメラ台数が多ければ多いほど良く、それらを頻繁に切り替えることこそ醍醐味と思い込んでいる、馬鹿の典型である。その上、ARなどを取り入れようとしたら、試合の臨場感などそっちのけで、視聴者を置いてきぼりにして、製作者側の自己満足に走るであろうことは、確実だ。まさに悪夢としか言いようがない。

 当S研でいつも主張しているように、サッカー中継は基本的にリアルタイムで俯瞰の構図を維持し続けることがベストであり、局所をアップにしたり、スロー再生を多用したり、増してや観客席でサポの跳ねる姿を挟んだりすることは、なるべくやめてほしいのである。愚かな製作者がそうした余計な映像を挿入しているうちに、プレーは再開しており、そうした切り替えの局面にこそサッカーの本質があるのだ。お願いだから、我々サッカーファンがサッカーを観ることを、邪魔しないでほしい。

 で、最近思うのだが、どうしても俯瞰とは別に、エピソード的な映像を挿入したいなら、画面を分割して、俯瞰は俯瞰で流し続け、たとえば右下4分の1くらいをワイプ的に使って、そこでスロー再生なり別角度の映像なりを入れてもらえないだろうか。そうすれば、本来のサッカーファンは俯瞰で試合の全体像を追い続けられるし、細かいところはワイプでチェックできる。昨今では、テレビは大画面化しているのだから、そのくらいの画面の余裕はあるはずだ。スマホの小画面では厳しいって? そんなことは知るか。

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 昨日も書いたとおり、JリーグはDAZNマネーを使って意図的に貧富の格差を作り出し、戦力が一部のビッグクラブに集中することを促そうとしている。まあ、確かに、これまでのJリーグ最大の特徴は、ドングリの背比べリーグという点にあり、優勝経験のあるチームが2部に落ちたり、あるいはJ2から上がってきたチームがいきなりJ1で優勝したりといったことがあった。その結果、Jの中で圧倒的に強いチームがなくなり、ACLに出ていくと苦戦したり、あるいはJリーグが日本代表の強化に繋がらなくなったりという弊害は確かにあった。日本サッカー協会なり、Jリーグの幹部連中にとっては、日本代表の躍進や、ACLでJクラブが勝つことが自分たちの名声および収入の向上に繋がるので、マネーの傾斜配分を急いだのだろう。

 しかし、よく考えてみれば、我々Jクラブのサポにとっては、日常的に繰り広げられる国内のリーグ戦こそが至上の価値であり、国内リーグ戦で圧倒的な戦力格差があったりするのは、興ざめである。また、なるべく同じ選手がずっといてくれた方が愛着をもってチームを応援できるし、その方がチームのサッカーも成熟していくはずである。大多数のJクラブサポにとって、意図的に戦力格差を増幅したり、やたら頻繁に選手が移籍したりすることは、迷惑以外の何物でもない。

 他方、現時点で我が清水はJ1に在籍できているので、まだ恵まれているが、J2、J3といった下のカテゴリーになると、資金はカツカツであり、選手たちの労働条件はブラック企業も真っ青というくらい劣悪なものとなっている。所長が最近、そのことを改めて痛感した情報として、我らが森岡隆三にかかわる以下のような記事があった。

 森岡隆三監督が体感したJ3の実態。限られる予算とバス移動10時間。

 この中で、特に注目されるのが、「(Jリーグは)今シーズンからは放映権契約をDAZNと結び、今までにない高額な放映権料を手にした。とはいえ順位に関わらない分配金は、1クラブにつき、J1が3億5000万円、J2が1億5000万円、J3が3000万円と上に厚く、下には薄い。この現状では、森岡が語るようなJ3クラブの資金難や苦境が抜本的に解決できるわけではない。」

 現在Jリーグが推進しようとしている貧富の格差の拡大路線で喜ぶのは、一握りのビッグクラブと、自らの虚栄心および懐が満たされる協会・J幹部だけ。大多数のクラブ、選手、サポにとっては、迷惑千万な方向性である。全国のJサポが団結して、抗議デモなどしたらどうか?

