エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

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 先日の札幌戦、結果的に勝ったから良かったものの、例の鈴木武蔵に決められたフリーキックが、個人的に引っ掛かっている。GK梅田を責める声もあるようだが、所長には、壁の作り方が甘かったとしか思えない。

 というのも、2年くらい前だったか、以前も同じような場面があったからだ。小柄な金子が壁に立ち、その上を越されて、フリーキックを突き刺されたことが。今回もそうだった。金子をはじめ、なぜか身長の低い選手を壁に並べた。これは憶測だが、キッカーが鈴木武蔵に代わったのは、壁が低いのを見て、これは落とすシュートではなく、武蔵の弾丸系のシュートで狙えると、札幌側が判断したからだったのではないか。

 チームによって考え方は色々だと思う。もちろん、敵が中で合わせることを警戒し、長身の選手は壁ではなく相手をマークするというやり方もあるだろう。しかし、今回のように、明らかに壁の高さ不足で、敵に直線的なシュートコースを見せてしまうようなことは、駄目である。たとえば金子の位置に立田が入っていたら、ジャンプ力を含め、壁の高さは40cmくらいアップし、簡単に防げただろうし、そもそも札幌はあのシュートを狙えなかったと思う。反省し、今後の対策に活かしてほしい。

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 同じBチームによるルヴァンカップでも、「何も出来なかった」という印象が強かった名古屋戦と比べて、今回の鹿島戦は、まだしも試合になっていた。実際チャンスもそれなりにあり、2得点も奪えた。Bチームにもピーター戦術らしきものが多少は浸透してきたのと、2週続けての試合で試合勘が身に付いてきたのかなと感じた。

 しかし、一時は逆転まで行った試合で、再逆転を食らい負けたことは、残念としか言いようがない。カップ戦の消化試合とはいえ、鹿島に勝てれば、それなりの慶事である。消化試合でも勝つことによって、リーグ戦に勢いも出るだろうし、今度鹿島とやる時も苦手意識を持たなくて済むだろうし、出た選手の自信にもなるだろう。そのせっかくのチャンスを、みすみす手放した印象が強い。

 もちろん清水の監督も選手も勝ちたいと思ってやっていたとは思うが、やはり勝負に対するこだわりの部分で、鹿島の方に一日の長があった。象徴的だったのは、清水の2失点目。清水がリードしている場面だったのに、カウンターを浴びたら、2対4の絶対的な数的不利の形を作り出され、簡単に決められてしまった。いくらピーターのサッカーが追加点を貪欲に取りに行く考え方だとはいえ、後半リードしている場面で、5バックのうち3人もが行方不明になるというのは何事なのか。

 逆の意味で象徴的だったのは、鹿島の試合の締めくくり方。消化試合なのに、最後はいわゆる「鹿島る」、つまり敵陣コーナー付近でボールを延々とキープし、そのまま試合終了のホイッスルを聞くことになった。どんな試合であっても、きっちりと勝ち切ることが、次の勝利にも繋がるということが、チームの伝統として染み付いているのだ。まあ、はっきり言って、今の鹿島は目を見張るような素晴らしいサッカーをやっているわけではないが、その伝統だけはブレないなと実感した。

 清水の選手たちも、モチベはあったはずである。しかし、何が何でも勝つというよりも、ピーター戦術を浸透させるとか、「自分が点をとってアピールしたい」とか、勝利とはやや違う方向にベクトルが向いていたのかもしれない。特に、ドゥトラ、テセの2人のFWにはそれを感じ、後半2人が揃った時間帯には2人とも攻め残りたがり、結果守備が疎かになって、バランスを崩していたと感じた。

 そんなわけで、今季のルヴァンは、失点禍が止まらず、実に11失点を喫し、3連敗で幕を閉じた。コロナのせいで3試合だけになってしまい、初戦で大敗していた我が軍にとっては、勝ち進むことはいかんともし難かった。若手のアピールという点でも、中途半端に終わってしまったし。3戦目の成岡輝瑠の動きだけは、一筋の光明となったか。

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 今日からしばらくの日程は、次のようになっている。

12日(水)ホーム鹿島戦(ルヴァン)
15日(土)アウェー仙台戦(J1)
19日(水)ホーム・マリノス戦(J1)
22日(土)ホーム横浜FC戦(J1)

