エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

1903

 当S研ブログ、最近は1試合1更新になってしまっており、しかもルヴァンや天皇杯は試合自体観れなかったので、リーグ戦の寸評だけになっていた。今回のランス戦は、SBSの英断でネット視聴できたので、コメントする次第。

 親善試合とはいえ、最近の清水っぽい流れになった。なかなかシュートシーンに持ち込めないものの、最初のシュートをブラガが沈め、「ホームで先制すれば実家並みに落ち着く」という今季の清水らしく、以降はピンチはありながらも落ち着いて試合を運んだ。

 今季、清水が苦戦するのは、「対策」され、弱点を意図的に突かれた試合である。フランス1部が親善試合でJ2を「対策」するはずはないし、ランスは組織的に戦うというよりも意外に一対一を重視するスタイルだったので、清水のタレント力で対抗しやすく、J2のいやらしい対戦相手よりも楽だった。また、相手に引かれると遅攻が停滞するばかりの清水にとって、ランスのように来てくれるチームの方が、奪ってカウンターという清水の形を発揮しやすかった。

 まあ、だから、プレシーズンのランスに快勝したからといって、これで今季のJ2制覇に近付いたなどということではないわけだが、一定の自信にはなったし、若い選手などには良い刺激になったことだろう。なんでフランスの金持ちどもに搾取されなければならないのかは釈然としないが、清水としても実りの多い親善試合になったのではないか。

 プレーヤーレベルの話では、今季の当初の主力CB2枚の復帰は大きい。ただ、蓮川のドリブルでの大胆な持ち運び、最終ラインの危険なパス回しは、個人的にあまり好みではなく、もうちょっと安全優先でやってほしい気はする。ブラジル人アタッカー4枚という今回の先発メンバーは、今後実際に選択肢になっていくのだろうか? 宇野は、将来性を買っての先行投資なのかと思っていたら、意外と即戦力候補なのだろうか? 仮に宇野がレギュラーボランチの一画を占めるとすると、相棒は誰になるのか、白崎の処遇はどうなるのかも気になる。権田、原、山原は別メニュー的な?


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1879

 観ていて不満とストレスばかりたまる90分だったが、結果的にはなぜかがっちり勝利し、首位奪還のオマケ付き。

 試合後の秋葉監督は、やたら「距離感」ということを強調し、それが改善したことに手応えを感じている様子。一応、「超攻撃的、超アグレッシブ」という標語も繰り返していた。

 アウェーで惨敗が続き、やり方を徹底するのか、それとも変えるのかというのが、秋葉清水に突き付けられた難問だった。監督の口ぶりからすると、「徹底」を選択し、結果的に勝利を手繰り寄せたように思える。

 しかし、監督の実際の采配は、相手を見ながら慎重に戦い、交代策が非常に遅く、しかも守備重視と思える人選だった。超アグレッシブの徹底というより、現実路線でアウェー連敗地獄に終止符を打ったような気が個人的にはしたが、果たして真相はどうだったのだろうか。

 それにしても、敵将の片野坂氏が、「清水の弱点を突こうとしたが…」というような発言をしていたのが気になった。弱点がバレバレで首位という、変なチームだなと、痛感した。我々素人には、その弱点というのが、イメージでは分かっても、なかなか具体的に言語化できない。ぜひ、後半戦の観戦のお供に、知将・片野坂氏に清水の弱点を解説してほしいものである。もう今年の対戦も終わったので、利害関係はなかろう。


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63

 前半優位に試合を運べたのは、珍しくブラガが切れていたことが大きかった。普段は迷走台風のごとく、やたら真ん中に持ち運びたがるブラガだが、しばらく出番を失って自分のプレーを見直したのか、この千葉戦では割とウィンガーの役割を忠実に果たし、彼のところから局面を打開して得点に繋げた。まあ、しかし、ドリブルのタッチが大きすぎてボールを失うケースが相変わらず多いし、プレスバックも弱い。

 2点リードしてからは、特に後半は、我慢の時間が続いた。時折、チャンスになりかけるのだが、清水はどうもポジティブトランジションが下手である。攻撃を発動しようとすると、逆に変な形でボールを失うので、「こりゃ攻めない方が安全だわ」ということになり、守るだけになる。実際、今回の千葉戦も、結果的には守り切れたわけだが、「これでいいのか?」という課題は残った。

 清水の中盤って、良い形でボールを受けても、そこから仕掛けたり、前を向いたりしないよね。秋葉監督はバックパス禁止みたいなことまで言っているのに、ファーストチョイスが下げることになっているような。そのあたりが、ターンして前を向き局面を打開できる乾との違いなのだろう(その乾も今季は空回りするケースが多いが)。

 当ブログでは、「なぜ清水はポケットを攻略しようとしないのだ」という疑問を、ずっと提起してきた。最近、ポケットえぐりのプレーが時々見られるようになり、そのこと自体は嬉しいのだけど、ポケットからのマイナスの折り返しが、必ずと言っていいほどズレる。今回の千葉戦の原テルの折り返しが、「なんじゃそりゃ」というくらいズレたのが象徴的だった。これは、ポケットを攻略した上で、中の選手はこういう形で詰めるといったような、実践的な良い練習ができていないからではないかと、個人的には疑っている。