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 すでに新シーズンに意識が向かっている大方のサポさんと異なり、当S研ではしつこく2017シーズンの振り返りを続けている。2017年にリーグ戦に出場したすべてのオレンジ戦士につき、昨日までの「個人別反省会」で、個別に論評した。

 しかし、2017シーズンを振り返るに、いた選手だけでなく、いなくなった選手のことも、どうしても考えてしまう。大前元紀の大宮移籍、あれは返す返すも、不幸な出来事だった。大久保が川崎から東京に移籍し、家長が大宮から川崎に移籍し、家長の後釜のような意味合いで大前が大宮に移籍したわけだったが、大久保や大前にとっては完全な失敗移籍だったし、家長も川崎が最良の選択だったという印象はない。全体として、不幸な玉突き移籍だった。

 特に大前の場合は、失った清水にとっても、獲得した大宮にとっても、そして本人にとっても、何の得にもならなかった。Win-Winという言葉があるが、大前の大宮移籍はまったくもってLose-Lose-Loseだった。

 まあ、はっきり言って、大前は清水にとって功罪両面があった。得点能力は高かったが、前線から守備をするというよりも、攻め残って得点を狙いたいタイプであり、近年の清水で守備組織が機能しない一因にもなっていた。しかし、テセと大前の2トップが健在なら、J2時代のように得点量産とまでは行かないまでも、J1でも一定の得点力は維持できたはずだ。2017シーズンの開幕前に、評論家連中が「大前の抜けた穴が・・・」と異口同音に指摘していたが、シーズンが終わってみれば、ある意味でその指摘は正しかったと認めざるをえない。

 大前本人にとっても、慣れ親しんだ清水で普通に試合に出続ければ、二桁得点くらいは狙えたのではないか。ロシア・ワールドカップは無理として、国内組限定の東アジア選手権で代表招集されるくらいのことはあったかもしれない。それが、「代表に呼ばれるためには、環境を変えなきゃ」みたいに焦った結果として、降格・大宮の戦犯となり、代表など夢のまた夢という境遇となってしまった。もはや清水と関係ない選手とはいえ、その身の上は、同情を禁じ得ない。

 本当に、誰にとって何の得にもならない、不幸な玉突き移籍だった。でも、JリーグはDAZNマネーを使って、わざと貧富の格差を作り出し、一部のビッグクラブに戦力が集中するように仕向けているわけだからね。これからそのマネーが引力となって、不幸な玉突き人事は、どんどん増えていくだろう。

 ちなみに、平山相太が東京から仙台に移籍し、今般クリスランが仙台から清水に移籍したので、これで大久保の東京移籍に端を発したアタッカー玉突き移籍は一回りしたことになる。まあ、もう大久保は出戻り、平山に至ってはこのほど引退表明しちゃったけどね。

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 昨年暮れから断続的に続けてきた「個人別反省会」は、途中で方針を変え、2017年にリーグ戦に出場した選手は全員取り上げることにしたが、それもいよいよ最終回である。2017シーズン終了時に引退した杉山浩太は、ルヴァンカップは先発出場もあったものの、リーグ戦は第2節のアウェー広島戦が唯一の出場であり、しかも数分出ただけで、走行距離も773メートルに留まった。最終節まで残留争いが続いたので、最後に花道的な出場を、ということもかなわなかった。しかし、一説には浩太は好調をキープしていたというし、思い出作りという意味合いではなく、特にボランチの人繰りが苦しくなった時などに、浩太を使えばいいのにと感じたことも何度かあった。ただ、出場機会は多くなくとも、我々の目には見えないところで、チームを支えてくれていたのだろう。お疲れ様でした。2017シーズンの個人別反省会も、これにて大団円。

