エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

 本日は相模原相手のトレーニングマッチ、か。噂のドゥトラがデビューということになるのだろうか。

 そのドゥトラに関しては、名前は覚えているものの、どういうプレーヤーだったかは、記憶がはっきりしない。そこで、動画を漁ってみた。まず、目に留まったのが、上に掲げた京都時代の名プレー集である。だいぶ画質が粗くてイライラするが、まあ一応プレー振りは分かる。割と低い位置からのドリブルでの突破に持ち味があるということか。

 今の清水は、前線にドウグラスしか起点がない感じで、たまに北川も良いプレーはするものの、困った時の預け所が少ないという難点がある。ドゥトラが加われば、ロングカウンターの期待値が高まりそうだ。守備力は分からないが、ボールを引っ掛けて奪うのは上手そうなので、ショートカウンターも期待できそうである。あと、フリーキックも持っていそうだ。

 それで、良く考えてみれば、2012年に清水がナビスコの決勝で鹿島に敗れた時に、先方にドゥトラがいたんだよね。上の動画を改めて観てみると、1失点目に繋がったラストパス送ったのがドゥトラだったのかよ(怒)。

 最後に、ドゥトラはYouTubeの公式ページを開設していることが分かった。日本を離れて以降のプレー振りなどは、ここでたっぷり観ることができる。上に掲げたのは直近のコリンチャンス、フルミネーゼ時代の動画。チャンネル登録者5人しかいないから、皆フォローしてあげようよ(笑)。

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 先日、FC東京戦の前のことだったが、鹿島ファンの知人に、「(鹿島のためにも)清水がFC東京に勝ってくださいよ」と言われた。思わず、「だったら白崎を返せよ」と言い返してやろうかと思ったが、負け犬っぽくなるので、やめておいた。

 ここに来て、白崎が鹿島にやたらフィットしており、欠くことのできない存在になっていることが、こちらのコラムなどで伝えられている。ここに書かれているとおり、J1における従来の白崎のキャリアハイは2017年の3得点だったが、今季はもう5点とっているとか。うーむ。

 高校生ナンバーワンストライカーとの呼び声で清水に加入し、その後の清水では確かにキープレーヤーに成長したが、本人の控え目なキャラもあり、どこか殻を破れずにいるような感じがして、物足りなさを覚えていた清水サポが多かったのではないか。白崎が鹿島に移籍することになり、所長個人としては、清水にとっては痛いと思ったものの、白崎本人にとっては、名門で揉まれることで、本来のポテンシャルを発揮するチャンスかもしれないとは、思ったものだった。

 実際、蓋を開けてみたら、鹿島で見事にブレーク。白崎というタレントを活かしきれなかった清水と、確実に開花させた鹿島。我々は、その差を謙虚に受け止め、今後のチーム作りの教訓にしなければならないと思う。

 他方、この夏の移籍ウインドウでは、清水の新加入の話題が一切聞こえてこず、やきもきしていたが、ようやく元京都、鹿島のFWドゥトラを獲得へという報道が出た。個人的に、もちろん名前は覚えているが、正直プレー振りは記憶の彼方だ。

 犬飼、白崎など鹿島には清水の活きの良い生え抜きを奪われているのに対し、ファンソッコやドゥトラなどは「鹿島のお古」という感じもなきにしもあらずで、ちょっと面白くないところである(笑)。もちろん、ソッコもドゥトラも、全力で応援するが。

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 清水サポさんの間から、時々、「清水は予算がJ1で最低クラスなんだから、弱いのも仕方がない」みたいな声が聞かれるけど、そういう話は事実に基づいてするべきだろう。ご覧になった方も多いと思うが、こちらの記事などが伝えているとおり、先日Jリーグから2018年度のクラブ経営情報が開示された。

 清水の事業規模は、前年度の9位から2つ順位が下がって、11位だったということである。まあ、要するにJ1の中では中位くらいの位置付けということである。

 せめて、この事業規模に見合ったJ1の順位くらいは、安定して確保してほしいものである。この事業規模で、降格危機に頻繁に直面するとしたら、マネージメントに問題があると疑った方がいい。