 上手くターンオーバー、ローテーションしないと、チームが疲弊して、総崩れなどということにもなりかねない。

 本日のルヴァンは正式な消化試合なので、ここはBチームで行くとして、その後をどうするか? B・A・B・Aという並びで行けば消耗は最小限になるが、ピーターは古巣のマリノスにはAチームで真っ向勝負を挑みたいだろうな。もちろん、仙台戦、横浜FC戦も絶対に勝ち点の欲しい試合。そうすると、ルヴァンは別として、J1の3連戦は、ベストメンバーを先発させつつ、交代枠を上手く使いながら主力をできるだけ休ませるといったところかな。

 ただ、そのためには、レギュラー以外の控えの奮起が必要になる。そのセレクションの意味もあり、本日のルヴァンの位置付けは決して侮れない。

 清水は天皇杯の出場はたぶんないので、カップ戦は今日の試合が今年最後である。現在トップチームの試合に絡んでない選手たちにとっては、今年最後のアピールの場とも言える。いや、もっと言えば、何人かの選手にとっては、オレンジのユニフォームで公式戦を戦う、最後の機会になるかもしれない。

 前向きなことを言えば、この試合で、あんな選手や、こんな選手の、プロ入り初ゴールを目撃できるかもしれない。サポ諸君、ぜひスタジアムで盛り立てようではないか。

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 札幌戦の解説で、戸田和幸氏が来てくれることを事前に知り、色めき立った。個人的には、たとえ清水が負けたとしても、下田さんの実況や戸田さんの解説であれば、それ自体に価値があるので、負けたなりに得るものがある。今回は残念ながら実況は下田さんではなかったが、担当した蓮見さんは地方アナウンサーとしては力量がある方であり、このコンビなら放送自体にストレスはないだろうと安心できた。

 その一方で、個人的にはこんな思いもあった。まだまだモフサッカーが未完成のこの段階で、戸田さんに見てもらうのは恥ずかしいな、と。前の晩、戸田さんはCLのシティVSレアルを解説していたのだ。どうあがいたって、CLよりは見劣りするだろうから、うちのサッカーが相当お粗末に見え、Disられるのが関の山だろうかと、そんな心配をしていたのである。

 いや、もっと言えば、もしも札幌戦にまたも惨敗するようなことがあったら、解説席の戸田さんのところに直訴に行って、「もうアカン、ピーターは今シーズンいっぱい持たない。戸田さん、貴方やってくださいよ」と訴えてみようかと、そんな妄想までしていたのである(あくまでも妄想)。

 しかし、スタジアムの生観戦後に、改めて戸田解説でDAZNを観てみたが、結局そんなに戸田さんに苦言を呈されることもなかった。清水の調子が上向きで、結果的にも勝ったこともあって、酷いダメ出しはなかった。「開幕当初のように、バランスを崩して無理に攻めに行かなくなった。それによって大きく崩れることがなくなった」というのが、トータルな評価だったようである。その上で、立田のボールに食いつきすぎるクセとか、自陣ゴール近くで不用意なファウルを犯す傾向とか、そういう問題を部分的に指摘するような解説ぶりであった。

 ただ、戸田さんは観戦後に、試合の特筆すべきポイントにつきYouTube動画を配信したりするのだが、今のところ清水VS札幌戦に関してはそれが出ておらず、そんなに戦術的に特筆すべき点はなかったということだろうか?

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 今季のJ1リーグ戦におけるWボランチの先発を整理すると、以下のようになる。

第1節FC東京戦●:中村、西村
第2節名古屋戦●:竹内、岡崎
第3節セレッソ戦●:竹内、岡崎
第4節ガンバ戦●:竹内、中村
第5節神戸戦●:竹内、中村
第6節鳥栖戦△:中村、ヘナト
第7節大分戦〇:竹内、ヘナト
第8節浦和戦△:竹内、ヘナト
第9節札幌戦〇:竹内、ヘナト

 ポイントは、中村慶太の起用法だろう。ちなみに、第3節は中村は怪我で不在だったようなので関係ない。

 第1節が象徴的だったように、ボランチ起用された中村は攻守で非常に効いていたが、70分くらいに彼が疲弊してからチーム全体が失速するという弊害が見られた。それでも、5、6節くらいまでは、中村がボランチのファーストチョイスだった。

