エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2017年04月

 仙台の現状については、こちらの記事が参考になる。リーグ戦開幕当初は僅差の試合を制しアウェー戦も含めて勝ち点を伸ばしていた仙台だったが、ここ4試合は複数失点が続いており、中でも浦和相手に0:7でボロ負けした試合は衝撃的だった。コピらせていただけば、以下のような流れとなっている。

第1節 2月25日  H札幌  1-0 〇
第2節 3月4日  A磐田  1-0 〇
第3節   11日  H神戸  0―2 ●
第4節   18日  A柏   1-0 〇
第5節 4月1日  H川崎  0―2 ●
第6節   7日  A浦和  0―7 ●
第7節   16日  H鹿島  1-4 ●
第8節   22日  A広島  3―3 △

 上掲の記事にもあるように、今季から仙台は3-4-3の新布陣に取り組んでいる。しかし、失点シーンを見ると、守備の人数は揃っているものの、守備位置を気にするあまり、ボール保持者に対して誰が対応に行くかが曖昧となり、バイタルがぽっかり空いたりして、そこからミドルシュートを撃たれたりドリブルで切り込まれたりしている。明らかに、敵の守備組織は未完成であり、付け入る隙はあるはずである。

 ちなみに、仙台のセットプレー守備はなかなか面白いので、皆様しかとご覧いただきたい。ゾーンディフェンスなのだが、選手が自陣ペナ内でミニ5-3-1-1のように段差をつけて並び、見ていると「電車ごっこかよ!」とツッコミたくなる(縦一列ではなく、ちょっと横に広がった形だが)。先日のルヴァンカップでも、うちのコーナーキックの場面で、そのゾーンの中に入り込んだ立田がどフリーになる場面があった。清水は今季まだコーナーやフリーキックからの得点を挙げていないものの、ここらで一発決めておきたい。

 あまり得点数が伸びていない仙台ながら、前節の広島戦で2点を先制されながら、あっという間に3点を奪って逆転した時間帯は迫力があった。最大の脅威はやはりFWクリスランだと思うが、先日のルヴァンカップでも垣間見えたとおり、際立った特徴はなく、高さ・速さ・上手さなど、わりと平均的なブラジル人助っ人かなという感じがしている。リーグでの広島戦、ルヴァンでの清水戦と、仙台は連続して3点を挙げたので、「点はとれる」という自信はつけてきているのではないか。

 試合自体もさることながら、我々清水サポとしては、フレイレ・金子・テセには、特別に盛大な声援を送りたいところである。まあフレイレの場合ベンチ入りするかどうかも分からないが、カップ戦での理不尽な退場処分で気落ちしているかもしれないので、君は悪くない、オレ達は信じてる、チームにはお前が必要だというメッセージを込めて、大声援を送りたい。金子は、言うまでもなく、2万ゴールの祝いを、ホームで改めて表してあげたい。そして、テセ。この男がいなかったら、我々は間違いなく、今年もJ2でクサい飯を食っていたはずである。ところが前節には、応援席のごく一部だったとはいえ、90分間走り回り、憔悴し切ったキャプテンに、あろうことか罵声を浴びせる向きがあった。迎えた今日のホームゲームで、サポがどれだけテセを盛り立てられるか、我々も真価が問われている。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 GK西部洋平がトレーニング中に負傷し、左ハムストリングス肉離れ、全治までは3ヶ月を要する見込みと発表された。

 個人的には、昨年の今頃、西部が戦線離脱した時点で、選手生命のことを心配していた。果たして彼がもう一度公式戦で清水のゴールマウスを守るようなことがあるのだろうかと、とても辛い気持ちになった。戦力として戻ってきてほしいという気持ちももちろんあったが、それ以上に、一人の男の生き様を見届けたいというような思いで、西部のことを考えていた。

 ようやく本格的な練習を再開できたと聞いた矢先だっただけに、今回の怪我の発表はきわめて残念だ。それにしても、試合中に激しい接触プレーがあったわけでもないのに、昨年から下半身の故障が重なっていることが、気になる。詳しいことは分からないが、ある場所をかばった結果として別の個所を痛めてしまうとか、フィジカル的な衰えとか、何か必然的な要因があるに違いない。

 西部が戻ってきてくれるのを待ち続けることに、変わりはない。しかし、クラブのマネジメントとしては、きわめて残念なことながら、西部はいないものと考えてチーム作りを進めていかざるをえないだろう。そもそも、クラブもそうした悪いシナリオを想定して、六反という実力者を補強したわけだから、抜かりはないものと思いたい。考えたくないが、万が一、西部がピッチに戻ってこれなかったとしても、去年の青空ミーティングのことだけでも、彼には感謝をしている。

