20170625shihai

 DAZNが試合直後に発表するスタッツはあまりにいい加減なので、今回はボール支配率のデータを、より正確なこちらのサイトからとることにした。まあ、とにかく、終盤はずっと先方がボールを握っていたので、トータルでも支配率は甲府が上回った。

 それよりも、上記サイトに出ている下図の方が、試合展開を雄弁に物語っている。清水は後半の頭に多少支配率を上げ、何本かシュートを放った。この試合の清水のシュートは、45~60分の時間帯にほぼ集中している。その最後のシュートが、60分の二見のゴールだった。ところが、そのゴールが決まって以降は、清水のシュートは1本もなく、敵の攻撃を浴びるだけだった、ということになる。ボクシングに例えるなら、第8ラウンドくらいに1回だけダウンを奪って、残りの時間はずっとクリンチして逃げ切った、といった試合だったわけだ。

 なんだか、当S研、せっかく甲府戦に勝ったのに、駄目出しばっかりしているように思われるかもしれない。「今は結果が大事で、サッカーの中身なんか、高望みできないよ」というご批判が聞こえてきそうである。一応、誤解のないように、釈明しておくと、所長も今は守備重視の戦術でいいと思う。別に、華麗なパスサッカーをしてくれとか、奔放に攻めまくる清水が観たいとか、そんなことは全然言っていない。先日来主張しているのは、あくまでも、リードをした試合の終盤で、単純なクリアだけじゃなくて、キープや繋ぎやカウンターも織り交ぜた方が、逃げ切れる確率がより高くなるんじゃないですか、ということ。たとえば、鳥栖戦では、敵のゴールキーパーの攻め上がりまで許すという屈辱的な場面があった。あれだって、「清水は跳ね返すしか能がなく、カウンターを浴びることはまずない」と敵がタカをくくっていたから、GKを含む全員攻撃を仕掛けてきたわけである。もしも清水がカウンター要員を1人前に残していたら、相手の守備は2人は残らなきゃいけないし、GKもまず上がってこれないはずである。そういう、「隙あらばカウンター」という抑止力を放棄しちゃって、専守防衛に徹するから、毎度おなじみのサンドバッグ祭りになるわけでね。そのことを言っているわけ。

nashi
よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村