 しかし、ヘナトが復帰したことで、ボランチの人材に余裕ができ、結果的に中村は控えに回った。ただ、力が劣るから控えというのではなく、むしろ野球のピッチャーで言うクローザー的な役割になっているのではないかという気がする。たとえば札幌戦を見ても、竹内と中村のキープ力やパスセンスを比べれば、中村の方がはるかに上であり、序盤から試合を支配しようとすれば、中村を先発起用したい。しかし、70分くらいの、これからが一番の勝負所という時間帯に、(トップ下の後藤またはボランチの竹内に代えて)中村を投入することで、チームとしての失速を防ぎ、試合全体で上手く勢いを保てているのではないか、結果的にもそれで勝ち点がとれているのではないかと、そんな気がするのである。

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 昨日申し上げたように、個人的には「今年の目標」に掲げていたほど、とにかく札幌に勝ってほしいという思いだった。そのミッションを成し遂げてくれたピーター監督には、感謝しかない。しかも、ドン引きしてカウンターで1点とって勝つとかではなく、攻撃的サッカーで渡り合って勝ち切ったわけだから。これからピーター監督と清水に、どんな運命が待ち受けているかは分からないけれど、ピーター、この勝利だけでも、貴方は我々の永遠のヒーローです。

 ちなみに、所長は昨日はバックのSS席で観ていたのだが、後ろの席に、お一人様札幌サポが座っていた。清水の聖地のど真ん中の席に、アウェーサポが堂々と座り、しかも結構ヤジを飛ばしていたのは、なかなか良い度胸だ。まあ、北海道から来たGoTo野郎なのか、それともたまたま静岡在住の札幌サポなのかは知らないが。その男が、カルリーニョスに3点目を決められた後、席を蹴って帰っていく様子を眺めるのは、なかなか痛快だった。またアウェーでの虐殺劇を見れるとでも思ってたのかね、ご愁傷。

 さて、試合自体を振り返ると、やはり札幌はそれなりに手応えのある相手だったし、結果はどっちに転んでもおかしくなかったと思う。相変わらず、清水の戦い方やプレーの精度には、首をかしげる場面も多かった。一言でいえば、幸運を味方につけたといったところか。この試合、主審の東城氏が、最近のJでは珍しいくらいファウルをとりまくり、その笛のニュアンスをどちらが味方につけるかという要因が大きかったと思う。敵は最近の試合でディフェンスラインを固定できず苦労していたと思うが、後半から入ったDFの田中が早い時間にイエロー2枚で退場になり、これで試合の流れは完全に清水優位の構図となった。

 数的優位になったチームのあるあるで、清水も一人一人の動きが鈍くなり、下手をしたらこのまま同点でタイムアップかという嫌な雰囲気が漂ったのだが。そこを、ヘナトとカルリーニョスの個の力でこじ開けてくれた。このブログで再三指摘していた、セットプレーとショートカウンター以外では点がとれないという問題を、ようやく打破してくれた形である。ただ、相手が数的不利だったのと、結局はブラジル人の属人的能力が頼りだったということで、クラモフスキー清水が本当に開眼したのかという点については、保留しておきたい。

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 個人的に、ルヴァン名古屋戦はメインスタンドのSS席で観た。しかも、前から2列目で、ピーター監督の挙動が良く分かって、それはそれで面白かった。

 ピーター監督を間近に観察して、非常に良く分かったのは、監督は戦術的な指示とかはほとんど出さないが、判定についてのクレームは連発するということだった。第4の審判に、何度も文句を言っていた。

 清水と名古屋を比べると、コーチングの分量がまったく異なる。名古屋は経験豊かな選手たちに、一部若手も混じるといった感じの編成だったから、非常に良く指示が出ていた。それに比べると、清水はリーダーシップのある選手が見当たらないので、声が少ない。

 まあ、とかなんとか言っているうちに、もう本日はリーグ戦の札幌戦である。誰も覚えていないと思うが、当S研ブログでは本年元旦のエントリーで、今年の目標は札幌に勝つことだと明言した。