 ところで、クラブの公式HPには載っていないようだが、Jリーグのこちらのページに、ユースのGKコーチだった羽田敬介氏が、トップチームのGKコーチとしてJ1リーグ戦のベンチ入りできるという追加登録の情報が出ている。これはどういう動きなのだろうか? アダウトGKコーチの更迭とか休養に向けた流れか? それとも、ルヴァンカップやサテライトリーグでは、ユースの選手が出場することも多いから、ユース選手のケアも兼ねて、そういう大会のアウェー遠征では羽田コーチが帯同し、アダウト・コーチは地元に残って主力の指導に注力する(特に攻守のセットプレーの確認)とか、そういう含みなのか? 情報弱者なので、分かりませぬ。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 よくしたもんで、今の清水エスパルスというチームは、静岡県の地形にそっくりである。主力を陸地、控えを海に例えると、陸地の標高は結構高いものの、海になると急激に水深が落ち込む。グラデーションが激しいわけである。そういうチームが、リーグ戦とカップ戦でメンバーを峻別したら、カップ戦で苦戦するのも、当然と言えば当然である。それに対し、仙台は、地形的には広い仙台平野が広がり、仙台湾は遠浅の海である。主力と控えの落差がそれほど大きくないのだ。海の戦いであるカップ戦では清水の方が落ち込みが激しく分が悪いが、陸地の戦いであるリーグ戦では我が軍の方が標高が高く、勝利するのだ。どうだ、マイッタか。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

araki

 しかし、世の中には色々面白いウェブサイトがあるものであり、仙台VS清水戦を裁いた荒木友輔主審のデータが、こちらのサイトに出ていた。その一部を切り取ったのが上掲のレーダーチャートなのだが、どうもこの人物、ほとんどの指標で平均的であるものの、レッドカードだけは特異な数字を示しており、アウェーチームにレッドカードを出す頻度が平均の2倍くらい高いのに対し、ホームチームにはほどんど出さないらしい。清水の試合を裁くのは初めてだったようだが、久し振りにこれだけ変な審判に当たったなという気がした。

 悔しいが、犬に噛まれたと思って、諦めるしかないだろう。順位表はチェックしていないが、ルヴァンカップの決勝トーナメント進出の可能性は限りなくゼロに近付いたはずだ。もとより、リーグ戦のレギュラーを1人も帯同しておらず、ユース選手を多用しているということからして、小林清水が何を重視しているかは明白だ。そして、所長はそれを支持する。週末のリーグ戦であれだけ走るレギュラー陣を、ミッドウィークには使わないという方針は、充分に理解できる。

 負けたなりに、収穫が多ければよかったんだが、残念ながらダメージの方が大きい試合になってしまった。特に、試合に慣れ波に乗ってほしいフレイレが、前半ロスタイムで退場というのは痛すぎる。そもそも、カヌがアップ中に足を痛めて出場を取り止めということからして、幸先が悪すぎた。チアゴだって、本来なら余力をもって下げたかったはずなのに、人繰りが苦しくなって90分プレーするはめになり、週末に向け疲労を残してしまった。竹内、北川の復活が、朗報って言えば朗報だけど、こんな試合になっちゃったら、ちょっと意気は上がらない。

 当たり前のことしか言えないが、リーグ戦でやり返すしかあるまい。そして、そのミッションさえ達成してくれれば、カップ戦の負けは吹き飛ぶ。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

P1010906

 本日はルヴァンカップ仙台戦だけど、あまりネタがないから、予習は割愛させていただく。一応、仙台のリーグ戦はだいたいチェックしているのだが、カップ戦となるとまた別だろうし。

 さて、周知のように、フロンターレは旧所属選手については一様に拍手を送るというポリシーのようだ。清水の場合は、自らチームを去ってライバルチームに移籍したような選手に対してはブーイングというのがお決まりだと思うが、川崎は離別の経緯は関係なく、分け隔てなく拍手ということらしい。増してや、テセへの思いは格別のものがあるようで、それはテセの側も同じであり、試合後にテセはホーム側観客席に歩み寄り川崎サポたちとタッチを交わしていた。

 で、伝えられているとおり、その後その件をめぐって、清水サポとテセの間に、ひと悶着があったらしい。清水サポを差し置いて、まず川崎サポに挨拶に行くとは、何事か?と。実際にはテセはまずイレブンと一緒に清水サポにいつも通りの挨拶をした後、川崎サポ席に向かったようなのだが、ともかくその振る舞いが気に食わなかった輩がイチャモンをつけたようである。

 まあ、色々考えさせられましたわ。清水を去っていく選手に対して、どうしても我々は「裏切り者」といった感情を抱きがちで、当S研でも大前のことを揶揄するようなことを書いたのも事実である。しかし、清水を離れるという判断をした選手には、クラブの体制についての疑問や不満があったのかもしれない。あるいは、今回テセに難癖をつけたモンスターサポのように、応援席の一部による理不尽な振る舞いにあきれて、チームから心が離れてしまった向きもあったのかもしれない。

 むろん、大久保のように、フロンターレを去るという決断をする選手もいる。しかし、外部から見ていても、おそらく「フロンターレが嫌だから、サポがうっとうしいから、チームを離れる」という選手は、いないのではないかと思える。翻って、我が清水には、そのようなことがないと言い切れるだろうか?

