千葉3:清水4 得点者:鄭大世2、川口尚紀、OG

 それにしても、色んなイレギュラーなことが、特に後半に起きた試合だった。川口のJ初ゴール、その川口が2016シーズン清水の唯一の一発退場、GKのありえないファンブル、緊急の4-4-1、初めて左サイドをやらされた北川がなぜか立て続けにチャンス演出、終了間際に同点に追いついて指揮官やベテランは引き分けでよしとしていたのに若手やテセは攻撃の手を緩めず劇的な逆転ゴール、結果2016シーズンでは唯一の逆転を食らった後の再逆転という、そんな試合だった。何ともドラマチックな勝利だったが、冷静に考えれば、3:0くらいで普通に勝つべき試合だっただろう。

 ところで、所長は2016シーズンのテセの活躍は、100点満点で、150点くらいだったと思っている。ていうか、活躍面だけを考えれば、200点と言いたいのだ。だけど、春先出遅れたので、それがマイナス30点。そして、彼のポストプレーにやや疑問があって、それをマイナス20点として、つごう150点という評価である。一般的に、テセはポストプレーが上手いFWと言われているけれど、たとえば高木琢也のような(古いか)、古典的なポストプレーヤーとはちょっとやり方が違うと思う。古典的なポストは、大柄な体格や深い懐を活かしてボールをキープし、その間に味方が攻め上がったり態勢を立て直したりして、ある程度間を置いてから味方にさばくということが多いと思う。しかし、テセはワンタッチでポストプレーをやろうとする(ていうか、そもそもそれをポストプレーと呼んでいいのか、良く分からないが)。しかも、しばしばその落としが鋭すぎて味方に合わず、あろうことか敵への絶妙のプレゼントパスになってしまうことが時々ある。むろん、アタッキングサードならば、イチかバチかのワンタッチプレーはアリだが、清水が攻撃を受けていて、ようやくボールを奪い、さあ攻撃に転じようという時に、テセが雑なワンタッチパスで相手に渡してしまい、守勢の時間がズルズルと続くというシーンが、2016シーズンには少なくなかった。少なくともミドルサードくらいまでは、ワンタッチでさばくよりもキープをして時間をつくってくれた方が、味方が攻め上がったり、一息つけるのではないかと思う。ちなみに、テセのワンタッチパスにミスが多いことは、この千葉VS清水戦を解説していた水沼氏もきちんと指摘していたので、あながち所長の素人考えというわけでもないと思う。

 まあ、何はともあれ、2016年にいくつかあった劇的な勝利の中でも、この千葉戦が一番チームが盛り上がったようだ。普通であれば、これで波に乗って連勝街道、と行きたいところだったが、現実にはこの後のシーズンも山あり谷ありだった。

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