 (今年の)「目標」。これに関しては、順位ではない。2020年の目標は、北海道コンサドーレ札幌に勝つことである(笑)。リアル倍返し社長が来たので、できれば16対0くらいで勝ちたいが、贅沢は言わん、とにかく勝って、2019年の屈辱を晴らしてくれ。

 ということを申し上げたわけである。

 だが、しかし、今のピーターのチームで、札幌にかなうかどうか。札幌は怪我人が大量に出ているようだけど、最近の調子はすこぶる良好だ。ピーターが言った「誰が出ても同じサッカーができる」というのは嘘だということがルヴァンカップで分かってしまったけれど、こと札幌に限っては実際に誰が出ても同じサッカーができている感じがする。

 前節の札幌VS神戸戦を一応チェックしてみたが、神戸の老獪さに屈して敗れはしたものの、札幌のアグレッシブなサッカーは非常に印象的なものだった。ロングボールを織り交ぜて札幌のペースを乱した神戸のような戦い方を、ピーターが選ぶとは思えないなあ。今の清水に、札幌を上回れる要素を見付けることは難しいが、強いて言えば、コンディションかな。出足だけは負けないようにしたい。

 それにしても、「タイ・ダービー」というのは、Jリーグ公式認定の行事なのかな? ネガティブなことばかり言って申し訳ないが、こっちのタイよりもあっちのタイの方が活躍するイメージしか湧かないな。

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 ルヴァン名古屋戦、序盤からドゥトラが孤軍奮闘し、何かやってくれそうなのは彼だけという感じだった。この日の清水の中では、唯一J1クラスの選手という雰囲気を漂わせていた。外国人枠の問題もあるので、リーグ戦のメンバー入りは簡単ではないが、ピーターへのアピールには成功か。

 あと、後半頭からの出場だったけど、違いを見せたのが、河井。止めて蹴るのはやはり一番上手く、独特の落ち着きもある。ただ、彼の場合は試合を決める決定的な仕事を毎度するようなタイプではなく、今回も当たり前のプレーに終始していた印象はあった。そもそも、最近の試合に出ていなかったのは、怪我が長引いていたからなのか、それともピーター監督の評価が低いからなのかというのは、良く分からない。

 それ以外の選手に関しては、残念ながら、リーグ戦にほとんど絡めていないのも無理はないと、変に納得させられるパフォーマンスだった。たとえば福森とか、「どうして試合に出ないのだろう」と日頃から疑問に思っていたが、今回の試合で「蹴ればパスミス」という様子を見せられて、なるほどなと納得してしまった。

 ネト・ヴォルピなあ。少なくともこの試合を見る限り、我々が思い描いたようなスーパーな助っ人の姿は、そこにはなかった。彼も、腰痛ゆえに欠場が続いていたのか、それともシンプルに梅田とのポジション争いに敗れたのかは分からないが、後者の疑いが濃くなってきた。

 若手に関しては、システムが急造だし、適材適所かどうかが怪しいし、選手交代・配置転換が激しすぎて、何だか良く分からなかったというのが、正直な感想である。右ウイングバックをやらされた平墳迅が、「心ここにあらず」といった虚ろな表情をしていたのを見るのは、辛かった。まだこれからの川本、鈴木らと違って、平墳はもう後がないだろうし。

 どこかのメディアに、この試合、清水にとっての光明は成岡輝瑠のデビュー、とか書いてあったけど、そういうのは活躍した時に言うものだよね。今回は、単に出場しただけだから、そういうのを光明と言うかどうか。

 結論として、リーグ戦の主力メンバーには、下からの突き上げは一切なく、序列は安泰ということになった。悲しいかな。

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 ルヴァンカップ名古屋戦。事前に想像していたのは、「リーグ戦の谷間のミッドウィーク・カップ戦なのだから、お互いにターンオーバーになるだろうな」ということだった。そして、詳しくは知らないが、名古屋はコロナ感染者が出て、特に若手に離脱者が出たり、満足に練習ができなかったりといったことがありそうだったので、勝機があるとすればその部分かと注目していた。

 しかし、蓋を開けてみたら、名古屋はほぼほぼ、ベストメンバーではないか。おそらく、ルヴァン初戦の鹿島戦に大勝しているので、「この大会はチャンス! 多少リーグ戦へのしわ寄せがあっても、ここで清水をしっかりたたいて、決勝T進出を手繰り寄せよう」といった判断だったのだろう。今年のルヴァンは清水にとって、つくづく不運な巡り合わせになったものである。