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 それにしても、男ってやつは、こじはる似の嫁が家で和食作って待っててくれると思うと、ここまで走れるものなのか。2万点のメモリアルゴールを決めたあとも、金子はよく走っていた。金子は79分にチアゴと交代したが、その時点でも足はまったく止まっていないように、所長には見えた。ただ、攻撃面で相手に脅威を与えられてはいなかったので、切り札チアゴに代えたのだろう。何しろ、テセの指摘によれば、金子は攻撃時に視界から消える(敵の視界だけでなく味方の視界からも消える!)らしいからなあ。

 大宮に勝てなかったこと、川崎戦の内容が悪かったことで、小林監督の能力を疑問視するような論調も一部にあるらしいが、たぶんあの監督は固有の戦術があるというよりも、現有戦力に合わせてチームを構築していくタイプだと思う。今の清水は、完全にテセが大黒柱となっているチームである。そして、テセのベストパートナーは金子であり、その2トップによる前線からの守備が基本戦術となる。それによって清水は守備面で崩壊するようなことは少ないチームになった。他方で金子はポストとしてボールを収められないから、敵としてはテセさえ抑え込めば、清水の前線の収まりどころがなくなり、押し込んだ状態を続けられ、特にフロンターレのようなボールを握る力のあるチームであれば、ハーフコートゲームに持ち込める。川崎戦のスタッツがパス数などで特異な数字をたたき出したのは、そうした基本構図によるものだった。

 この日は2万点男としてヒーローになった金子も、普段は「最前線にいるディフェンダー」みたいなものであり、得点に絡めないことも多い。しかし、彼が走ることでロースコアの僅差の試合展開に持ち込め、それだけ清水が勝ち点をとれる確率が上がるわけである。川崎戦のチアゴのように、金子に代わった選手が千金ゴールを挙げることもあるだろうが、それはそれまでの時間帯に金子が下地を作ってくれたお蔭とも言える。むろん、金子本人はもっと点をとりたいだろうけどね。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 当S研でこれまで強調してきたとおり、今季の清水の至上命題は「這ってでもJ1で生き残る」ということだと思っている。その観点から言えば、内容はともあれ、川崎とのアウェー戦で勝ち点1を獲得できたことは、上々の成果だった。

 ただ、短期的にはそれでいいとして、中長期的には問題が大ありである。止めて蹴るというサッカーの基本技術における、川崎との絶望的なまでの格差である。川崎戦で内容面で圧倒されたことをもって、「小林監督では駄目だ」などと論評する向きもあったようだが、別に監督の戦術や選手交代の引き出しが乏しいから苦戦したわけではなく、すべては両軍の基本技術の差に起因しているように、所長には思われた。

 両軍選手の元々のポテンシャルが本質的に違うとは、思わない。しかし、フロンターレは、風間監督の時代に、単に味方にパスするだけでなく、「パスを味方の利き足に、このタイミングで、このスピードでつける」といった意識付けとトレーニングを徹底的に積んできた。単に味方に渡ればいいというのではなく、パスを受けた味方が次のプレーに移りやすいような意図のあるパスをするように徹底されている。むろん、パスを受ける側も、位置取りや動きを工夫している。そのような意識と相互理解にもとづいた一つ一つのプレーの積み重ねが、あのような流動的で有機的なパス回しに繋がるわけである。

 まあ、川崎はそうした観点では特殊なチームなので、清水がJの中で特別に劣っているというわけではないだろう。ただ、清水の選手たちのパスを見れば、「何となく味方のいる方向に蹴る」という程度の意識しか感じられず、「味方の利き足にグランダーでつける」といった繊細な意図までは感じられない。また、技術面でも、単純な横パスがズレたりして、川崎との落差は歴然であった。練習ではできているつもりでも、公式戦の緊張感の中で、また試合が進み疲労が溜まってきた状態でこそ、そうした意識と技術の差が出てしまうものなのだろうと思う。

 もう一つ、所長にはどうしても気になることがある。サッカーでは、ワンタッチプレーがもてはやされる傾向があるが、どうも清水の選手はワンタッチプレーに偏重しすぎなのではないかということだ。川崎の選手は、まずトラップで次に自分がプレーをしやすい場所にボールを置くから、その後のプレーが正確になる。それに対し清水側は、ワンタッチで繋ごうとする偏りがあり、その結果としてパスがずれることが多いように感じる。むろん、アタッキングサードで崩すような場合にはワンタッチが効くが、ビルドアップの段階では正確に止めて蹴るということこそが大事なのではないか。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

20170421

 第8節でも清水は良く走り、当然川崎を上回ったが、川崎にしても気合入りまくりの試合だったので、先方としては良く走った方であり、トータルで清水が119.199km、川崎が116.383kmと、思ったほど差がつかなかった。

 第8節では、今季初めて、野津田がチームのトップランナーだった(12.674km)。ちなみに、「(守備に奔走させられて)サッカー人生で最も疲れた」とコメントしていたテセは11.886kmであり、第4節鹿島戦ではそれより多く12.048km走っていたので、実は距離自体は今季最長というわけではなかった。