■事業規模(営業収益)ランキング
順位、(前年順位)、チーム名、18年度営業収益、前年比
1.(2) 神戸 96億6600万円 +44億2900万円 (J1)
2.(1) 浦和 75億4900万円 ▲4億2200万円 (J1)
3.(3) 鹿島 73億3300万円 +21億200万円 (J1)
4.(4) 川崎F 60億7400万円 +9億5100万円 (J1)
5.(7) 名古屋 54億9100万円 +8億9700万円 (J1)
6.(5) G大阪 51億5900万円 +1億9300万円 (J1)
7.(6) 横浜FM 51億3800万円 +3億7300万円 (J1)
8.(8) FC東京 48億4400万円 +2億5600万円 (J1)
9.(15) 鳥栖 42億5700万円 +9億700万円 (J1)
10.(13) 柏 41億5000万円 +6億9600万円 (J1)
11.(9) 清水 39億8300万円 ▲2700万円 (J1)
12.(12) 大宮 39億7200万円 +2億8700万円 (J2)
13.(10) C大阪 38億7100万円 ▲1億500万円 (J1)
14.(11) 磐田 37億4500万円 ▲8300万円 (J1)
15.(14) 広島 33億6700万円 ▲5700万円 (J1)
16.(18) 札幌 29億8800万円 +3億1200万円 (J1)
17.(27) 湘南 29億7800万円 +14億1200万円 (J1)(14か月での数値)
18.(19) 千葉 28億9300万円 +3億円 (J2)
19.(17) 仙台 26億8400万円 ▲2500万円 (J1)
20.(16) 新潟 24億9300万円 ▲2億6900万円 (J2)
21.(30) 長崎 23億2300万円 +12億300万円 (J1)
22.(20) 松本 22億3900万円 +2億4800万円 (J2)
23.(25) 東京V 18億5200万円 +2億3000万円 (J2)
24.(22) 京都 18億4800万円 ▲900万円 (J2)
25.(21) 福岡 18億3100万円 ▲1億4800万円 (J2)
26.(26) 山形 16億9800万円 +1億2200万円 (J2)
27.(24) 徳島 16億8800万円 +4900万円 (J2)
28.(29) 横浜FC 15億2200万円 +2億7800万円 (J2)
29.(23) 甲府 15億1100万円 ▲2億1600万円 (J2)
30.(28) 岡山 15億200万円 +6900万円 (J2)
31.(31) 大分 11億2800万円 +1億500万円 (J2)
32.(32) 山口 11億2600万円 +1億700万円 (J2)
33.(33) 岐阜 10億9000万円 +1億3900万円 (J2)
34.(40) 栃木 9億6200万円 +3億400万円 (J2)
35.(35) 熊本 9億3300万円 +9300万円 (J2)
36.(34) 北九州 7億9400万円 ▲7000万円 (J3)
37.(36) 愛媛 7億8900万円 +2000万円 (J2)
38.(37) 町田 7億5500万円 +4600万円 (J2)
39.(41) 金沢 7億3600万円 +8000万円 (J2)
40.(39) 讃岐 7億400万円 +800万円 (J2)
41.(38) 長野 6億7500万円 ▲2700万円 (J3)
42.(43) 水戸 6億2100万円 +4300万円 (J2)
43.(45) 鹿児島 4億9300万円 ▲300万円 (J3)
44.(51) 岩手 4億8300万円 +2億200万円 (J3)
45.(44) 富山 4億8200万円 ▲5700万円 (J3)
46.(46) 鳥取 4億7500万円 +1700万円 (J3)
47.(42) 群馬 4億6200万円 ▲1億6200万円 (J3)
48.(48) 秋田 4億3500万円 +7500万円 (J3)
49.(47) 沼津 3億8600万円 +2500万円 (J3)
50.(49) 福島 3億6700万円 +800万円 (J3)
51.(52) 琉球 3億3900万円 +9800万円 (J3)
52.(50) 相模原 3億3100万円 +4900万円 (J3)
53.(53) 藤枝 2億9100万円 +8100万円 (J3)
54.(54) YS横浜 2億500万円 +1200万円 (J3)