 そして、ゲームが始まってみると、清水は、おそらくクラモフスキー政権で初めて3バック、3-4-3の布陣だった。しかし、所長は今回はメインスタンドで観戦していたのだが、前半、手前側の清水の右サイドでは、右ウイングバックの宮本が一人で、敵の相馬と太田を両方見るような場面が何度も発生しており(反対側は遠いのでイマイチ分からなかったが)、システム的に上手くかみ合っているようにはとても思えなかった。

 今回の名古屋は強かった。清水のベストメンバーでも、まず勝てたとは思えない。増してや、清水のBチーム、若手主体、急造システムとなると…。

 はっきり言って、すべての面で名古屋が上だった。特に彼我の格差が大きかったのは、ポゼションとビルドアップの質。名古屋は、距離感や位置取りが良く、ボールホルダーに対して隣のレーンの選手が顔を出し、上手くトライアングルを作って、パス回しで簡単に清水のプレスをはがす。そして、マテウスや相馬の速さ、山崎の高さといった明確な武器をシンプルに使い、あっさりと局面を打開していく。ゴール前でも、斜めに走り込むといったアイディアが豊富だ。同じレーン内の窮屈なパスがカットされてばかりの清水とは、大きな差がある。

 一番象徴的なのは、2失点目だったか。確かあの場面は、清水が攻めていたのだが、例によってああでもない、こうでもないと時間をかけて敵の穴を探しているうちに、ボールを奪われ、マテウスに一発で裏をとられて(現場ではオフサイドに見えたのだが…)、ヴォルピをあざ笑うかのようなループシュートを決められたものだった。リアリズムに徹し、自分たちの武器をシンプルに活かす名古屋と、迷い道をくねくねとさまよい歩いている清水の差が、残酷なまでに出た場面だった。

 この試合、一つだけ清水が上回っていたとしたら、ホームグロウンの若手を多く送り出したという点だろう。まあ、そのうち一人でも、爪痕を残してくれたら良かったのだが。。。

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 「静岡にトロフィーをもたらす」と公約したピーター監督。前にも書いたとおり、監督が、今年優勝するつもりなのか、それとも来年以降の話なのかは、謎である。

 さらに言えば、とろうとしているタイトルは、あくまでもリーグ優勝なのか、それともカップ戦も含んだ話なのかというのも、明らかではない。

 もしも、ピーターのトロフィー宣言が、今年の話であり、なおかつカップ戦も含んでいるのだとしたら、本日のルヴァン名古屋戦はきわめて重要である。初戦で川崎に大敗している清水が、グループ2位以内に入るためには、本日の勝利は必須であろう。

 J1リーグ戦は、川崎が首位を突っ走っており、エグいまでの強さを見せている。今後の清水の浮上に期待はしたいものの、すでに5敗もしており、現実的にこれから清水が勝ちまくって川崎やその他の上位クラブを追い抜けるかというと、難しいだろう。そして、今季は天皇杯に出場できるのはJ1リーグの上位2チームだけであり、リーグ戦で優勝争いできないということは、必然的に天皇杯も駄目ということになる。つまり、今季タイトルをとる実質最後のチャンスがルヴァンカップであり、今日負けたら今季も無冠になることがほぼ確定すると言っていい。「19年連続でタイトルなし」という現実が、我々に突き付けられることになってしまう。

 ピーター監督の下では、リーグ戦に絡む選手と、まったく絡めない選手が、はっきり色分けされてきている印象が強い。そうした中、本日の試合は、今季の清水にとって初めて、「ターンオーバー」で臨むことになるだろう。ルヴァン初戦の川崎戦はリーグ戦を想定したメンバーだったし、その後のリーグ戦では人は入れ替えても「ローテーション」だったから、谷間の試合でメンバーを落とすという意味での「ターンオーバー」は初めてだ。出場機会に飢えている選手たちにとって、残された数少ないアピールの場となるはず。感染の問題でバタバタしている名古屋に比べ、準備万端の控えは、うちの方に多いのではないか。ぜひ、大いに暴れ、ピーターの序列をかき乱してほしいものである。

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