 8試合合計では、引き続き白崎がトップを快走。白崎は神奈川県最西端の湯河原駅に迫っており、静岡県はもう目前である。次節には、確実に熱海を超えるだろう。喜ばしいことではあるが、上の地図にはもう収まり切らなくなってきそうで、次の手を考えなくてはならない。

 ところで、当S研では今季、走行距離にこだわることを決めたわけだが、川崎戦ではボール支配率やパス本数のデータも話題となった。そのうち、走行距離以外のデータも取り上げる企画を考えてみたい。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

20170421stats

 川崎の選手たちのコメントによると、試合前に川崎側は「今日はハーフコートゲームをやろう」と申し合わせていたそうである。まあ、ハーフコートゲームをやろうと言われて、実際にやられちゃうというのも、考えてみれば情けないが、ただ全体として試合の様相は大方の想定どおりだったのではないか。

 ただし、清水の側は、予想以上に敵の支配を受けたものの、前半の形勢はむしろ好都合なものだった。川崎がボールを握って圧力をかけてきたとはいえ、ボールはディフェンスラインで回っていることが多く、清水の攻撃陣が前でひっかけてカウンターのチャンスになりかけたこともあったからだ。実際、鎌田のボール奪取からだったが、上手くカウンターがはまり、先制点も奪えた。前半の大ピンチは、崩されての形というよりも、むしろ犬飼や枝村が変なパスミスをやらかした時に発生していたような。清水の考え方として、前半は少なくともスコアレスでしのぐというベースがあったはずだが、前半を無失点で切り抜けた上、1点リードで折り返せたことは、望外だった。

 1試合を通して、清水守備陣の集中力は素晴らしかった。所長が事前の予習で挙げていた、川崎最大の武器である選手の「飛び出し」に対し、一度も裏を取られることなく、必ずディフェンダーがついていった。まあ、小林悠あたりは、それでも強引にシュートまで持ち込む力があるが、飛び出した選手を決してフリーにしなかったことにより、この日の清水は途中までは決壊を免れていた。

 後半、流れを変えたのは、やはり2016年のMVPだった。前節の札幌戦でもそうだったが、中村憲剛は前半は中盤の底でバランスをとることを重視しているものの、後半の勝負所になると攻め上がってきて、決定的な仕事をする。清水側は前半までは集中力と運動量で川崎の攻撃を最後のところで押しとどめていたものの、憲剛が積極的に攻撃参加をするとバイタルを自由に使われ始め、あっさりと逆転を許してしまった。同じハーフコートゲームでも、前半と後半で、川崎がボールを握っている位置が全然違っていた。

 さて、笑っちゃうくらい一方的にボールを握られて回された清水が、なぜ同点に追い付けたのか。それは、川崎が最後まで「サッカー」を続けたからだろう。鹿島だったら、リードした試合の最後の5分、10分は試合を「殺し」、敵コーナー付近でキープしたり、痛くもないのに倒れたりして時間を使う。先日のルヴァンカップの札幌でさえ、リードした終盤はまともにプレーしようとしなかった。それに対し、川崎はわりと普通にサッカーを続け、「何なら3点目とっちゃいましょうか」という色気まで見せた。実に見ていて楽しい、好感のもてるチームではあるが、それゆえにいまだ無冠である。我々としては、川崎の詰めの甘さに救われた。

 川崎戦の談義はまだまだ続く。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

o0320024013191480728

 「ルパン三世 カリオストロの城」で、幽閉されたクラリスを訪ねたルパンが、ちょっとした手品を見せ、クラリスをほっこりさせて、「今はこれが精一杯」って言うだろ。あれと同じだよ。清水にとっても、今はこれが精一杯。試合内容が云々とか、確かに言いたい気持ちもあるけど、そんなこと言ってる場合じゃないって。

 続く。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 今季、川崎が優勝することは100%ありえないと所長は思っているけれど、それでもボールを握り遅攻で決め切る力がリーグ随一であることは間違いない。たぶん、その点だけをとれば、鹿島や浦和より上だと思う。

 とにかくクセがすごいチームなので、フロンターレに関しては、システムがどうこう、メンバーがどうこうということは論じにくい。ポジションも関係なし、FWもDFすらも関係なしで、アメーバーのように流動的に動いては、敵の隙を突いてくる。

 ただ、川崎の決定機は、必ずと言っていいほど、左右の45度あたりから選手がペナ内に走り込み、スルーパスやワンツーでそこにボールが渡ることによって生まれる。あれ、不思議なんだよね~。テレビや観客席で俯瞰で見ている我々は、「あ、今、1人走り込んでるな。あそこにスルーパスを出すんだろうな」と分かるんだけど、なぜか守備側はボールウォッチャーになったり自分の位置取りを気にするあまり、走り込んだ選手への対応が遅れてしまう。前節の札幌VS川崎戦でも、それまであまり攻撃参加を見せていなかった中村憲剛が、ここぞという場面でペナ内にワンツーで切り込み、札幌の守備は人数が揃っていたにもかかわらず、後手を踏んでファウルで止めてしまい、川崎がPKで先制した。ほんと、テレビで見ていると、ミエミエのワンツーだったんだけど、飛び出しのタイミングやキレが良いのか、なぜか効くんだよなあ。逆に言うと、なぜ清水あたりもああいう飛び出しを真似しないんだろうと思ってしまう。