J1合計:855億9700万円(平均 47億5540万円)
J2合計:338億8930万円(平均 15億4040万円)
J3合計:62億1800万円(平均 4億4410万円)

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 清水サポには(他のJクラブのサポも同じかもしれないが)、かつて在籍した選手に戻ってきてほしいというメンタリティーが強いと思う。特に、一時期、日本代表の中心的なストライカーにまで登り詰めた岡崎慎司については、そうだろう。

 所長自身は、「戻ってきてほしい」メンタリティーはそれほど強いわけじゃないし、岡崎待望論みたいなものもそんなに持ち合わせてはいない。しかし、現時点に関しては、話は別である。北川の流出が確定的と言われる中で、入れ替わるように岡崎が入ってきたら、戦力ダウンは避けられる。現在求められているトップ下候補として、献身性があり得点も期待できる岡崎は、打って付けだろう。新生スターが去る一方、ベテランスターが戻ってきたら、オレンジのプライドみたいなものも、上手く継承される。この夏の移籍ウインドウでは、清水の新規獲得情報がまったく聞こえてこなかったから、逆に、「水面下で凄いディールをしているのではないか?! ひょっとして、岡崎・・・」などと憶測したくなった。

 しかし、こちらの記事などで伝えられているとおり、岡崎はスペイン2部のマラガ加入が濃厚だという。この夏のウインドウで、清水が手を挙げていたかどうかは知らないが、「清水よりも、スペイン2部かよ」という、やるせない思いを抱いてしまう。

 本人は、3年後のワールドカップ出場への意欲をたぎらせており、そのためにも欧州での挑戦を続けたいという意向のようである。その一方で、リップサービスかもしれないが、「いつかは古巣の清水に戻りたい」というようなことを述べたこともある。

 しかし、3年後のワールドカップに出場して燃え尽きるにせよ、あるいは出場を逃して傷心にせよ、36歳になった岡崎が、その時の清水に貢献できるだろうか。今のテセよりも歳をとった状態である。前線で張って一発で仕留めるようなストライカーならともかく、運動量や献身性が売りの岡崎にとっては、加齢は重要な要因だろう。それでも、3年後に清水が岡崎を必要としたら、清水というクラブの状況として、非常にまずいだろう。今回の夏の獲得がなかったことで、もしかしたら、岡崎復帰の目は永遠に無くなったのかもしれない。

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yabai

 J1が年間34試合になってからの清水の得点、失点を整理すると、上のグラフのようになる。最も失点が多かったのが降格した2015年の65点、次に多かったのが命からがら残留した2014年の60点だった。要するに、多少の得点力があっても、湯水のように失点を続けていたら、下位に沈むことは必定なのである。

 問題は、目下進行中の2019シーズンだ。20試合消化時点で42失点であり、これを34試合に換算すると71.4失点ということになってしまう。清水のシーズン最多失点記録を、大幅に更新することになる。まあ、厳密に言えば、1995年には97失点を喫したことがあり、これが最多と言えば最多だが、同年は年間52試合もあり、延長戦もあったので、今とはまったく比較にならない。なお、過去の成績はこちらに整理したので、ご参照あれ。

 時々、「清水のサッカーの内容は悪くない」などとおっしゃる人もいるが、年間70失点ペースで失点を続けるサッカーの内容が「悪くない」などということは、ありえない。一切の幻想は捨てるべきだ。

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 北川の欧州移籍が確定的だという。まあ、そのこと自体は既定路線なので、やむをえないだろう。ただし、この夏の移籍ウインドウでは、清水は出ていく情報しかなく、このままでは戦力がマイナスになる。噂すらもまったく出ていないが、水面下で、新戦力獲得に向けた動きが進んでいるのだろうか? それとも、当初、今季は財務健全化の年と位置付けられていたから、このままやり過ごすのか。