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 この「個人別反省会」、当初は、主なプレーヤーだけ語ろうかと思ってたんだけど、行きがかり上、リーグ戦に出場した選手は全員取り上げることにした。で、飯田選手。右サイドバックのバックアッパーとして期待された新顔であり、開幕当初はチラホラと試合に絡んでいたものの、すぐに怪我をして、残りのシーズンはほぼリハビリに費やした。だから、どんなプレーヤーなのか、まだ良く分からない。鎌田よりは攻撃的SBということになるのかな? 一説によると、練習中に角田隊長にどやされてシュンとしてたというような話も聞いたことがあるが。。。まあ、とにかく、うちのサイドバック、手薄なんで、2年目の開花、期待してるよ。

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 センターバックも、ボランチも、サイドバックも、怪我人が続出したのに、一応それらを全部できる村松の出場機会は、少なかった。2017年で印象に残ってるのは、もう敗退が決まった後のルヴァンカップ最終節で、顔でゴールを決めたことくらいかな。

 あと、当ブログでも書いたけど、リーグ戦のホーム川崎戦で、CBとして先発した村松がファウルをとられて、そのフリーキックから先制されて、結果的にも惨敗したんだけど、負けたのは必然だったとはいえ、あれをファウルと判定されたのは、いまだに納得できない。村松らしい、粘り強い良い守備だったのに。

 結構好きな、思い出深い選手なのに、いなくなるのは寂しいな。

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 得点ゼロに、アシストもゼロ。残念ながら、それが村田の2017年リーグ戦の成績だ(ルヴァンではアシストがあったような)。得点はともかく、あのプレースタイルで、アシストゼロはきつい。レイソルの伊東純也みたいに、相手ディフェンダーにマークされても、それを押しのけて前進するような力強いドリブルならいいんだけど、村田の場合は2人くらいに前をふさがれて、はい終了ということが多い。確かに、村田が右サイドで仕掛けて、コーナーキックを獲得するところまでは行くこともあったけど、2017年の清水の場合には、コーナーがほとんどチャンスに繋がらなかったし(逆にカウンター浴びて大ピンチになることが多かった!)、相手も「村田に仕掛けられたらコーナーでOK」と割り切ってるようなフシがあった。

 村田君、キミ、2018年は正念場ですよ。役割がかぶりそうな楠神も来たわけだし。

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 この「個人別反省会」、昨年暮れにアタッカー編をやった時には、「Youは省略」なんて書いちゃったけど、それはあんまりなんで、やっぱり取り上げさせていただく。

 2016年は鳴かず飛ばずで、「Youは何しに」などと揶揄されちゃったけど、実は足の痛みを抱えてプレーしていたということだ。2017シーズンになり、ようやく本人も本来の感覚でプレーできるようになったらしく、終わってみればリーグ戦で2点、天皇杯で3点。特に、夏場の活躍は目覚ましく、一時はテセよりも頼りになる大黒柱に思えたものだ。印象深いのは、You自身の得点シーンというよりも、ホーム・セレッソ戦でYouのゴールが誤審により取り消され、アイスタのマグマが沸点に達して、それが大逆転劇への呼び水となったことだろう。スーパーゴールを2発決めた北川と並んで、あの勝利の立役者だった。ただ、秋以降は得点がなく、もしかしたらまた足のコンディションが悪化したのかもしれない。足の不調さえなければ、得点能力が高いことは2017年に証明したわけだから、2018年もぜひよろしく頼む。

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 確かに、出場機会は少なかった。加入直後に怪我をして、リハビリが続いたから。しかし、本人はそれをふがいなく思い、球団に年俸の返上を申し出た(むろん却下されたが)という話を聞いて、所長の中での好感度が一気に高まった。イケメンの上に、男気も格好良いぞ。

 それに、何と言っても、逆転弾を含む、最終節の活躍。それだけと言ってしまえばそうなのだけど、それだけでも価値ある貢献だった。

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 セレッソのユンジョンファン監督は、ボランチの山村を攻撃的MFまたはFWにコンバートして成功したけど、うちの小林監督は選手を後ろにコンバートするのが好きだったのかな(笑)。広島からシーズン途中にレンタル移籍してきた航平は、わりと攻撃的なイメージがあったのだけど、2017年のエスパルスではほぼサイドバックのプレーヤーとして使われた。