 ただ、札幌VS川崎戦は、最終的には1:1ドロー。都倉がクロスを頭で決めて、同点に持ち込んだ。この試合では札幌の方が平均身長が5cmくらい高かったらしく、そうしたこともあって、川崎は空中戦で磐石という雰囲気ではなかった。古巣対決のテセに期待がかかる所以である。場合によっては、早めのデューク投入でツインピークス作戦もアリかもしれない。

 川崎は負傷者続出で、今のチーム状態は60%くらいだと思う。今節は出場停止もあるようだ。それでも、所長は清水がアウェーで川崎を完封できるイメージが、なかなか描けない(できたらいいなあとは思うけど)。勝ち点獲得には、少なくとも1得点、場合によっては2得点必要なのではないか。

 所長はバックスタンドの2階席から見守る予定で、たぶん周りは水色だらけ。この試合の先制点は、J1通算2万ゴール目となる可能性があるらしいけど、清水が先制したら、周りが川崎サポばかりでも、飛び上がって喜んじゃうかもしれないな。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 今シーズンの清水の至上命題である、J1残留について、ここまでは五部の星で来ていて、悪くはないスタートだったものの、とても安心などできないというのが、個人的なホンネである。

 大宮に「1」だけとはいえ勝ち点を与えてしまったのは、非常に痛かった。清水戦も落としたら、たぶん渋谷監督は解任だったのではないだろうか。そしたら、監督の人選から始まって、新しい監督の下でゼロからのチーム作り直しとなり、当分浮上できなかったはずである。清水戦での大宮のパフォーマンスを見れば、J1で中の下くらいの実力はありそうであり、もしかしたら、これから這い上がってくるかもしれない。3枠のうち、早くも1枠当確か?なんて期待していたのだけれど、立ち直りのきっかけを清水が与えてしまったとしたら、返す返すも痛恨である。

 札幌も、別に個人的に恨みがあるわけではないが、3枠のうち1つを埋めてほしいチームだった。しかし、考えてみれば、コンサはホーム札幌ドームで圧倒的な勝率を誇る。ああいう遠隔地のチームは、ホーム・アウェーの落差が激しい。札幌では、どのアウェーチームも長距離遠征となり、例のドームの独特な雰囲気やピッチコンディションもあるので、今季ここまでJ1の強豪でもドームでは非常に苦戦している。もし仮にコンサがホームで10勝くらいできてしまったら、たとえアウェーでほとんど勝てなくても、残留はかなり有力になるだろう。

 あとは、広島や柏なんて、最初は下位にいても、どうせそのうち上がってくるに決まっているし。新潟もそんな大崩れはしないチームだし、甲府も今季は評価が高いからなあ。う~ん、やはりJ1生き残りは楽じゃない。J1もイングランド、スペイン、イタリアみたいに20チームにしてくれないかな(笑)。J1が20、J2も20の方が、キリが良いのに。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 大宮戦では、村田が先発となり、ベンチ入りメンバーにも新外国人が名を連ねるという変化があった。今後のこともあるので、ここで選手交代の流れがどうだったのかを、整理しておく。ただ、DAZNでライブ視聴した時には、当方とても平常心ではなく、かといって大宮戦の動画をもう一度観る気にはなかなかなれないので、ポジショニングがどうだったのかとか、正確なところは未確認。

 63分:金子翔太 → チアゴ・アウベス。ボールを握るも、なかなか効果的な攻めを繰り出せなかったので、違いを生み出せるチアゴを入れた。そのまま金子の位置だったかな? 投入時にはゴール前フリーキックの状況であり、当然蹴ると思われていた野津田から、フリーキッカー役を強奪。まあ、野津田はすんなり譲っていたし、それなりに期待感のあるシュートを打ったから、変な空気にはならなかったかな。まだまだ空回り感が強く、周りとも噛み合っていない印象があったチアゴだったが、アシストも決めたし、もっともっと上向いていってほしいものである。

 72分:野津田岳人 → 枝村匠馬。これもうろ覚えだけどが、枝村はそのままボランチのポジションに入ったんだったかな? 新たな運動量を注入し、何かと気の利く枝村を入れて攻撃に厚みをもたせようとしたのだろう。

 81分:鎌田翔雅 → デューク。確か、鎌田の代わりに、六平を右SBに下げたんだよね。DAZNの画面では良く分からなかったんだけど、1ボランチにした? 前線の並びは、どうだったのかも、正直良く分からない。いずれにしても、高さのあるデュークを入れて、パワープレー気味に押し込もうという意図だったのだろう。まあ、だとしたら、もうちょっと放り込む回数を増やしたかったけれど、後ろでまごつくことが多く、なかなか前線に運べなかった。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