 確かに、鹿島などに比べれば、清水は戦力の流出も小幅である。ただし、センターバックのヴァンデルソンは、当初守備の柱と位置付けられていたわけで、そのピースが1つ欠けてしまった状態である。

 フォワードに関しては、北川が抜けると、非常に心許ない顔触れとなる。絶対エースのドウグラスが怪我でもしたら、今季の清水はその時点で終戦であろう。北川がいたとしても補強が必要だと思っていたが、彼が移籍するとなれば、なおさら必須である。

 下位互換でもいいから、ドウグラスに似たタイプのFWがもう一人いるといいと思う。戦術ドウグラスでやっている以上、彼に万が一のことがあったら、その時点でチームが崩壊する。

 本来であれば、テセがその役割を担ってくれれば充分なのだが、最近はまったく試合に絡んでおらず、キムチの話題くらいしか聞こえてこない。篠田監督との信頼関係、本人のモティベーションなど、色々心配である。

 北川の流出が、トップ下の流出と考えるならば、その部分は西澤や河井でも埋まりそうな気がする。ただ、篠田エスパルスの4-2-3-1のトップ下は、セカンドストライカーという意味合いが強く、となるとやはりMFよりはFWタイプを置きたい。今のメンツの中では滝が候補だろうか。

 いずれにしても、センターバックとセンターフォワード、その補強が必要なのではないか。

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0722

 今回のFC東京戦。正直言えば、多少、勝機はあるのではないかと、漠然と思っていた。篠田監督になってからホームでは全勝だったので、やってくれそうな予感がした。先方は、確かに2トップの脅威はあるが、久保という牙を抜かれてからは、割と普通のチームにスケールダウンしたような気がしていた。篠田監督のチームは、手強いチーム相手の方が好成績を残している印象もあったし。

 この東京戦では、清水のチャンスは、最初の15分くらいに集中していた。それを観ていて、所長は、「おお、いいぞ、今日は行けるかも!」と思う反面、「清水がこういう良い入りをした試合は、最終的に、必ず負けるんだよな」と、まったく楽観できない自分がいた。

 結局、その悪い予感が的中した形だった。序盤の松原、ドウグラス、北川の決定機を逃した後は、チャンスらしいチャンスは、ほぼ無し。試合が進むに連れ、どんどん内容が悪くなっていく様子は、まるでヨンソン時代のデジャブを観ているようだった。篠田監督に代わって、まったく新しいチームに生まれ変わったような気でいたが、そうした幻想に冷や水を浴びせられたような気がした。

 清水は序盤の決定機をことごとく外して、東京は最初のシュートシーンを決め、そこで試合の流れが一気に決まってしまったような感があった。それは決して偶然ではないだろう。東京は、序盤、相手の勢いに飲まれそうになっても、最後のところはやらせない、打たれてもGK林が止めるという堅さがあった。それに対し、清水の1失点目ややはり清水の積年の課題であるバイタルの弱さ、シュートブロックの緩さが出たと思うし、2失点目は右サイドの選手がチンタラ戻っていたので東京の永井がオフサイドにならなかったわけで、どちらも甘さが出たと言わざるをえない。

 当S研では、篠田監督が就任した時、できればヨンソン負債を完済してくれれば嬉しいが、篠田監督自身が五分の星を残してくれたら、それでOKだというようなことを申し上げた。現在までのところ、篠田監督はリーグ戦では勝ち越しているので、当S研で表明した期待には応えてくれている。しかし、このところ負けが込んできたし、篠田政権下でも得失点はマイナスになってしまった。清水と東京は方向性は似ているが、クオリティが全然違った。厳しい現実を、再び思い知らされた試合となった。

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 ホーム東京戦は、0:2で完敗。いやむしろ、よく2点で済んだなというのが、偽らざる印象だ。序盤にいくつかあったシュートチャンスを決めていれば、という思いもあるが、いやこりゃ何度やっても負けるだろうなと考えざるを得ない力の差があった。詳しくは、追って論じたい。

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 周知のように、篠田監督は相手チームのスカウティングを得意としている。しかし、本日の対戦相手であるFC東京に限っては、篠田監督の分析力をもってしなくても、割と分かりやすいチームだ。典型的な堅守速攻型であり、ブロック守備でしっかり守ってから、2トップのスピードを活かしたカウンターを持ち味としている。