 まあ、でも、勝ってよかったな。


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1870

 謎のアウェイ弱い弱い病に冒されていた清水。これでホームでも負けたら、単に弱い弱い病になってしまい、優勝や自動昇格のみならず、ズルズル行って、プレーオフ圏内からも消えかねない状況だった。それが回避できたのは、とりあえず良かった。

 前節まで秋葉清水がなぜあそこまで崩壊していたのか、正直、その原因自体が良く分からない。もちろん、監督に具体的な戦術がないことが全てではあるが、それは今までだってずっと同じだったはずだ。戦術の欠如を、戦力の足し算で補うのがこのチームの基礎コンセプトであり、なぜそれが急に駄目になったのかが謎だった。

 崩壊原因が謎なので、この岡山戦で危機を克服できたかどうかは、正直言って良く分からない。ただ、清水につける薬は、1にホーム、2に先制点であり、やはりカルリのスーパーゴールがでかかった。今季のカルリはブレーキになることも多かったが、この試合は今季で一番キレていたと思う。

 しかし、審判団がお粗末で、イライラが募る展開だったとはいえ、カルリと乾がイエローをもらい、両者とも次節千葉戦で出場停止になってしまうとは。前半戦のアウェー千葉戦で得点した2人だぞ。いるだけで、相手も相当嫌だったろうに。この巡り合わせが、次節どう出るか。


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1860

 いやあ、参った参った。変な言い方になるが、この弱さは本物だ。

 いくらなんでも、清水の選手たちが、一生懸命やろうとしていないはずはない。監督の言うように、走り、戦おうとはしているのだと思う。しかし、それがチームとしてしっかり方向付けられていないから、気持ちよく力を出し切れない。そのフラストレーションを、レフリーにぶつけたりする。それがいまの状態ではないか。

 今日の1失点目もそうだが、清水の失点はだいたい、ディフェンダーが無謀に食いついて、そこでバランスを崩し、スペースを使われて、一気にゴール前まで持って行かれるケースが多い。秋田のような、流れの中からは滅多に点がとれないチームでも、清水の側から勝手に崩れてくれるので、やすやすと得点を奪える。先制点さえとってしまえば、そこから先は清水はバタバタし、交代も有効でなく、無理ゲーな個人プレーの積み重ねだけだから、ますます機能不全となる清水相手に、自然と追加点もとれ、気持ちよく勝ち切れるわけである。

 では、なぜ清水のディフェンダーは無謀に食いつくのか? やはり、「超攻撃的 超アグレッシブ」というチームコンセプトに、自縄自縛になってしまっているのではないか。いっそのこと、サッカーの常識に照らして(?)、「アウェーでは守備を固めて勝ち点1でも御の字」といったへりくだった戦い方にシフトした方が、逆に勝ち点3に近付くかもしれない。知らんけど。


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1856

 山口での敗戦を受け、秋葉監督が「アウェーでの戦い方を考える」と称して臨んだ愛媛戦だったが、何をどう考えたのか、もはやパターン化したアウェーでの完敗が繰り返された。

 長崎や横浜FCに負けた時は「相手が強かったから」、山口に負けた時は「芝が酷かったから」とある程度言い訳が成り立ったが、さすがにJ3からの昇格組である愛媛にも完敗したとなると、「秋葉清水が弱いから」という以外の理由が思い当たらない。もちろん、愛媛は昇格組にしては元気だし力もあるのはそのとおりだが、いやしくも今季J2で優勝して来季J1に殴り込みをかけるつもりの我が軍が苦戦していい相手ではない。増してや、負けていいはずがない。さらに言えば、0:3はあり得ない。

 ボールを持って前進することができないのだから、これは重症である。ものすごく高度な清水対策をされたわけではなく、相手のちょっとの対策で簡単に沈黙し崩壊してしまうのが、我が軍の現実と認めざるを得ない。

 無理ゲーなアドリブの積み重ねのようなサッカーでは、J2レベルでも、敵のゴールをこじ開けられない。今回のDAZN中継では、しきりと、ピッチ上で選手同士で修正しようとする清水はエラい!みたいなことを言っていたが、監督が的確に方向付けられないからそうせざるを得ないというのが真相であろう。


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57

 最近の試合の中ではマシな方で、支配はほぼできた。しかし、押し込めていたがゆえに、アタッキングサードまで運んでも、そこからのアイディアやクオリティがないという秋葉清水の課題が如実に出る形となった。

 結局、決勝点も、相手の攻撃を跳ね返してから、手数少なく繋いで、決めたもの。最近、清水のディフェンダーは、ヘッドで跳ね返すだけでなく、それを味方に繋ごうとする意識が高まっている気がして、それは結構なことなのだが、この日も高橋が敵のロングボールを跳ね返すだけでなくヘッドでサイドの山原に繋いで、それを山原が素早くフリーだった乾に送り、乾の持ち上がりで一気に打開できたものだった。