 そんなに派手な活躍をしたわけじゃなかったけど、広島でリーグ優勝を何度も経験しているだけあって、リーグ終盤には、彼の落ち着きがチームを助けた面が結構あったのではないかと思う。「とにかくボールが来たらクリア!」という清水の中にあって、胸トラップでボールを収めて味方に繋いだり、ちょっとしたフェイントで敵をかわしたりといった航平のプレーが、チームのリズムを取り戻すきっかけとなっていたように思う。一つだけ難を言うならば、身長がないので、最終ラインに入った時に、ヘディングの競り合いで負けることが何度かあったような。いずれにしても、よくまあ広島さんがこんな選手を貸してくれたものであり(しかも2017年にモロに残留を争うことになるエスパルス相手に)、2018年も引き続きうちでプレーしてくれるということで、頼もしく思う(ヨンソン監督との関係は知らん)。

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 いなくなっちゃった人(しかもシーズン途中に)のことを論じてもしょうがないかもしれないけど、まあ一応取り上げておく。誰がどう見ても、野津田はアタッカーであり、現に開幕戦は枝村を押しのけて右サイドハーフで先発出場した。しかし、第2節の広島戦が契約の関係で出場できなかったのを経て、第3節以降はずっとボランチでプレーした。ところが、特に怪我情報などはなかったはずだが、いつの間にか出場機会を失い、シーズン半ばで清水を去って仙台に移籍していった。

 とにかく、新加入選手がほとんど戦力の上積みにならなかった2017年の清水だが、野津田も大いなる期待外れに終わったと言わざるをえない。ミドルシュートのパンチ力とか、直接ゴールを狙うフリーキックとか、良いものを持っているはずなのだけれど、清水では発揮できないままだった。ただ、野津田個人というよりも、やはりコバさんの野津田ボランチ起用に無理があったのではないか。仙台に移ってから、本来のシャドーの位置で、高い決定力や巧みなボジション取りで得点を連発している姿を目の当たりにして、「清水も、もっと使いようがあったのではないか」と後悔したのは、所長だけではなかったはずだ。

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 2017年の清水が大苦戦した大きな要因の一つに、新外国人がハマらなかったという問題があった。まあ、チアゴは一時期センセーショナルな活躍をしたから、まだいいとして、カヌとフレイレという2人のブラジル人ディフェンダーがフィットしなかったのは痛かった。

 結局、1年を通して守備の弱点は解消されなかったというか、むしろシーズンが進むにつれ傷口が広がっていくような、そんな印象だった。だが、清水の中央の守備が弱いことは、最初から分かっていたのだ。だからこそ、貴重な外国人枠のうち2枚も、ブラジル人ディフェンダーにあてた。もっとも、小林監督は、そのうち1枚を守備専のボランチとして起用する青写真だったようだが。

 しかし、カヌは確か、開幕当初、怪我で出遅れたんだったよね。フレイレは、開幕からボランチとして起用されたものの、第2節で早々と監督に見切りをつけられ、代わって野津田がボランチを務めるようになった。その後、カヌ&フレイレは控えおよびカップ戦要員という位置付けとなっていったが、ルヴァンカップでカヌが試合前のアップで故障して出場できなくなったり、フレイレも退場になったりと、ちぐはぐな状況が続いた。