20170416

 気分を変えて、走行距離選手権。第7節までが終了し、ちょっと上位集団もバラけてきたかもしれない。東京駅を振り出しに東海道線上を一路西に走る本企画、トップの白崎は7試合合計で85.6kmを走り、早くも小田原駅を通過して早川駅に迫っている。以下、上位選手の顔触れと現在地は、上図のとおりである。

 ところで、第7節でも我が軍は合計で114.984kmを走り、大宮の113.023kmに走り勝った。大宮は元々活動量が少ないチームだから、リーグ屈指の走り屋集団である清水が走行距離で勝つのは当たり前である。問題は、大宮戦では清水の走行距離がこれまでの試合と比べ伸びなかったことであり、白崎の走行距離も7試合で一番少なかった。13:00キックオフの試合であり、初夏のような陽気だったから、体力面で、これまでのようにはいかなかったのだろう。そう考えると、大宮戦は今後を占う試金石だったと言えるかもしれない。これまで豊富な運動量を武器とした戦い方をしてきた清水だが、夏場になるとそれが落ちて失速するのか、それとも相手がそれ以上に落ちて我が軍の優位が強まるのか、はたまた小林清水が成熟し運動量に頼らない別の戦い方を体得していくのか、そのあたりが注目だ。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

20170416stats

 当S研の大宮戦予習は、渾身のエントリーだったのだけど、色々と思惑が外れた。まあ、所長の予想のことなど、別にどうでもいいのだが、肝心なことには、結局、大宮に勝てなかった。DAZNで観ていて、残り20分、10分となっていくにつれ、あまりのふがいなさに、だんだん自分の精神状態が壊れていくのを感じた。「J1に簡単な相手、格下のチームなんてないことは百も承知だけど、それにしても、この状況で、このチームに、負ける???」、と。白崎が得点せずにあのまま敗れたら、このワタシ、頭がおかしくなっていたかもしれないです、ハイ。

 大宮が「吹っ切れた」タイミングで当たったのが、不運だった。前節の大宮VS神戸戦のイメージで、後方から組み立てようとする大宮にハイプレスをかければ、清水が押し込めると信じていたのだが、敵はFWムルジャがオープンスペースに上手く流れてボールを受けることで、上手く前方にボールを運んでいた。むしろ、今回の試合では清水のディフェンスラインが相手のプレッシャーに負けてスムーズに前に運べなかった印象があり、清水がやるべきことを大宮にやられてしまったなという感じだ。

 あまりにもショックで、筆が進まないけど、明日以降、小出しに書いていきたい。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 結論から先に言おう。大前問題とか、最下位・大宮が相手とか、我々としては非常に雑念が生じやすい状況である。しかし、ここは今季ホーム初勝利を達成するということに、集中しようではないか。こちらの記事によると(全文読むにはログインが必要だけど、良い記事なのでお勧め)、前節大宮を倒した神戸のネルシーニョ監督は試合前に、「(連敗中という)現状を打破しようとする大宮の意欲を上回る覚悟を持て」と、神戸イレブンに檄を飛ばしたそうだ。まったく同じ言葉を清水の選手たちに送りたい。

 我々のもとを去った大前と、さらっていった大宮に対し、わだかまりがあるのは事実である。個人的には、サポがブーイングするもよし、マッチアップした選手が削りまくるもよし、それなりに手荒い歓迎をしてやればいいと思う。ただ、一番肝心なことは、今季が終了した時に、清水が大宮よりもはるかに上の順位にいるということである。そして、中長期的には、清水が大宮など足元にも及ばないような強豪への道を歩むことである。それこそが最大のリベンジであり、今回の大宮戦に勝つことはその第一歩である。その歩みを確実に進められるように、チームをサポートすることこそ、我々のなすべきことであろう。ブーイングで大前を泣かせたところで、憂さ晴らしにはなっても、我々の真の目標には1ミリも近付けない。

 ただ、大宮戦の予習は、難しい。前節までと同じ戦い方をしてくるのなら、シミュレーションは簡単だが、先方があまりにも上手く行っていないため、ガラリとやり方を変えてくるかもしれないからだ(実際、大宮の直近のルヴァンカップの戦い方は、リーグ戦とはちょっと違っていた)。それに、今の大宮のように、チームが崩壊しかかったり、監督の更迭が秒読みになったりすると、逆に選手が開き直ったり、ものすごく頑張ったりすることもある。清水も、ゴトビ政権の最後の試合は、監督の求心力は完全に失われていたにもかかわらず、選手が奮起して快勝を収めたものだった。