 そんなわけで、この決勝点自体は素晴らしいものであったとしても、押し込んだ状態からはこじ開けられないという課題は、未解決のままとなった。むろん、相手が引いて構えている時に点を取るのが難しいのは、どんなチームにとっても同じだが、問題は、秋葉清水がそれを何とかしようとする戦術、訓練、意識の共有がどうもできていそうもないことである。現代サッカーの定石であるポケット攻略ができていないし、たまにポケットに侵入しても、おそらく普段から良い練習ができていないので、折り返しが必ずと言っていいほどズレる。

 アタッキングサードの攻略って、詰め将棋的な側面があって、それ専用のコーチがいてもいいかもしれないし、あるいはマリノスとかポケット攻略が上手いチームの崩し方を丸ごとパクってもいいかもしれない。秋葉イズムからは解が出てこない。


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1846

 素人には何がどう悪かったのかはわからないが、酷かったことだけは嫌でも伝わってきた。このチームは、負ける時には本当に成す術なく敗れる。チーム人件費が1ケタ少ない対戦相手に、良いところが一つもなく、すべての面で上回られた。人はそれを恥と呼ぶ。

 今までも、アウェーでコロっと負けることは繰り返されており、またホームで勝てばいいやと思いたいところだけど、さすがにここまでふがいないアウェー負けが繰り返されると、雰囲気が怪しくなってくるだろう。

 第1に、ここまで何一つ機能しないと、次節のホーム藤枝戦にも引きずりそうである。

 第2に、アウェーの苦手意識が相当染み付いてしまいそうである。

 第3に、J2全体に、清水対策らしきものが行き渡り、それを徹底してくる対戦相手が増えそうだ。

 正直、連勝している時にも、あまり内容を伴っているようにも思えなかったが、だいぶ化けの皮が剥がれてきたなという印象だ。


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1840

 確かに、水戸は監督が代わって以来、吹っ切れたように溌剌と戦っており、そんなに簡単な相手ではなかった。しかし、清水の目標が、来季J1で上位争いをすることであることを考えれば、このくらいの相手には、少なくとも3:0以上で勝たなければ駄目であろう。勝つだけでなく、内容や点差も求めたかった。はっきり言って、「惜しいシュート」の1本すら打たせてはいけない。それが、蓋を開けてみれば、2:1の辛勝というのは、お寒いと言わざるをえない。

 もちろん、今年は、昨年出なかった「結果」に、とにかくこだわる年である。不思議と、その「結果」は、一応出ている。勝てそうな試合には、徳島戦を除いて、全部勝っているからこそ、この位置にいる。しかし、指揮官は走力と球際を強調するばかりで、組織としてボールを動かして相手ゴールに迫る方法論は、一向に確立されていない。この内容では、今年の歓喜が、単に来季の悲劇のための序曲に過ぎなくなる。

 白崎には、何があったんだろうね。去年の清水は、白崎のチームで、彼がチーム戦術すら決めていたところもあったが、今年になって急に序列を落とした。最初は怪我ゆえかと思ったのだが、最近もTMにはフル出場するのにリーグ戦には絡めない状態が続いていた。正直、中村は判断が遅かったり危ないプレーも多いので、白崎がボランチ争いを引っ張ってくれたりすると、安心なのだが。

 高木践の起用にも驚いたが、センターバックとしてはどうなのかな? 「寺沼クラス」というか、それをはるかに上回る屈強FWがJ1にはゴロゴロいるわけで、体格のハンデはいかんともしがたい気がする。そう考えると、センターバックは、来季以降も計算できるのは高橋祐治だけで、あとはレンタルか未知数のプレーヤーばかりであり、これまた不安材料だ。

 ブラガがまともなシュートブロックをせずによけたことには失望したし、タンキも期待感は低いままだ。もしも、カルリが離脱などということになると、分厚い選手層どころか、夏場に向け人繰りに苦労しそうである。

 勝った時くらい景気の良いこと書けよと言われそうだけど(笑)、以上!


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1833

 そんなわけで、3敗目を喫してしまったわけだが、大型連勝をしていたといっても、内容には怪しい部分が多々あり、負けるならこのアウェー横浜あたりかなという予感がしていたのも事実である。それが的中してしまった。

 今季の3敗には共通点があり、アウェーでそこそこ力のあるチームが相手。試合全体で相手にペースを握られ、複数失点し、ほとんど攻撃は機能せず、「惜しい」という気すら起きない完敗。逆に言うと、ギリギリのせめぎ合いの中で、最後に決勝点を奪われ、悔しさが残るという感じの敗戦ではない。まったく勝ち目がなかったので、惜しい、悔しいという感情があまり沸かない。もちろん、その程度の力であるということは嘆かわしいが、まあしょうがない、これが現実だと割り切れる。

 今回の横浜戦、大元のゲームプラン、チーム戦術のところで、敵に優位性があったとしか思えない。サイドの裏に走られ続け、それを修正できなかった。福森のキックが脅威であることは分かり切っていたが、セットプレー対策も万全という感じではなかった。

 「成す術がない」試合が時々あるのは大問題だが、こういう試合もあるので、勝てる時に勝てるだけ勝っておくことが大事だろう。


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