 犬飼が負傷離脱すると、カヌが一時期センターバックとして定位置を掴んだ。カヌはセットプレーのターゲットとなり、甲府戦で二見の決勝ゴールを呼び込んだりもした。しかし、ディフェンスラインで右サイドの鎌田とカヌのコンビネーションが上手く行かず、何度も背後をとられて決定的なピンチや失点を招いた。言葉の面でコミュニケーションが難しかったのかもしれないけど、ブラジル人ディフェンダーなら本能ででも守り切れよと言いたくなった。所長は一度、当ブログで、「ダメモトで、カヌ&フレイレのCBコンビを見てみたい」と進言したことがあったが、実際にそのCBコンビが実現したにもかかわらず失点を重ねた試合(天皇杯の川崎戦)を目の当たりにして、「ダメだこりゃ」と頭を抱えるしかなかった。結局シーズンを振り返ってみれば、カヌはごく一時期CBとして存在感を発揮しただけ、フレイレは逃げ切りを図る試合終盤の守備固めとして時々仕事をした程度で、2人が清水の守備の救世主となることはついぞなかった。

 このオフの動きで、カヌは契約終了、フレイレは更新という結果となった。でも、フレイレって、本当に、レギュラークラスのCBとしては使えないのかね? まあ、コバさんの「外国人嫌い疑惑」は別として、フレイレは、監督が代われば、やってくれそうな気がするんだけどな。あんなカッコいいのに、サッカーが下手なわけ、ないっしょ。

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 2017年に六平は、主にボランチとして、時に右SBとして、コンスタントに出場した。出場試合数、出場時間などは、チーム屈指の数字だった。シーズン終盤に負傷欠場があったものの、あれは確か試合中の接触プレーが原因だったから、公傷ということでやむをえないだろう。

 だが、しかし、1年を振り返ってみても、六平が攻撃面で光るプレーをしたような場面を、ほとんど思い出せないことも、否めない。ボランチはまず守備が大事だし、特に2017年の清水のように守勢に回る時間が多かったチームではそうなって当然だが、それにしても、「ここぞ」という場面でボランチが攻めあがったり、ミドルを決めたりというシーンが、もうちょっとあってもいいと思うんだよね(現に増田はわずかな出場時間にもかかわらず、最終節でそれをやってみせた)。

 六平のゴールと言えば、2014年にアウェー川崎で劇的な勝利を収めた時に竹内とのコンビネーションでペナに侵入して決めたやつが印象深いけど、清水での得点はそれが唯一のようだ。言い換えれば、ミドルシュートは、1回も決まってない。ミドルシュートの球筋は、ランパードっぽい低い弾道で(褒めすぎか?)、悪くないんだけどね。不思議と決まらない。

 2018年は、まずは早く怪我を治して、引き続き主力としての活躍を期待するとともに、少なくとも1本はミドルシュートを決めてほしい。

 そういえば、最近、六平パパの話をあまり聞かないが、元気かな?

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 2017年、清水に生じた誤算の中でも、シーズン序盤、竹内涼の怪我での出遅れも、かなり痛い出来事だった。開幕前には、テセや角田らが口を揃えて、「竹内、イイネ、代表もあるんじゃないの?」なんて称賛してたほどだったんだけと、怪我で開幕には間に合わず、ようやくベンチ入りしたのが4月30日の第9節ホーム仙台戦、初出場は5月5日の第10節アウェー・ガンバ戦にまでずれ込んだ。開幕戦で河井が大怪我したことに加え、竹内が出遅れたことで、真ん中にぽっかりと穴があき、野津田をボランチに回したりと、小林清水の迷走が始まったわけだしなあ。

 まあね、竹内は、戦列に復帰して以降は、コンスタントに出場を続け、チームにとってなくてはならない存在とはなったものの、何しろプレシーズンの前評判があまりに高かったものだから、どちらかというと期待外れの印象の方が強まってしまったかもしれない。竹内が加わって、多少、ボールの巡りは良くなったものの、彼のパスミスやボールロストで致命的な失点をした試合も結構あった。

 1年遅れでもいいから、テセや角田らが言っていた「竹内、代表あるかも」という期待に応えるような活躍を、2018年にしてほしい。

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 2017シーズン、もしも河井陽介が1年を通してプレーできたら、清水はもっと勝てたか? それは、分からない。もしかしたら、もっと負けたかもしれない。