 仮に、大宮が前節と同じような戦い方をしてくるとすれば、清水のタスクは明快だろう。前節大宮は、失点を恐れるあまり、従来以上に後ろ重心になった。ディフェンスラインがおっかなびっくりボールを回しているうちに、神戸の前線からのハイプレスを受け、2度ほどあった右SB奥井諒の致命的なパスミスを突かれ、そこから先制点を奪われた。そして、今の大宮の最大の問題は、家長の移籍により、預け所、守備から攻撃へのリンクマンがいなくなってしまったことである。したがって清水としては、前半スタートから運動量を惜しまず、前から圧力をかけて、大宮に中盤から前にボールを運ばせないようにすることだろう。そうすれば、清水にとってのショートカウンターのチャンスが生まれるし、敵のFWを孤立させられる(なお、大宮のアタッカーは孤立しがちであることを考えると、囲いこめば充分で、手で押したりしてファウルで止めないようにしたい。フリーキックがとれると、敵の10番さんが変なモードに入ってしまいかねないのでね)。そして、敵のチーム事情を考えれば、清水が先制点を奪うことにより、大宮は「今日もダメか」と意気消沈するはずで、そうなれば大量点、圧勝も見えてくるはずだ。

 そこでサポ諸君の任務だが、清水のアタッカーがボールを保持している敵の守備陣に襲い掛かったら、大歓声で盛り立てるように。そうすれば、敵はビビって、必ずミスするから。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 取り上げる順番が前後してしまったが、4月8日(土)に行われた高円宮杯U-18サッカーリーグ プレミアリーグの一戦、清水エスパルスユースvsFC東京U-18。スカパーで放送したのを録画してあったので、それを観てみた。結果は3:2勝利(こちら参照)。個人的に育成年代は不案内で、大会方式も、清水ユースの顔触れも、詳しくないのだけれど、やはりエスパルスのユニを来たチームの公式戦は、血がたぎる。しかも、アディショナルタイムに勝ち越し点を奪うという劇的勝利で、結構熱くなってしまった。

 何と言っても、17分の平墳迅君による先制点が鮮烈だった。センターサークル付近からの、相手GKの位置を冷静に見極めた超ロングシュートであり、プロでもあれを決めるのは難しいだろう。残念ながら、敵のスター、久保建英に直接フリーキックを決められて追い付かれてしまうのだが、28分にはお返しとばかりに清水の滝裕太君がフリーキックを決めて、2:1リードで折り返した。前半は清水側の鋭い出足で、互角の戦いだったが、後半に入り清水側が体力を消耗すると、体格やスピードに勝るFC東京に圧倒され、清水は防戦一方に。66分には敵の平川怜のドリブルにズルズル下がってしまい、そのままドリブルシュートを決められて、2:2同点。最後の方は完全に劣勢であり、逆転弾を浴びるのも時間の問題と思われた。しかし、後半アディショナルタイム、敵ゴール前で混戦となり、最後は鈴木魁人君が抜け出してGKと一対一になり、これを冷静に決めて、劇的な勝利を収めた。

 周知のとおり、ユースの主要メンバーは、こぞってJリーグ2種選手登録してるし、現に平墳君は早速ルヴァンカップ出場も果たした。彼らがトップチームの救世主となる日は、案外遠くないのかもしれない。

 何年か前まで、清水は、ユースからトップに選手が上がってくることこそあったものの、ユースとトップはバラバラに運営されている印象が強かった。ここに来て、両者が一体化する度合いが強まっていることは、ポジティブだと思う。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 しかし、DAZNもスカパー!もそうだけど、スイッチングで画面をごちゃごちゃ切り替えすぎ。サッカーなんてものは、俯瞰でじっくり眺めるのが一番なのだが、サッカー放送を担当する連中は、ワイドの選手が突破してセンタリングを上げようとすると、文字どおり馬鹿の一つ覚えで、その選手のアップ画面に切り替えようとし、観ている側は全体像が分からなくなる。DAZNでは、インプレー中なのに、すでに終わったシーンのリプレーをのん気に流して、そうこうするうちにピッチ上ではゴール前のビッグチャンスになってた、なんてことが非常に多い。臨場感のある放送で視聴者を引き付けようとしているのだろうが、日本の無能なスイッチャーが変にテクを見せようとすると、かえって中継がぶち壊しになるだけである。

 と、ひとしきり不満を述べたところで(笑)、問題の新戦力の評価なのだけど、まあそれなりに収穫はあったかな。ただし、前線の選手は、新顔だけでなく、お馴染みの村田やデュークも含め、自己アピールが前面に出てしまって、チームとして噛み合うところまで行っていなかった。

 チアゴは、確かに、部分的に良いものは見せてくれた。特に、ロングシュートは、Jではまずお目にかかれない異次元の弾道だった。コーナーキックの精度や種類も申し分なく、チアゴがキッカーを務めるだけで、普段のリーグ戦よりもセットプレーの期待感がだいぶ増していた気がする。逸材であることは間違いなく、できれば先発で起用したいが、本人のコンディションと、使い所、守備意識などが問われてくるだろう。普通の監督ならすぐに使うんだろうけど、石橋を叩いて引き返すとまで言われる慎重派のコバさんは、さてどうするのか。

 カヌは、あまり目立たなかったので、能力のほどは良く分からなかったというのが本音。高さ・強さで敵の攻撃を跳ね返すタイプと思われ、ボランチとしての展開力は未知数のままだった。だとすると、フレイレとキャラがかぶってしまうが、果たしてどう使うのか。

 思わぬ収穫は、ユースの平墳迅君だったかな。トップチームでも違和感なくやれており、特にポストプレーに頑張る姿が印象的で、意外に今のトップチームにはいないタイプかもしれない。現在は180cmらしいけど、まだ伸びるかな?