 そんなわけで、「分析」は簡単かもしれないが、「対策」は大変だ。特に、永井とオリベイラの2トップには、分かっていても止められないスピードとキレがある。久保が離脱した直後には攻撃が行き詰まり、2トップも鳴りを潜めていた時期があったが、最近の試合ではまた勢いを取り戻している。永井あたりも、スピードだけじゃなく、得点のバリエーションを増やしている。

 清水側として、特に気を付けたいのは、自分たちのセットプレーの時だろう。セットプレーでは、得点を決めるということ以上に、ボールを奪われてカウンターを浴びないことを重視すべきだろう。日本代表が1年前にベルギーに喫した、コーナーをGKにキャッチされて、それを起点としたカウンターで致命的な失点をするようなことは、絶対に防がなければならない。

 実際、東京はそういう相手セットプレーからのカウンターの形を、あらかじめデザインしているようなのである。先日の東京VS横浜の試合で、相手のコーナーをGK林がキャッチ → 左前方にいた高萩に素早くフィード → 中央を怒涛の勢いで駆け上がる永井とオリベイラ → 高萩がそこにロングボールを供給 → 横浜のGKが出られないギリギリの位置で受けた永井がループで得点、という場面があった。

 絶対に、その再現をさせてはいかん。清水のセットプレーは、GKを外した位置に蹴る。それでもGKにキャッチされてしまったら、GKのフィードを邪魔する。何なら、GKにファウルをして止めてもいい。そのくらいの意識で臨まなければ、東京のカウンターを防げない。

Royal_Belgian_Football_Association
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02

 先日のガンバ戦、清水の攻撃の見せ場は少なかったが、立田がドリブルで果敢に持ち上がって、金子のシュートに繋げた場面は、清水サポを多少沸かせるものだった。

 恐らく、本人の中では、向上心、コパで得た経験がやたらに肥大化し、その割には自分のプレーが付いて行かず、クラブ内での出場機会も限られ、忸怩たる思いがあるのだろう。その理想と現実のギャップを埋めるのに必死で、それがああいうプレーになって表れたのではないか。まあ、ガンバ戦では、立田を含め、守備の怠慢から食らった失点というのはなく、ファンソッコの存在も絶対ではないので、引き続き立田がスタメンで起用されることもあるのかもしれない。

 それにしても、Jリーガーにとって先日のコパは変な大会だった。明らかに東京五輪チームの強化が主眼なのに(それ以外の人選も五輪のオーバーエイジ枠を意識したような選出だった)、位置付けは一応国際Aマッチであり、お蔭様で立田も数分の出場で代表キャップ1を刻むことができた。山本海人なんか、ガチでA代表に呼ばれたことがあっても、結局試合への出場機会がなく、「元日本代表」という肩書を得られなかったことを思えば、立田は何と幸運かと思う。

 それと関係するような、しないような話だが、コパのメンバーも含め、日本の若い世代の欧州流出が、ますます加速している。鹿島なんか根こそぎ抜かれているし、リーグ戦1点の松本の前田にすらお声がかかっているようである。たぶん、同世代の飛躍に、立田も焦っていて、ヨーロッパからのオファーでもあれば、後先のことを考えずに飛びついてしまいそうな雰囲気も感じる。

 しかし、立田は日本だからこそ体格に恵まれたポテンシャルの大きなディフェンダーと評価されているのであって、ヨーロッパに行けば、あの程度の体格と能力の若手DFなんて、ゴロゴロいそうだ。安部とか久保のような小型俊敏アタッカーなら欧州で重宝されるかもしれないが、日本人のセンターバックやゴールキーパーには大きな壁がありそうだ。

 むしろ、立田がサイドバックを本職としたのなら、あのサイズのサイドバックは欧州にもそういないだろうから、逆に需要があるかもしれない。実は、本人のスペックとしても、空中戦よりは、地上戦の方が得意だからなあ。

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