 しかし、もしも河井陽介が1年を通してプレーできたら、清水のサッカーが全然違ったことは、間違いないだろう。少なくとも、ボール支配率が43.8%でJ1の最低なんてことは、なかったはずだ。「ボールが自分のところに飛んできたら、全部、力いっぱい蹴っ飛ばしてクリア」なんていう、小学生のサッカーみたいなことにも、ならなかっただろう。むろん、ディフェンスラインから河井に繋ごうとしてカットされたり、河井が潰されたりして、失点を招くケースも増えたかもしれない。でも、河井がいてくれれば、ひたすら相手チームに蹂躙されるのを耐え忍ぶだけのサッカーでは、なかったはずである。観ていて少しは楽しい、期待が持てる、プロらしいサッカーにはなったはずである。

 だからこそ悔やまれる、あの開幕戦の怪我。接触プレーでもなんでもなく、ただ単に、少しずれたパスを収めようとして、無理な体勢になっただけだったんだけど。その1プレーで、1シーズンの清水のサッカーが左右されてしまったわけだから、まったく恐ろしいものだ。

 新監督の下で、どう使われるか分からないけど、まずは怪我なく1年元気で過ごしてほしい。ていうか、花の1989年生まれ組も、だいぶ少なくなっちゃいましたな。

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 仕事が忙しくて、2日ほどブログ休んじゃったけど、個人別反省会の再開。ていうか、もう新体制の発表があったから、いつまでも昨シーズンのことをしつこく語るのも、当S研くらいかもしれないけど、まあ行きがかり上、続けるか。

 それにしても、J2を戦った2016シーズンには、コバさんの選手配置がそれなりにハマった印象があったけど、2017シーズンはむしろコバさんのコンバートが物議を醸したことの方が多かった。その代表例が、「二見は対人に強い」という理由で、コバさんが二見のセンターバック起用にこだわったことだろう。まあ、こだわったというよりも、左SBは松原の指定席になったし、逆にCBが駒不足に陥り、窮余の策だったのかもしれないが。いずれにしても、二見は元々「2番手の左SB」みたいな位置付けのプレーヤーであり、清水でも松原のバックアップみたいな役回りだったら、あそこまで致命的な守りのミスを重ね、サポから非難を浴びることもなかったと思うのである。ここ数年の清水は、J2からレンタルで獲得した左SB(フクちゃん)がいつの間にかスリーバックを真ん中で統率してたり、昨年の二見のように左SBがCBにコンバートされて、J1ではちょっとお目にかからないようなお粗末な失態を繰り返したりと、奇怪な現象が続いている。二見にはしっかりしてほしいと思う反面、状況の被害者という気がしないでもない。

 2017年に、清水にとって数少ない痛快だった出来事の一つとして、天皇杯のいわきFC戦で、二見のロングスローからYouが頭ですらして秒殺で先制というのがあったけど、ああいうの、もうちょっと見たかったよね。あと、忘れちゃいけない、ホーム初勝利をもたらした甲府戦の得点は、二見が決めたものだった。2017年に清水が残留できたのは、ひとえに甲府相手に2勝したからだと言って過言でないが、二見もその立役者の一人だった。

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 「個人別反省会」のシリーズでは、まず2017年暮れにアタッカーをやり、新年に入ってからディフェンス系の選手を取り上げているのだけれど、枝村はあえてアタッカーとしては扱わなかった。2017年の清水は、MFより後ろは皆DFのようなものであり、守備に追われることが多かった。特にエダ氏の場合は、主戦場が右サイドハーフだったとはいえ、全体のバランスをとることを優先し、積極的に攻撃に加わることはなかった印象である。統計を見ると、エダ氏はリーグ戦30試合に出場して、21本しかシュートを打たなかったようである。残念ながら、ゴールはゼロに終わった。清水のどの選手に聞いても、「枝村選手はサッカーを良く分かっている。ポジショニングが絶妙」という称賛が聞こえてくる。ただ、2017年には、バランサーとしての役割を果たしたとはいえ、大活躍したとは言いがたく、ボールロストやパスミスも結構多かった。当S研では、清水のプレーヤーたちがきちんとトラップをせず、むやみにワンタッチパスを出そうとしてミスしがちであると苦言を呈したことがあるが、実はその弊害が最も顕著な一人が枝村だったと、所長は感じている。