 ただ、予想外の驚きは、新戦力というよりも、旧戦力の杉山浩太だったりして。最近、フリーキックで清水サポをざわつかせることが多い彼だけど、今回もゴール前の角田に合わせたFKは見事だった(みそぎで決めろや、隊長!)。

 ミッドウィークに角田をフル出場させたということは、週末のリーグ戦はまた二見なのかな?

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 いや~、札幌のBチーム相手に負けるとは、ガッカリだなあ。まあ、想定したよりも札幌の本気度は高く、当S研で「都倉帯同はないだろう」なんて予想したのに、実際には連れてきたし(出場までした)、Bチームとはいえ、それほど寄せ集め感のない、良くまとまったチームだったことは事実である。

 ただ、スカパー!の実況・解説は、しきりに「札幌の強固な守備」と強調していたけど、別にそれほどでもなかっただろう。浦和の主力なら普通に3~4点はとれる相手だった。こじ開けられなかったのは、清水側の決定力と工夫の欠如に尽きる。シュートはそれなりの数打ったものの、クロスやセットプレーからのヘディングシュート、または無理矢理打ったようなシュートが多く、連携で崩したビッグチャンスは多くなかった。

 そして、敵のコーナーキック1発に泣くという、お決まりのパターン。それにしても、札幌のサッカーは特に魅力的とも思わなかったが、点をとってから試合を「殺す」のは、上手かったねえ。最後の10分、5分なんて、ほとんどアクチュアルプレイングタイムがなかったんじゃないの。全部、流れをぶつ切りにされて。清水だったら、自陣に釘づけにされて、集中砲火を浴びそうなところ、札幌は最後の10分くらいをのらりくらりとやり過ごして、大きなピンチも招かずに逃げ切った。ああいう試合の締め括り方、今の清水ができていないことの一つなので、謙虚に学ばないといけないと思う。

 残念ながら、ルヴァンカップでは、グループステージを勝ち抜く展望が厳しくなってきたかもしれない。ここは発想を変えて、コーナーからの失点という、きついお灸をすえられたのが、カップ戦でよかったと思うしかない。これを教訓に、チーム全員でセットプレー守備を特訓した結果、その後の清水はセットプレーから一切失点しなくなりましたとさ、めでたしめでたしと、シーズン終了後に笑いたいものである。

 新戦力についての論評は、また明日。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

 テセも言ってたけど、上位と下位に二分されつつあるようなJ1ですな。まあ、DAZNマネーというニンジンをぶら下げられて、ビッグクラブが目の色変えて強化を進めたから、ある程度予想されたとはいえ、それにしても、今の上位の顔触れを見ると、あまりにも予定調和的な名前が並んでおり、シャクに触る。

 そうした中で、上位グループに属さないクラブにとっては、ルヴァンカップのグループステージは、従来にも増して、なかなか本気モードでは臨めないものになってしまった。J1生き残りのために、週末のリーグ戦に全力を傾注し、ミッドウィークのカップ戦はせいぜいリーグ戦のためのテスト、調整という位置付けになりがちである。当S研でも書いたように、清水も柏との第1節では、「主力を休ませる」ことに主眼を置いたメンバー編成になったし、負けたことは悔しくはあったが、所長もそれで納得していた。

 ただし、本日の札幌戦に関しては、個人的にちょっと欲が出てきた。ホームだし、リーグ戦の良い流れを継続するためにも、ぜひとも勝利を収めたい。まずは、カップ戦で今季のホーム初勝利だ。対戦相手の札幌も、うち以上にリーグ戦に集中せざるをえないだろうし、静岡への長距離遠征に主力を連れてくるかは微妙だ。特に、土曜日にリーグ戦で得点していた都倉、ジュリーニョは、試合後抜け殻のようになっていたので、帯同することはまずないと予想する(ていうか途中で退いたジュリーニョは肉離れっぽかった)。昨年苦戦した相手とはいえ、こうした状況を考えれば、勝たなければいけない試合だと思う。今回勝つことで、ルヴァンカップ決勝トーナメント進出の可能性も残り、今後同大会を緊張感をもって戦うこともできるはずである。

 それに、今の我々にとっては、「いよいよ期待のブラジル人助っ人が出場か!?」という楽しみがある。フレイレは既出だが、カヌ、チアゴがついにその重いベールを脱ぐ時が来るかもしれない。今後清水がJ1上位グループに食い込んでいくのか、それとも下位に飲み込まれていくのか、新たな助っ人たちの力量にかかっている部分が大きい。それに、先日2種登録が発表されたユース選手のベンチ入り、出場がなるかという点も注目だ。歴史的瞬間を見逃すな! アイスタに集まれ! (とか何とか言いつつ、関東で勤め人をやっている所長が平日の試合に駆けつけるのはムリだが 笑)

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村

↑このページのトップヘ