 その枝村が、福岡に期限付き移籍するということであり、コメント振りを見ると、どうも片道切符のような雰囲気である。兵働が加入するということで、生え抜き重視路線にシフトしたのかと勝手に思っていたのだが、兵働in、枝村outというのは、どう理解したらいいのか分からない動きである。本人が出たかったのか、クラブが出したかったのか、福岡から「是非に」と乞われたのか、真相はまったく分からない。頑張れよ、としか、言いようがない。

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 イチの引退試合、当然、遠隔地在住の所長は、行けなかったけど。それにつけても思うのは、堀池、市川と、清水にとって右サイドバックは伝統的にストロングポイントで、代表選手を輩出してきたということである。

 それでもって、現在の右サイドバックの話。その主力である鎌田にとって、2017年はジェットコースターのようなシーズンだった。まず、意外なことに、開幕戦、小林監督が右SBのスタメンに選んだのは六平、控えは飯田であり、鎌田はベンチ入りすらしていなかった。もしかしたら、その時、鎌田は体調不良か何かだったのかもしれないが、場合によっては、そのまま六平がずっと右SBのファーストチョイスということも考えられただろう。しかし、開幕戦で河井が大怪我をし、六平がボランチに回ったので、第2節以降は鎌田が右SBのスタメンに定着、コンスタントに試合に出続けた。その間には、アウェー川崎戦で2万ゴールをとりそこねたり、ホーム・ガンバ戦でプロ入り初ゴールを決めたり、ホーム柏戦でビューティフルゴールを挙げたり、そうかと思うと右サイドでカヌとの連携が上手く行かず守備が破綻しまくったりと、山あり谷ありだった。そして、第33節、ホーム新潟戦で途中投入されたものの、慣れないポジションでぎこちないプレーをする中で大怪我をし、大逆転負けを喫する一因となってしまった。そして本人は、2016年に続き、またまた長期のリハビリである(ひょっとしたら、契約更新まだ?)。

 2018年の右SBは、どうなるのかねえ。鎌田の出遅れは必至、航平が適所かは微妙、飯田は経験・実績不足ということで、不安が大きい。また六平が右SBに回るのだろうか。

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 皆さん、もう忘れてるかもしれないけど、2017シーズンの開幕当初、CBの軸は間違いなく角田だったんだよね。2人のCBのチョイスは、「角田を誰と組み合わせるか」という構図だった気がする。また、2017年の開幕戦の時に、角田の新チャントが披露されたと思うのだが(所長はゴール裏の住人ではないので、違ったらゴメン)、サポも角田に相当大きな信頼と期待を寄せていたと思う。実際、開幕当初、角田は期待に違わない活躍をし、第3節まで清水は、失点は誤審によるわずか1つという守備の安定振りを示した。

 そして迎えた第4節で、兆発ポーズ事件が起きるわけである。角田は、次の第5節を出場自粛しただけでなく、その後スタメンを外れるようになった。表情からはすっかり生気が消え、何やら急に老け込んだような印象を受けた。角田が、ようやく本来の姿を取り戻したのは、シーズンも終盤に差し掛かってからだったように思う。そう考えると、第4節のホーム鹿島戦は、本当に悪い意味で、2017年の清水にとってターニングポイントになったことが分かる。あの試合を勝ち切れなかったことで、ホーム未勝利がずっと続くことになったし、角田がすっかり腑抜けのようになってしまったことで、守備の軸が失われ、J2で培った堅守の自信も揺らいでいったわけだから。

 まあ、終わったシーズンのことは、しょうがない。2018年、犬飼が抜けて、角田にはもう一働きしてもらう必要が高まった。

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